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更新日:2015年4月7日

平成26年12月定例会(第3日目)議事録

本日の会議に付した事件

平成26年12月15日午前10時開議

日程 内容
日程第1 一般質問  
松浦利久子 1.室生寺と周辺地域の活性化について
2.地域住民の方の見守り体制について
3.宇陀市立病院内の連携と体制について
山本繁博 1.165号線高規格整備事業について
2.鳥獣防護と獣肉需要について
井谷憲司 1.地方教育行政法の改正に伴う今後の教育委員会について
2.小中学校での『がん教育』の推進について
西浦正哲 検証(宇陀市防災対応基本マニュアルについて)
宮下公一 空き家対策について
上田 1.危機管理対策と災害避難所について
2.日赤社資募金の経過と今後について

 

出席議員(13名)

議員番号

氏名

議員番号

氏名

1番

山本裕樹

2番

廣澤孝英

3番

松浦利久子

4番

西岡宏泰

5番

西浦正哲

6番

宮下公一

7番

菊岡千秋

8番

八木勝光

9番

勝井太郎

10番

井谷憲司

11番

上田

12番

多田與四朗

13番

山本繁博

 

 

欠席議員(1名)

14番山本新悟

欠員(無し)

説明のため出席した者の職氏名

役職

氏名

役職

氏名

市長

竹内幹郎

副市長

中野

教育長

石増次郎

総務部長

内田一哉

危機管理監

宮下照美

企画財政部長

森本彰一

市民環境部長

堂芝一成

健康福祉部長

森本彦司

農林商工部長

山本喜次

建設部長

吉岡博文

教育委員会事務局長

水道局長

市立病院事務局長

吉岡義雄

会計管理者心得

出口司珠子

介護老人保健施設さんとぴあ榛原事務長

笹次悟郎

菟田野地域事務所長

西角政美

室生地域事務所長

松岡保彦

   

午前10時00分

○議長(多田與四朗君)

皆さん、おはようございます。師走選挙が昨日終了いたしました。立会人の方々初めとして、関係者の皆さん、大変御苦労さまでございました。

それでは、本日、第3日目ということでございます。議員並びに理事者の皆さん、御多忙のところ御参集をいただきましたこと、厚く御礼を申し上げます。終始よろしくお願いを申し上げます。

着席をさせていただきます。

午前10時00分開会

○議長(多田與四朗君)

ただいまの出席議員は13名であります。14番、山本新悟議員の欠席届を受理しております。理由は病気療養のためでございます。定足数に達しております。ただいまから平成26年第4回宇陀市議会定例会を再開いたします。

これより日程に入ります。

本日の議事日程はお手元に配付のとおりでありますので、朗読を省略いたします。

 日程第1一般質問

○議長(多田與四朗君)

日程第1、一般質問を行います。

質問者並びに質問事項は一般質問表のとおりでございます。

一般質問については、発言通告書の受け付け順により順次質問を許可いたします。

質問は1人30分以内とし、質問回数は30分以内であれば制限なしといたします。

なお、同種の質問につきましては私と副議長で調整いたしましたが、理事者の答弁が先と重複する場合は議長において答弁を割愛させていただくことがございますので、御了承ください。

また、一般質問される議員におかれましては、通告内容から逸脱されることのないよう発言くださるようにお願いいたします。

そして申し上げます。質問者も答弁者も要点を簡潔にまとめていただき、スムーズに運営できますようくれぐれもよろしくお願いを申し上げます。

それでは、順次質問を許可いたします。

 質問番号1番松浦利久子議員

初めに、3番、松浦利久子議員の質問番号1番、一つ目「室生寺と周辺地域の活性化について」、二つ目「地域住民の方の見守り体制について」、三つ目「宇陀市立病院内の連携と体制について」、以上の質問をお受けいたします。

3番、松浦利久子議員。

○3番(松浦利久子君)

おはようございます。議席番号3番、松浦利久子でございます。議長の許可を得ましたので、質問させていただきます。

まず初めに、室生寺と周辺地域の活性化について御質問いたします。

宇陀市における観光地はたくさんありますが、五重塔や釈迦如来などの国宝や重要文化財のお堂や菩薩像がある室生寺は、やはり全国的にも有名な観光名所だと思います。春にはシャクナゲの花、秋から初冬にかけては紅葉と、観光客も全国から訪れています。

ですが、ここ数年、室生寺を訪れる参拝者数は年々減少傾向にあるように思われます。そこで、ここ数年の参拝客数の推移を教えていただけませんでしょうか、よろしくお願いします。

○議長(多田與四朗君)

答弁のほう、山本農林商工部長。

○農林商工部長(山本喜次君)

おはようございます。農林商工部の山本でございます。よろしくお願いいたします。松浦利久子議員の一般質問にお答えをさせていただきます。

まず、松浦議員御質問の室生寺参拝客数の推移についてお答えをいたします。

室生寺にお尋ねをいたしましたところ、次のような状況でございます。

昭和52年度に統計をとり始めまして、この年の参拝者数が45万人となっており、統計調査開始後、過去最高となっております。その後年々減少し、平成10年9月22日の台風7号により国宝五重塔が巨木直撃被害によりまして、翌年、平成11年に17万3000人まで落ち込みました。翌平成12年度にいろいろなメディアに取り上げられました関係もあり、39万1000人まで回復いたしましたが、その後徐々に減少し、平成19年度には18万2000人まで減少しています。翌平成20年度にJR東海のいまふたたびの奈良へ室生寺編などのCMが全国に放送され、19万2000人まで回復し、翌平成21年度にパナソニック電工の国宝を守り照らすLED照明CMが全国に放送され、20万9000人まで回復、その翌年、平成22年度に平城遷都1300年祭があり、22万2000人まで回復をいたしました。その後平成23年度から減少し、平成25年度では14万9000人、平成26年度にあっても昨年同様14万人から15万人と推測をしております。

以上でございます。

○議長(多田與四朗君)

3番、松浦利久子議員。

○3番(松浦利久子君)

統計初年度の一番ピーク時には45万人もの参拝者数が現在では15万人弱で、人口減少があるにせよ、もちろんですが、30万人もの参拝者数の減少はちょっと驚きです。台風での被災後や全国放送のコマーシャルが放映されたり平城遷都1300年祭のイベントが行われた際には参拝者数も多少増加したものの、平成23年からは年々減少傾向です。

昨年は室生寺が県の補助をいただいての五重塔・紅葉ライトアップイベントが行われました。室生寺周辺の店舗数が少ないということで、出店の方を募集し、幾つかの出店はあったもののまだまだ寂しい感じがしたということを聞いていました。ことしも引き続きイベントをするということで、私と上田議員、そして宇陀市観光協会の役員である廣澤議員、そして数名の議員に手伝っていただき、宇陀市観光PRの出店を試みました。ことしは近鉄とのタイアップもしたこともあり参拝客数の増加を期待していましたが、昨年より若干増加はした感じではありますが、ちょっとまだ寂しい感じがしました。

出店を試みて思ったのですが、やはり周辺店舗の整備と活性化は重要な問題だと思われました。室生寺に来られても食事は市外でされたり、お土産物は他の観光地で購入するなど、室生寺、室生寺周辺の店主さんだけではどうにもできないことがたくさんあるように思いました。店主さんの御高齢化、室生における人口の流出などが伴い、行政の応援、かかわりがどうしても必要になってきます。周辺店舗を活性化するに当たっての現在の取り組み、そして何かいい方策はあるのか、ちょっと教えていただけませんか、よろしくお願いします。

○議長(多田與四朗君)

山本農林商工部長。

○農林商工部長(山本喜次君)

お答えをいたします。

現在周辺店舗を活性化させる取り組みの一つ目は、室生寺への参拝客によりまして周辺地域の交流人口をふやす施策として、秋の紅葉シーズンに合わせライトアップの行われる室生寺を前面に押し出しまして観光キャンペーンを行っているところでございます。

室生寺を中心とした誘客数の増加が周辺店舗の活性化となり、周辺観光への波及につながるものと考えており、室生寺、室生まちづくり協議会、公共交通機関とも連携をいたしまして、交流人口を増加させるべくPR展開を広めているところでございます。

周辺店舗の活性化をさせる取り組みとしての二つ目は、空き店舗の活用でございます。

室生寺周辺におきましては、現在閉鎖されている店舗も数店見受けられます。この空き店舗の活性化対策といたしまして、所有者の理解が得られるような働きとともに、空き店舗の活用を望む方々、起業を目指す方々への融資等におきまして、奈良県と連携した資金融資の支援策を講じていきたいと考えております。

また、三つ目といたしまして、周辺店舗の包括的な活性化の取り組みということではございませんが、市内各事業所への資金支援という意味で、事業経営に必要な運転資金や設備資金の融資を平成25年度より実施しております。少しでも事業者の負担が少なく融資が受けられるように、奈良県信用保証協会の協力を得まして、融資を受けられる際に必要な保証料の70%を市が補給、また市内の金融機関の協力を得まして、貸付利率の一部の補助を市が事業者に補給するというもので、店舗の経営基盤の安定化につながるよう取り組んでいるところでございます。

室生寺前観光保勝会でも、この融資の御利用実績がございますので、商工会あるいは金融機関、市役所商工観光課窓口で御相談をいただきたい、このように思っております。以上です。

○議長(多田與四朗君)

3番、松浦利久子議員。

○3番(松浦利久子君)

周辺店舗の活性化ということは本当に大変難しい問題がたくさんあると思います。現店舗の客数にも偏りがありまして、お客様の流れの道筋や駐車場の場所なども考えていく必要があるかと思いました。また、空き店舗の活用も、地元の方との連携のもと方策を考えていただいて、活性化のほうに向かって協力し合ってやっていかないといけないと思っています。

出店しまして参拝客の方といろいろお話ししたんですが、宇陀市の方より遠方からお越しの観光客の方が本当に大変多かったです。室生寺、長谷寺、いろんなところを順番にお寺を回られる方がたくさんいらっしゃったんですが、やはり奈良県というところは宿泊施設も少ない、交通機関もやっぱり不便やという声がたくさんありました。

そこで、商工観光課のほうでは観光地のPRをさまざまな取り組みで展開されていることかと思います。今回のライトアップのときにも観光課の職員さんがラジオにテレビにあちこちに走り回っている姿を目にしまして、頑張っていてくれてるなということはよくわかりました。

室生寺を全国的にアピールする現在行っている取り組みを少し教えていただけませんか。

○議長(多田與四朗君)

山本農林商工部長。

○農林商工部長(山本喜次君)

お答えをいたします。

現在宇陀市では、室生寺を中心とした観光PRを展開しております。

まず、奈良県ビジターズビューローや奈良県主催の首都圏観光プロモーションに参加し、観光業者へのプレゼンテーションや営業活動を行っております。また、昨年度も実施いたしましたが、東京まほろば館での観光キャンペーン、室生寺教務執事によります御講話をいただき、市長のトップセールスも行ってまいりました。

東海地方では、名古屋県人会主催イベントでの観光キャンペーンを初めとした東海地方の観光業者への営業活動を行いました。

大阪あべのハルカスでの観光キャンペーンでは、市長によるトップセールスも実施してまいりました。

近畿日本鉄道の主催によります近鉄エリアキャンペーン室生・赤目・伊賀上野事業では、キャンペーンに合わせ車内広告全てが室生・赤目・伊賀上野で統一された列車を大阪線などで定期運行していただきました。

宇陀市が加盟する東大和西三重観光連盟という広域による観光キャンペーンを東京三重テラス、東京奈良まほろば館、近鉄名古屋駅、上本町駅、難波駅、あべの百貨店などで実施し、広域の観光ガイドを作成配布し誘客をしております。

さらに、奈良県の東部振興策により設置されました大和高原(東吉野)観光協議会による観光情報誌東海じゃらんやまっぷるへのつづり込み冊子掲載や、京阪神や東海地方での観光キャンペーンなどを展開しているところでございます。

それぞれのキャンペーンでは、チラシの配布やポスターの掲示もしながら、まずは室生寺を知っていただき、行きたいと思っていただけるようなキャンペーンを実施しております。このことにより室生寺を初めとした宇陀市全体の観光への関心が誘客につながり、宇陀市全体の活性化につながることを期待しているところでございます。以上でございます。

○議長(多田與四朗君)

3番、松浦利久子議員。

○3番(松浦利久子君)

商工観光課の方のさまざまなPRはよくわかりました。今回のキャンペーンの成果の数というのはまだ出ていないと思いますが、また今後このようなPR活動をできればずっと続けていっていただきたいなと思っています。

それで、ライトアップのときに感じたのですが、出店されていた各種団体の方は何としても室生寺を盛り上げたい、そして龍穴太鼓龍神の皆さん、小学生、高校生また社会人の方もいらっしゃいますが、そういう方は龍穴太鼓を通して室生寺を盛り上げたいという強い思いをたくさん語ってくれました。本当にこの2週間、私は何日間しかちょっと出られなかったんですが、本当にいろんな方にお話を聞けて、室生寺また店舗の様子を見れたことは本当によかったなと思っています。

宇陀市のそのほかの観光地もたくさんありますが、室生寺だけではなくて、ほかの観光地との連携したPR活動も続けていただいて、集客数をどの観光地にも、室生に来て、また宇陀市榛原、大宇陀、他のいろいろ観光地がありますその観光地に来てよかったなと思って、またその行った方がまたPRをしてくれてという相乗効果を狙ってPR活動を続けていっていただくことを強く希望します。ありがとうございました。

引き続きまして、質問2番目なんですが、地域住民の見守り体制についてお聞きしたいと思います。

少子高齢化が進む中、御高齢者の方や障がいをお持ちの方の見守りが必要不可欠となっています。現在見守りについて市の取り組み、またどのような制度があるのか、教えていただけますでしょうか、よろしくお願いします。

○議長(多田與四朗君)

森本健康福祉部長。

○健康福祉部長(森本彦司君)

おはようございます。健康福祉部の森本でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

まず、市民の見守りということで、市民の皆さんが安全で安心して生活をしていただけるための考え方についてお答えをさせていただきたいと思っております。

平成24年に成立をいたしました社会保障と税の一体改革関連法の中の社会保障制度改革推進法により設置されました社会保障制度改革国民会議の報告書では、日本の社会保障は次のように提言をされております。

まず、自分でできることは自分でという自助を基本としつつ、隣近所や友人、知人とお互いに支え合う、助け合う共助というもので自助を支え、自助、共助で対応できない場合に公的な制度としての公助が補完する仕組みが基本である。家族や友人、地域住民、ボランティアなど自分を取り巻く人々の助け合いを互助と位置づけ、人生と生活の質を豊かにする互助の重要性を確認し、これらの取り組みを積極的に進めるべきであるとの提言です。

議員の質問のように、ひとり暮らし高齢者の方や障がい者の方などの生活を守っていくには、地域の住民の皆さんの助け合い、互助が必要であり、これこそが充実した、また安心・安全なまちづくり、生活を支えていけるということが言えるでしょう。

宇陀市におきましては、ひとり暮らし高齢者などの見守りについて、一つは地域の民生委員の方々が訪問をしていただいたり、二つ目には高齢者等見守り隊事業によって、協力していただける事業所やまちづくり協議会、自治会などの地域団体による異変の察知などの見守り、そして三つ目には包括支援センターなどの、また介護事業所が行う福祉サービス、そういうときの確認、四つ目には配食サービスの配達などの際に確認を行っていると、そういうような状況でございます。

また、深夜や早朝等の急変時に対応するために、ひとり暮らし老人等には24時間対応可能である緊急通報装置を設置しているという制度がございます。以上でございます。

○議長(多田與四朗君)

3番、松浦利久子議員。

○3番(松浦利久子君)

事業所や地域ぐるみの見守りは当事者の方にとって大変心強いものだと思います。部長が先ほど言われました地域の民生委員さんを通じて、ひとり暮らしの御高齢の方や障がいをお持ちの方に周知していただいています24時間対応である緊急通報装置の設置制度ですが、広報やうだチャンネルなどでは周知されていますが、民生委員さんが関係していない市民の皆さんへの周知も必要ではないかと思います。

そこで、緊急通報装置について部長のほうから御説明していただけますでしょうか、よろしくお願いします。

○議長(多田與四朗君)

森本健康福祉部長。

○健康福祉部長(森本彦司君)

議員の事前通告がございましたので、こちらのほうに緊急通報装置をお持ちさせていただきました。この場をおかりいたしまして、御説明を簡単にさせていただきたいと思います。

このようなものですけれども、この緊急通報装置はコールセンター方式というんですけれども、24時間対応可能で、ボタンを押すだけでコールセンターにつながります。救急車の手配等もコールセンターのほうでしていただけますので、必要な方に設置をしております。

まず、こちらにありますように、電話回線とそれからコンセントが必要になっております。緊急でぐあいが悪くなったときは、この赤の緊急ボタン、これを押しますとコールセンターにつながって話ができます。そして必要に応じて地域の消防署等に連絡をされるということになります。

それから、青いボタンですけれども、これ相談と書いてますけれども、これは困ったときの相談、それから病状の相談等にも対応できるように、常にコールセンターには看護師等が対応してくれると、月に一度は安否確認の連絡も入れてくれるというような形になっております。間違って押してしまったときには、真ん中にある白い取り消しボタンを押していただきます。

それから別にこういうペンダントがございまして、これは首にかけられるようになっておるんですけれども、これは半径50メートル以内ですと、外出少しされても、何かあればボタンを押しますとコールセンターに緊急信号が行くというようなことでございます。

それから、この緊急通報装置につきましては、広報紙、それからうだチャン11を初め、地域の民生委員さんを通じて周知を続けているところでございますけれども、この機会を通じて御説明をさせていただいてありがとうございます。

このコールセンターの緊急通報装置は平成24年度から事業を開始いたしまして、現在68名の方に利用していただいております。月額の利用料は、ひとり暮らしの高齢者等ということで、自己負担は一月500円となっています。対象となる方にはぜひ設置をしていただければなと考えます。以上でございます。

○議長(多田與四朗君)

3番、松浦利久子議員。

○3番(松浦利久子君)

ありがとうございます。本当に大変いい装置だなと思いました。御高齢者や障がい者以外の方でも、多分ひとり暮らしで不安に思われて生活していらっしゃる方が宇陀市にはたくさんいると思います。御病気でおうちのほうで療養されている方や女性のひとり暮らし、まだ働きに出られてお若い方でも、やはり過疎化が進む中で、山間地のほうで孤立したところに住んでいらっしゃる方もたくさんいらっしゃると思います。その対象とならない方、対象となる方以外でも設置を希望される場合は、取りつけは可能なんでしょうか。また、その場合の費用は幾らぐらいになるか、お聞かせください。

○議長(多田與四朗君)

森本健康福祉部長。

○健康福祉部長(森本彦司君)

こういう器械といいますのは、市としては高齢者のひとり暮らしを対象とした事業でございますけれども、一般の方用にはいろんな会社がこういうのに対応をしているようでございます。ですから、対象となる方以外でもこういうようなことが設置をできるということなんですけれども、市のほうで今現在契約をしている会社に問い合わせますと、設置費用が1万5000円、それから毎月4000円がかかるというようなことで、これは税別でございます。

しかし、宇陀市は今事業者と契約をしておりますので、設置費用は1万円、毎月3000円でということではできますということなんですけども、市として高齢者用の事業としては、これはやはり競争をしていただいて業者を選定したところですけれども、一般の方の部分もそれをやっていっていいのかどうかというような部分については今後少し検討をしていく必要はあるのかなと、このように考えております。

○議長(多田與四朗君)

3番、松浦利久子議員。

○3番(松浦利久子君)

また問い合わせなどがあるようでしたら、検討のほうよろしくお願いいたします。

御高齢者の方や障がいをお持ちの方以外でも、日常生活に不安をお持ちの方はたくさんいらっしゃると思います。先ほども申し上げましたが。先ほどの緊急通報装置や、これは災害時のときなんですが、災害時の支援の災害時要援護者台帳登録制度などの行政や事業所などの見守りはもちろんですが、お隣、御近所同士でいざというときに助け合う、支え合うことは非常に大切なことだと思います。

先日、他の都道府県の議員との意見交換会がありました。地域の民生委員さんと自治会との連携で、そちらの自治会のほうでは、さわやか見守り命のカプセル運動という運動を実施しているというお話を聞きました。住民の皆さんが救急情報、医療情報、緊急連絡先などを記入した携帯用の命のカード、ここにあるんですが、ちょっと小さいので見にくいと思うんですが、命のカード、また、それらを記入した家庭内用の用紙を入れた命のカプセル、これは詳しい医療関係のほうの情報を書いた用紙なんですが、それをどこのおうちにもあるペットボトルの上を半分に切っていただいて、この用紙を入れて、冷蔵庫に入れるという、ここの自治体の方は冷蔵庫に入れていらっしゃいました。冷蔵庫の中に入れることによって、救急隊員さんがその方のおうちに行くとすぐに情報が入ってるということで、緊急連絡先に、またかかりつけ医のほうにも連絡がいくというシステムにされているそうです。

そして、このペットボトルに張るステッカーもおうちのほうにそれぞれ3枚用意されていて、玄関先に、このおうちはこのちゃんと緊急連絡先などが書いている用紙がちゃんと冷蔵庫に入っていますよ、または冷蔵庫がちょっとという方は玄関先、電話の横に置いてますよというしるしになるステッカーを玄関に、その自治会全ての人が玄関に張られているそうです。

宇陀市内でもこのような取り組みをされている自治会というのが榛原のほうであるということを聞いています。今まちづくり協議会もできていますし、市が見守り体制の強化を呼びかけ、民生委員さんだけに頼るだけではなく、やっぱり民生委員さんが見守る数というのは本当に大変だと思うんです。広範囲に広がっていますので、民生委員さんを助ける、また見守り活動をされている方を助けて、みんなで守っていきましょうという強化を市のほうでよびかけていただいて啓発していただけると、見守りの輪も広がっていくのではないのかと思います。部長のほうで、ちょっと御意見お聞かせ願えませんでしょうか。

○議長(多田與四朗君)

森本健康福祉部長。

○健康福祉部長(森本彦司君)

議員今御質問いただきましたように、見守り体制は大変重要であると考えております。そしてまた、その取り組みにはプライバシーというものと隣り合わせになっているので、強制はできないというような状況もございます。

確かに今おっしゃいました命のカプセルといいますか、そういうような取り組みについて地域の自主的活動に取り入れることは、初めにも言いましたように、安心・安全なまちづくりに効果があると考えておりますし、確かに数年前に榛原地域の連合自治会全体で事業として行われたということで、緊急情報用紙とかシールも今お話しされたとおり、こういうプラスチックのケースの中に入れて各戸に配布をされたというようなことでございます。

市といたしましても、このような地域の自主的な活動に対しましては、事例を紹介していくなど、また啓発とか応援をしてまいっていければなと、このように考えております。

以上です。

○議長(多田與四朗君)

3番、松浦利久子議員。

○3番(松浦利久子君)

ありがとうございます。

このカードは御高齢者だけではなくて、小さい子どもさんも携帯されていたら、本当に今事件が多い中、個人情報が言われてるので難しい面はあると思うんですが、小さい子どもさんなどを見守る体制が本当に地域ぐるみでできたら本当にいいなと思っています。市民の皆さんが見守り、見守られているということによってきずなを深めて、健康で安全な暮らしができるといいかと思っています。ありがとうございました。

では最後の質問です。宇陀市立病院内の連携と対策についてを御質問いたします。

宇陀市立病院のさらなる充実、今後についてなど、市立病院につきましては、これまでの一般質問でも幾度となく取り上げられてきたと思います。

県では平成27年度に策定する地域医療ビジョンにおいて、二次医療単位でその地域にふさわしいバランスのとれた医療の必要性を示し、その実現に向け、医大に設置された医師派遣センターが中心となって各地域の医療事情に対し適切な医師の配置を目指していること、また、県の振興方針である東部振興計画に僻地医療提供体制の充実及び在宅医療介護包括支援システムの推進のためのモデルプロジェクト支援が盛り込まれたことによって、県東部唯一の公的病院として、機能の充実、医師確保、適正配置への施策など県に対して要望していくということを以前に市長より回答していただきました。

地域に病院があること、お医者さんがいるということは、住民の皆さんに安心感を与えると思います。全国的に内科医が不足されていて、病院と大学の努力だけではどうにもならない。医師が減り、患者が減り、経営が圧迫される。

厚生労働省によりますと、24年度の全医師数は30万3268名で、10年前に比べ4万人以上ふえていますが、主たる診療科が内科の医師は1万人以上、外科は8000人近く減っています。派遣医師確保もままならないこの現状況で、市長の県への要望がすぐに実現化することは大変難しい問題だと思います。

そこで、現状況下でいかにして病院の建て直しを図っていくかということを考える必要があるのではと思います。

病院が新しく改築され、医療環境の改善や最新鋭の医療機器・設備の導入により、病院機能のハード面の充実は一定図られているかと思います。

では、ソフト面ではどうなんでしょうか。病院が掲げている基本理念を少し読み上げたいと思います。

私たちは地域住民に対する健康の保持と増進を図るため、常に変わらぬ公平な心で、どれだけ患者様の立場に立てるかを問い、優しさ・思いやり・ぬくもりの心を持ち続け、住民に信頼される安全で質の高い全人的医療の発展に努めますと書いてあります。

患者さんにとって魅力のある病院にすること、基本理念にうたっているように、患者さんを第一に考える原点にいま一度立ち返ることは非常に大切なことではないかと思います。

数多い患者さんが医療機関に対して不満があるとの声を新聞やテレビ、書籍などでよく取り上げられています。全国的なお話なんですが、パソコンの画面ばかりを見て患者さんの顔を見ないで診察している、医師の話が全くわからない、腹痛を訴えて診察に来たのにおなかを触診しない、看護師の対応が悪い、看護師は患者より医師を第一に考えているような言動が多いなど、各病院に全国的にさまざまな苦情やクレームが寄せられているそうです。

市立病院におきましても、そういうことがあっては困るんですが、ちらほらとそういう苦情の話があるということも多少耳にしています。熊本労災病院などでは、ホームページに患者さんの御意見を全御意見をアップし、その意見に対して全ての患者さんが見れるように答えも載せています。市立病院に関しましては、御意見箱の患者さんの声はきちんと医師、スタッフに届いていて、またその意見に対しての取り組み、対応策などはどのようにとられているのか、そしてその対応について病院内部、事務局、医師、看護師、その他スタッフ、横の連携、そして縦の連携体制はどのようにとっているのかを教えていただけますでしょうか、よろしくお願いします。

○議長(多田與四朗君)

吉岡市立病院事務局長。

○市立病院事務局長(吉岡義雄君)

おはようございます。市立病院事務局の吉岡です。よろしくお願いいたします。

ただいま松浦議員からも御紹介いただきましたが、当院では病院としてのあるべき姿勢、医療従事者としての心構えを基本理念として定めております。その中では、優しさ、思いやり、ぬくもりの心を持ち続け、住民に信頼される病院を目指していくとしております。また、行動指針におきましても、心の通う患者様中心の医療を展開するとうたっております。

院長は機会あるごとに、この理念を職員の共通意識として訓示の中で触れておられ、我々職員一同は、この理念を常に心にとめ、日々の業務に臨まなければならないと思っております。

今回の御質問は、患者さんからの声について病院としてどのように対応しているのかということでございます。

当院では、地域の皆様から信頼される病院を目指して、御意見、御要望をお聞きするため意見箱を設置しております。御意見を記入していただく用紙は玄関ホール、各病棟談話室、それから透析室に設置しておりまして、意見箱に投函していただくことになっております。15日ごろと月末に回収のほうをしておりまして、その内容を見ておりますと、感謝のお言葉も多数ございますけれども、苦情や不満といった声もございます。その貴重な御意見は内容ごとに担当部署の課長に渡しまして、その御意見に対する担当部署の考え方や対応方法について回答を提出していただいております。その内容を月末に定例開催しております経営幹部会議におきまして、改善方法等を協議、対応を決定しております。それでその翌週に開催いたします経営幹部と全部署課長の合同会議に報告をいたしまして、周知を図っておるところでございます。全職員の意識改革、接遇改善に取り組んでおるところでございます。

また、いただきました御意見、御要望に対する回答は玄関ホールに掲示のほうをさせていただいております。

しかしながら、意見箱への投稿やスタッフへの訴えなど、そういった行動に起こせない患者さんもいらっしゃると思います。その患者さんの心の声を聞き取ることも大切なことであると思っております。

特に看護師は、ほかの職種よりも患者さんに接する時間が多いことから、患者さんのケアに大きくかかわってまいります。看護部では患者さんの表情を観察することを心がけており、入院生活や退院等に向けての相談窓口として、各病棟課長が毎日病室のラウンドを行っておりまして、患者さんからの御意見を聞かせていただいておるという状況でございます。

こういった外来も含めまして、こういった患者さんからいただきました貴重な御意見は看護部全体のものとして捉え、どのような場面で患者さんが何に困っていたのか、また、専門職としてどうかかわることがよかったのかなどについて意見交換を行いまして、その結果を職員全員に共有を図っておるという状況でございます。

また、看護部では患者さんの人権を尊重し、看護倫理観を高め、寄り添う看護を目指し、研修にも力を入れております。

申すまでもなく、医療の主体は患者さんです。患者さんからいただく感謝やお褒めの言葉は医療従事者としてのやりがい感の源になり、誇りになっております。私たちは患者さんや御家族の意見や希望に耳を傾け、患者さん一人一人の満足度を高める医療を提供したいと願っております。病気や生活のことで心配なこと、また困ったことがあれば、院内に患者相談窓口を設けておりますので、気軽に御相談いただきたいと思います。

以上、答弁とさせていただきます。ありがとうございました。

○議長(多田與四朗君)

3番、松浦利久子議員。

○3番(松浦利久子君)

ありがとうございます。

部長がおっしゃったことをパーフェクトにしていただければ、本当に宇陀市立病院のファンもふえることだと思います。

質問の冒頭でも申し上げましたが、医師確保の状況は非常に厳しい状況があると思います。そこで、今の医師確保に対する状況と、すぐに充足が難しい状況を踏まえ、地域の医療ニーズに応えていくため、どのように医療提供を行っていくのかについて、取り組まれていることや考えについてお聞きしたいと思います。

○議長(多田與四朗君)

吉岡市立病院事務局長。

○市立病院事務局長(吉岡義雄君)

ありがとうございます。

議員御紹介いただきましたように、これまでも医師不足の状況につきましては御報告してまいりましたが、改めまして若干触れておきます。

平成16年には28名の常勤医がおっていただきましたが、昨年9月には15名まで減少という状況になりました。これまでも市長、院長の医大医局への重ねての派遣要請によりまして、現在は19名まで回復しておるところでございます。また、来年4月には総合診療医が1名確保できる見通しでありますが、まだまだ抜本的な医師不足解消には至っていないという状況でございます。

経営改善の大きなファクターというのは、やはり医師確保という問題は避けて通れません。

議員にも御紹介いただきましたが、都道府県におきましては、各病院の医療機能の現状や高齢化の進展などを含む地域の医療ニーズを踏まえた上で、二次医療圏単位で医療の必要度を示す地域医療ビジョンというのが平成27年度に策定される予定です。このビジョン策定のガイドラインといいますのが、来年1月ごろに国から県へ説明会が行われるという予定でございまして、今年度末ごろから本格的に策定に向けた作業が始まるという見込みでございます。

また、御紹介いただきました医師派遣センターについてですけれども、医大の医師派遣センターの教授、それから県の医師・看護師等確保対策室とは先月25日にも面談のほうをさせていただきまして、医師確保の第1段階として救急医療体制の充実というのを掲げまして、現在専門医が不在ということで、急性腹症や吐血、下血といった範疇の救急をどうしてもお断りしておる状況がございます。この状況改善のために消化器内科及び外科医の増員、それから、まずは断らずに診るという救急体制の構築に向けまして、総合診療医の派遣を要望し、協議のほうを始めておるところでございます。

議員もおっしゃいましたように、医師不足はすぐに解消できる問題ではございませんが、まず今市立病院として取り組めることといたしまして、まず当院の今持てる力、強みを生かして診療体制の充実を図っていきたいと考えております。特に強みであります整形外科におきましては、ことし1月に脊椎、脊髄を専門とする医師を確保いたしまして、整形分野の多くをカバーできる状況となっております。

また、院長以下、肩・肘の専門医が充実しておりますので、4月には県下初となります奈良肩・肘センターを開設いたしまして、現在県内外の病院からも紹介のほうがふえてきておるという状況です。また、本年7月にも常勤医を1名増員いただきまして、現在は7名体制となっております。これは医大の関連病院では1番の医師数となりまして、受け入れ体制も飛躍的に向上しておるという状況です。

また、小児科におきましては、昨年10月、大望の常勤医が派遣されましたので、現在午後の診療も可能ということで、顔の見える信頼感から患者数もふえてきております。

また、神経内科におきましては、午後の診察で物忘れ外来を開設いたしまして、初期の認知症対策、その患者、家族のサポートに向けた支援をしております。また、婦人科でも午後の診察で更年期外来を開設いたしまして、患者さんに対するケアを行っておるところでございます。

また、先ほども申しましたが、来年4月には医大以外から常勤の総合診療医を確保できる見通しでございます。その先生には外来診療や救急医療、健診業務に加えまして、退院支援のサポート、また開業医との連携窓口、そして在宅介護者支援のレスパイト入院、この御担当をいただく予定で現在打ち合わせを進めておるところでございます。

また、先生には今後の地域包括ケア推進への医療介護連携や救急医療体制充実に向けまして、総合診療医の確保が非常に重要となってまいりますので、その総合診療医の受け皿としての基盤構築に力を発揮していただくという予定でございます。

最後になりましたが、今病院のできることにスタッフが一丸となって取り組みまして、市民の負託に応え、信頼される病院を目指してまいりたいと思いますので、どうか御理解、御支援いただきますようよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

○議長(多田與四朗君)

3番、松浦利久子議員。

○3番(松浦利久子君)

来年4月の常勤の総合診療医の確保というのは、本当に市民病院にとってはすごくうれしい情報だと思います。これを転機に、また医師確保のほうを一人一人進めていっていただけたら、本当に病院のほうの充実した診療も可能であると思います。午後からの診療の小児科や物忘れ外来など時間の幅も広がったということは患者さんも行きやすくなるので、診療時間も診療科によってまたこれからも考えていっていただければ、また市民の方も行きやすい時間帯に行けるようになれば、また患者さんもふえるんじゃないかなと思っています。

断らない体制をつくって患者さん第一の医療で、来年度は、もしかしたら第何期目かわかりませんが、改革期を迎えることができることを期待しています。

最後に、私がしました質問ですが、総括的な御意見を市長のほうから少しお聞かせ願えますか、お願いします。

○議長(多田與四朗君)

竹内市長。

○市長(竹内幹郎君)

松浦議員から3点ほど御質問いただきました。室生寺の地域の活性化、観光面に向けていろいろ御尽力を賜っておりますこと、改めてお礼申し上げたいと思います。

室生寺におきましては、昨年度から室生まちづくり協議会の皆さんとともに行ってきました室生寺ライトアップも、その目的は参拝者の増、地域の活性化、交流人口をふやすことだと思います。今後室生寺さんの観光協力をさらに大きく仰ぎながら、また室生まちづくり協議会初め周辺地域の皆様による地域のにぎわいといった御協力もいただきながら、さらなる交流人口の増加を目指していきたいと考えております。

ことしの取り組みがすぐに誘客に反映されるものではございませんけれども、室生寺、門前の商店街、室生まちづくり協議会や地域の皆様、そして行政それぞれのできることを継続し、室生地域の特性に根差した持続的な発展に結びつけることが必要であると考えております。

そうした中で、海外からのインバウンドも考える必要があるのではないかなということも考えております。英語版、韓国語版などのリーフレットまたホームページなども検討する必要があるのではないかなと思っております。

そしてもう1点、なかなか室生そのものから情報発信できないものですから、5年に1回程度イベントなどを企画してはと考えております。室生の山上公園芸術の森、大野寺、三本松子安地蔵などと連携した企画をつくってはなと関係者のほうに指示をいたしているところでございます。そんなことも含めながら関係者の協力もいただきながら、室生寺としての情報発信をさせていただけたらなと考えております。

2番目の質問、地域住民の見守り体制についてでございます。

この問題につきましては、いろいろ基本的には担当が申し上げたとおりでございますけれども、御家族の見守りがあって、また隣組での見守り、そして自治会やまちづくり協議会での取り組み、さらに行政としてできることはやっていくというように、その人を取り巻く多重な主体によって安全・安心を確保していくことが必要であると考えております。その一環として、緊急通報装置などICTなども今後進展していくのではないかなと思っております。

議員がおっしゃるように、高齢者の方や障がいをお持ちの方以外でも、ひとり暮らしの方など安全を担保することも考えていくことも重要でございます。議員の提案なども参考に、今後検討を進めていきたいと考えております。

最後に、市立病院の問題でございます。

従前から市民の皆様方に本当に御心配をおかけいたしておりますし、いろいろな問題がございます。しかし、仲川院長初め、精力的に医療に取り組んでいただいておるということは、先ほど病院局長から話をさせていただいたとおりでございます。

そうした中で、今回地域包括ケアの仕組みづくりや緊急医療体制の充実に向け、まだまだ医療スタッフが必要でありますが、病院の取り組みとして少しずつではありますが前進しつつあると感じております。経営面では当分の間まだまだ厳しい状況が続くと思いますが、仲川院長との連携対応をさらに強め、経営改善に取り組み、経営の安定化を図り、地域で必要とされる医療、将来にとって必要な医療の確保、提供をし、自治体病院としての公的病院としての役割を果たしてまいりたいと考えておりますので、御協力よろしくお願い申し上げたいと思います。ありがとうございました。

○議長(多田與四朗君)

3番、松浦利久子議員。

○3番(松浦利久子君)

ありがとうございました。

何に関しても、やはり市民の皆さん、そして理事者側職員さん、そして議員が一体となって何事にも取り組まないと何事も先に進まないなと思うのが私の感想です。これから本当に市民の皆さんの目で強力な体制づくりをこのメンバーでしていきたいと思っています。どうもありがとうございました。

○議長(多田與四朗君)

以上で松浦利久子議員の質問が終わりました。

これより休憩いたします。

会議は午前11時10分に再開しますので、それまでに議場にお入りください。

午前10時58分休憩

午前11時10分再開

○議長(多田與四朗君)

休憩前に引き続き会議を再開いたします。

 質問番号2番山本繁博議員

次に、13番、山本繁博議員の質問番号2番、一つ「165号線高規格整備事業について」、二つ目「鳥獣防護と獣肉需要について」の質問をお受けいたします。

13番、山本繁博議員。

○13番(山本繁博君)

おはようございます。13番、山本繁博でございます。ただいま議長より一般質問の許可を得ましたので、2点にわたりお尋ねをいたします。

平成18年1月に4カ町村が合併し宇陀市が発足し、人口3万5000のまちが誕生し、ことしで9年の歳月が経過したわけであります。合併後、5591人の人口減少、私は異常事態であると認識し、大変危惧しているところでございます。

こうした状況が蔓延化すれば市政運営にも大変苦慮すると思われ、早急なる対策を講ずる必要があると思われます。ライフラインの整備や地場産業のさらなる活性化など、ソフト面・ハード面のより一層の施策の構築を望むところでございます。

そこで、1点目の質問をさせていただきます。165号線の高規格整備事業について質問をいたします。

大幅な人口減少の要因はどこにあるのか、また、道路網の整備は通勤、通学、物流と重要なかなめであり、人口流出の歯どめにもなると思われます。私が9月議会で提案いたしました165号線の高規格整備事業の進捗状況はどのようになっているのか、お教え願いたい。

○議長(多田與四朗君)

吉岡建設部長。

○建設部長(吉岡博文君)

議員お尋ねの進捗状況につきまして答弁申し上げます。

さきの9月の定例会一般質問におきましても、山本繁博議員から国道165号の高規格化に向けまして貴重な御意見をいただいたところでございまして、その後も隣の名張市、桜井市といろいろ相談しているところでございます。まずは担当者レベルで、今後の要望活動に向けた共通認識、また意思の統一などすり合わせを行っているところであります。

それぞれの自治体におかれましては、立地的なことや経済活動、観光等におきましても、それぞれの重点的に取り組む道路ネットワークの思いもありますが、国道165号の重要性は十分理解いただいておりますので、それらの調整が整えば国や県に対する要望活動に向けた期成同盟会等の立ち上げの準備に入っていきたいと考えております。

以上でございます。

○議長(多田與四朗君)

13番、山本繁博議員。

○13番(山本繁博君)

今、期成同盟会と言われました。期成同盟会はどのような組織を想定しているのか、また今後どのように取り組んでいかれるのか、お教え願います。

○議長(多田與四朗君)

吉岡建設部長。

○建設部長(吉岡博文君)

お答えします。

組織といたしましては、名張市、伊賀市、桜井市並びに三重県、奈良県を想定しております。

今後の展開ですけれども、組織づくりを優先いたしますけれども、あわせまして、2県の道路ネットワークにおける重要路線であることや今後の整備計画の予定路線としての必要性など位置づけが必要でございますので、奈良県、三重県並びに関係機関に対しまして位置づけいただけるよう要望を重ねたいと考えております。

この整理がつき次第、名阪国道の迂回路整備として国の事業、いわゆる直轄の事業といたしまして事業化いただけるよう要望活動を行いたいと考えておりますので、今後においても御支援賜りますようよろしくお願いいたします。

以上でございます。

○議長(多田與四朗君)

13番、山本繁博議員。

○13番(山本繁博君)

それでは、市長に御質問させていただきます。

市長は期成同盟会をいつまでに立ち上げ、どのように要望活動を行うのか、詳しくお教え願います。

○議長(多田與四朗君)

竹内市長。

○市長(竹内幹郎君)

山本議員から国道165号線の高規格化について質問いただきました。

この問題につきましては、山本議員におかれましては、いろんな面で御協力賜っておりますこと、改めてお礼申し上げたいと思います。

ふだんは市民の安全・安心並びに地域の活性化のため、この道路の整備要望には代議士への精力的な要望活動と整備促進の協力依頼を桜井市議会議員に依頼されるなど御尽力賜っておりますことに感謝申し上げたいと思います。

さて、山本議員の御指摘の人口減少の歯どめや疲弊する地域産業と観光面での活性化には欠かすことのできない幹線道路の整備が必要であると感じております。このことから、早い時期に組織の立ち上げが必要と思いますが、それぞれの市長の考え方をまとめることや各県とのすり合わせも必要でございます。いつ組織ができるとは言えませんが、この要望活動は関係する2県にまたがる市長と協力して継続して行っていきたいと考えているところでございます。

そして現在奈良県で実施していただいている都市計画道路東町西峠線に交わる萩原交差点改良工事につきましては、榛原駅周辺のまちが変わるほどの大事業でございます。この道路がもたらす効果は、市民の安全・安心はもちろんのこと、沿道サービスなどにより、さらなる活性化を期待できると考えております。

今回165号線の高規格化ということでございますけれども、その重点的なところとして、県境の三本松付近の狭隘で見通しの悪いところについては、バイパスなどの方法により安全に通行できるよう国に対し要望を行っております。道路がもたらす地域の活性化と市民の安全・安心のために、山本繁博議員にはさらなる御協力をお願いいたしまして、私の答弁とさせていただきます。今後ともよろしくお願い申し上げます。

○議長(多田與四朗君)

13番、山本繁博議員。

○13番(山本繁博君)

市長、ありがとうございました。いろいろ御苦労をおかけしますが、早急に期成同盟会を立ち上げ、国への要望活動に邁進し、整備事業を一日も早くしていただきますように、それが我がまちの活性化に大きく弾みがつくと、このように思っておりますので、よろしくお願いを申し上げておきます。

次に、鳥獣防護と獣肉需要についてを質問させていただきます。

宇陀市鳥獣被害防止計画の進捗状況について。

鳥獣被害防止特別措置法の一部を改正する法律が平成24年3月27日に国会で可決・成立し、3月31日に公布されました。この法律改正を踏まえて、市町村、都道府県においては鳥獣被害防止対策に向けての取り組みが一層強化され、本市ではニホンザル、ニホンジカ、イノシシ、アライグマを対象鳥獣として、平成28年度までの3カ年度の宇陀市鳥獣被害防止計画が現時点における市の計画に対して何点か懸念される事項について御質問をさせていただきます。

また、この鳥獣被害が宇陀市にとっていかに深刻な問題であるかを市民の皆さんに認識していただくために、あえて理事者側に多くの報告を求めさせていただきます。

それでは質問をさせていただきます。

対象鳥獣とされているニホンザル、ニホンジカ、イノシシ、アライグマの個体数についてはどのように把握されているのか、お教え願います。

○議長(多田與四朗君)

山本農林商工部長。

○農林商工部長(山本喜次君)

農林商工部の山本でございます。よろしくお願いいたします。山本繁博議員の御質問にお答えをさせていただきます。

現在市のホームページにも公開をしています宇陀市鳥獣被害防止計画でございますが、この計画にあっては、平成18年度より3年ごとに現状を踏まえ見直しを行っており、平成26年度も28年度までの計画として掲げております。国や県の助成事業等は、この計画に基づき進めている現状にあります。この計画に基づきまして、まず対象鳥獣の個体数、いわゆる宇陀市の地域内に何頭の対象鳥獣が生息しているか、御質問にお答えをさせていただきます。

まずニホンザルにあっては、室生地域を中心に、名張市にかけて30キロ圏内の行動域を持っている名張B群と呼ばれる群れがございます。その群れの個体数は28頭と把握をしております。

ニホンジカにあっては、平成24年4月1日に策定されました奈良県ニホンジカ特定鳥獣保護管理計画に基づきまして、地域内の推定個体数として約1100頭生息しているものと把握をしております。

イノシシにあっては、生息推定数が確立されていませんので不明ではございますが、毎年160頭前後の捕獲実績があるものの被害の大幅な軽減が見られない状況でございますので、300から600頭生息しているものと推測しております。

アライグマにあっては、現在のところ全く把握できていないのが現状で、平成18年度に初めて捕獲されて以来、生息範囲が拡大されている現状にあると推測しております。以上でございます。

○議長(多田與四朗君)

13番、山本繁博議員。

○13番(山本繁博君)

それでは質問に入らせていただきます。

過去3年間における鳥獣被害状況の推移について、鳥獣別4鳥獣、品目別、水稲、野菜、杉・ヒノキ及び被害数値、金額、面積についてどのように把握をされておるのか、お教え願います。

○議長(多田與四朗君)

山本農林商工部長。

○農林商工部長(山本喜次君)

お答えをいたします。

過去3年における鳥獣被害状況の推移について、平成23年度から平成25年度の被害状況の推移をお答えいたします。

まず、平成23年度でニホンザルが野菜被害11ヘクタール、被害金額600万円、ニホンジカが水稲1.9ヘクタール、野菜6.5ヘクタール、豆類3.1ヘクタールで被害額440万円、杉・ヒノキの被害は、皮はぎ、新芽食いが0.5ヘクタール、角こすり被害が10ヘクタールで被害金額は算出はできておりません。イノシシが水稲30.8ヘクタール、野菜5ヘクタールで被害額721万円、アライグマが野菜で0.3ヘクタールで26万円、被害額合計で1787万円でございます。

平成24年度でニホンザルが野菜被害10ヘクタール、被害金額515万円、ニホンジカが水稲1.5ヘクタール、野菜6ヘクタール、豆類2.6ヘクタールで被害額424万円、杉・ヒノキの被害は前年同様、皮はぎ、新芽食いが0.5ヘクタール、角こすり被害が10ヘクタールでございます。イノシシが水稲4.8ヘクタール、野菜4.5ヘクタールで被害額が356万円、アライグマが野菜0.3ヘクタールで18万円、被害額合計で1313万円となっております。

平成25年度でニホンザルが野菜被害6.3ヘクタール、被害金額326万円、ニホンジカが水稲1.2ヘクタール、野菜4.8ヘクタール、豆類1.3ヘクタールで被害額343万円、杉・ヒノキについては皮はぎ、新芽食いが2ヘクタール、角こすり被害が10ヘクタール、イノシシが水稲6.7ヘクタール、野菜6.3ヘクタールで被害額548万円、アライグマが野菜0.3ヘクタールで18万円、被害合計で1235万円となっております。

被害額及び被害面積も年々減少傾向にありますが、この被害金額は農業共済等への届け出をもとにしておりますので、このほかに多くの作物被害が発生していることが推測されます。さらには、イノシシの掘り起こしによる農林作業道やのり面等の崩壊が発生していることも承知をしております。

以上でございます。

○議長(多田與四朗君)

13番、山本繁博議員。

○13番(山本繁博君)

よくわかりました。

計画の中に従来講じてきた捕獲等に関する取り組み、防護柵の設置等に関する取り組みについて掲げられておりますが、今後の課題として、捕獲の担い手の確保、捕獲鳥獣の処理、集落環境整備の必要性等難問が山積みされております。諸事情により、捕獲担い手の確保は困難であると位置づけられておりますが、過去3年間における狩猟者数の推移についてお聞かせください。

○議長(多田與四朗君)

山本農林商工部長。

○農林商工部長(山本喜次君)

お答えをいたします。狩猟者数の推移についてお答えをいたします。

狩猟者数についてですが、鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律に基づく資格で、種類といたしまして投げ網等の網猟、箱縄や囲いわななどのわな猟、散弾銃やライフル銃などの第1種銃猟、空気銃などの第2種銃猟とあります。現行で有効に捕獲していただけるわな猟免許と第1種銃猟免許を中心として当市で受けていただいております。

この資格の推移でございますが、平成23年度はわな猟68名、第1種銃猟42名で合わせて110名、平成24年度はわな猟73名、第1種銃猟37名、第2種銃猟1名で合わせて73名、平成25年度はわな猟64名、第1種銃猟37名、第2種銃猟1名で合わせて102名と推移してございます。

この資格者の人数は、狩猟者登録を受け有害鳥獣駆除業務を行っていただいております。新規取得者は平成23年度27名、平成24年度19名、平成25年度10名と多くの方々に取得していただいてはおりますが、自家用地だけ捕獲する目的で狩猟者登録まで進まなかった方や、以前からの取得者の高齢化などの理由でやめる方も多く、このような推移となってございます。

以上です。

○議長(多田與四朗君)

13番、山本繁博議員。

○13番(山本繁博君)

次に、捕獲鳥獣の処理において焼却処理の場合の運搬や費用負担が増大していることがあるが、年度別、鳥獣別の焼却処理件数はどのように推移しているのか、お聞かせください。

○議長(多田與四朗君)

山本農林商工部長。

○農林商工部長(山本喜次君)

お答えいたします。

焼却処理件数の推移についてでございます。

当市では野生動物の焼却処理施設がございませんので、専門施設を運転しています室生動物霊園と委託を交わし、該当の捕獲獣は全てここで行っております。

ここでの処理実績として、平成23年度は鹿が11頭で31万5000円、平成24年度はイノシシ4頭、鹿41頭の126万円、平成25年度で鹿55頭、イノシシ1頭の181万円となり、年々増加傾向でございます。

以上でございます。

○議長(多田與四朗君)

13番、山本繁博議員。

○13番(山本繁博君)

集落環境整備の必要性とあるが、耕作放棄地や放置された里山林が増加し、繁殖場所や潜み場所となっている。その対応策はどのように講じられているのか。

○議長(多田與四朗君)

山本農林商工部長。

○農林商工部長(山本喜次君)

集落環境整備の必要性についてお答えをいたします。

耕作放棄地など、農業分野でも大きな課題となっております。解消すべくあらゆる手段を講じていく必要のもと、現在では中山間地域直接支払制度や多面的機能支払いなどの制度を活用いたしまして、地域で農地を守っていく対策を進めておりますが、山間の集落などでは老齢化や農業後継者の不足により進みにくい現状でございます。里山整備にあっても同様のことから、問題解決の見通しは厳しいものと考えております。これら抜本的に対処していくのは、やはり野生獣を適正な個体数に減らすことが肝要と考え、柵などで被害から守る以上に、有害獣を捕獲するといった方向で進めていきます。

また、猿にあっては群れ行動の性質上、やみくもに捕獲すると逆に群れが分裂いたしまして頭数がふえていくことがありますので、宇陀市名張地域鳥獣害防止広域対策協議会で取り組んでおります日本猿位置情報発信システムの活用や有害獣追い払い犬、いわゆるモンキードッグの育成を行い、被害を未然に防ぐ対策に取り組んでおります。このほか、集落周辺の放任果樹や生ごみなどの放置など、野生獣にとってはおびき寄せている原因ともなっていますので、このようなことのないように周知し、地域の協力を願っていきたいと考えております。以上でございます。

○議長(多田與四朗君)

13番、山本繁博議員。

○13番(山本繁博君)

部長、今モンキードッグと言われましたね。この名張と連携を持ってやられています、宇陀市はね。これはお猿さんだけですの、どうなんですか。ほかの鳥獣には全然そのモンキードッグは関係ないんですか、教えてください。

○議長(多田與四朗君)

山本農林商工部長。

○農林商工部長(山本喜次君)

お答えいたします。

もちろん名前はモンキードッグという形で、主には猿の被害を防ぐべく猿を追い払うということでございますけれども、イノシシや鹿にあっても同様でございます。

以上です。

○議長(多田與四朗君)

13番、山本繁博議員。

○13番(山本繁博君)

鳥獣にも利用はできないんですか。鳥獣を追い払うということはできないんですか、そのモンキードッグを使って。

○議長(多田與四朗君)

山本農林商工部長。

○農林商工部長(山本喜次君)

今お答えをいたしましたとおり、主には猿ということなんですけれども、鳥獣であります鹿、イノシシも同様に追い払うことはできます。ただ、追い払うということだけで個体数が減るということではございませんので、効果的には個体数を減らすべく対策を今後とっていかないかんなと思っております。

○議長(多田與四朗君)

13番、山本繁博議員。

○13番(山本繁博君)

部長、よく昔ね、野良犬というのがよくいたもんです。そのときには余り山から鳥獣ですか、出てこなかったと言われております。だから猿だけじゃなしに、有害シシ、鹿にも対応できるように仕込んでいただくようよろしくお願いしておきます。

それでは次に、植林後の木は大きく育つまでに木の皮を鹿等に食べられ、植林した苗が枯れてしまいます。この計画における宇陀市森林組合とのかかわりが明文化されていませんが、宇陀市の大切な森林環境を後世まで残す活動を担っていただいているわけでございます。森林組合の指導事業である獣害防除の推進との整合性についてお聞きいたします。

○議長(多田與四朗君)

山本農林商工部長。

○農林商工部長(山本喜次君)

お答えをいたします。

宇陀市森林組合の平成25年度事業報告によりますと、今年度の指導事業計画として、森林所有者へ各種事業の情報提供や指導、普及をすることが掲げられ、その一つとして、御質問いただきました獣害防除の推進がございます。宇陀市森林組合のみならず室生村森林組合などの林業事業体におかれましては、獣害防除の推進に伴う各種事業について、具体的には林家さんへの防護テープ巻きやネット張りなどの指導、被害情報の提供や獣害対策事業の情報提供や指導、普及を行っていただいております。

これらの活動を通して得られた森林情報をもとに市と連携し、森林環境税を利用した獣害に強い里山づくり事業や野生獣が隠れにくくする効果のある施業放置林整備事業等の投入など、被害軽減を図っているところでございます。

以上です。

○議長(多田與四朗君)

13番、山本繁博議員。

○13番(山本繁博君)

部長、森林組合との話し合いも大事かと思います、市長を踏まえた、このように私は思っておりますけれども、部長はどう思われます、こういう点について。余り森林組合との整合性ということで余り話し合いはないと思います。だから今後きっちり話し合いをして、そして助け合いをしていかなければならない、このように思っております。

○議長(多田與四朗君)

答弁よろしいですか。

○13番(山本繁博君)

答弁してください。

○議長(多田與四朗君)

山本農林商工部長。

○農林商工部長(山本喜次君)

獣害防除につきましては、宇陀市森林組合、室生村森林組合とも林家さんに向けての情報発信やまた指導も行ってはもらっております。私ども農林課といたしましても、その辺の二つの森林組合とも連携をいたしまして、被害を軽減すべく相談等々しているところでございます。決してそういうことはございませんので、これからも防除軽減に向けての協議等々行っていきたいと、このように思っております。

○議長(多田與四朗君)

13番、山本繁博議員。

○13番(山本繁博君)

次に、獣肉利用の推進について質問させていただきます。

昨年度の宇陀市主要施策において、イノシシ、鹿の獣肉利用推進調査事業が掲げられており、捕獲獣肉を地域資源として利用するための調査・研究が行われ、その結果が本年度の宇陀市鳥獣害防止計画にも反映されております。

計画書の捕獲等をしたニホンジカ、イノシシの処理に関する事項の中で、地域活性化を図る資源として市内の飲食店でのジビエ料理として提供するなど有効活用することにより、今後の展望が期待できるため、食肉処理施設の設置を検討するとなっております。

ジビエとは、野生鳥獣肉はフランスでジビエと呼ばれているそうです。

また、野生獣肉に係る衛生管理ガイドラインに基づく食肉処理施設の設置を検討するとなっているが、現時点における進捗状況についてはどのようになっているか、お教え願います。

○議長(多田與四朗君)

山本農林商工部長。

○農林商工部長(山本喜次君)

お答えをいたします。

捕獲した鹿やイノシシの利活用が捕獲数や利用状況を鑑みて経営として可能かどうかを中心に、平成25年度において調査を行いました。

この結果として、現状の捕獲数の中から搬入できる個体数は鹿で241頭、イノシシで31頭、さらに食用になる頭数は鹿で181頭、イノシシで23頭までに減り、出荷できる食用肉は鹿で1400キロ、イノシシで190キロと非常に歩どまりが悪く、販売価格も大きく見積もっても400万円程度になります。そこに人件費や廃棄物処理料、光熱水費、仕入れ費を少なく見ても700万円を超え、経営には難しい状況でございます。

しかし、ふえ続ける鹿、イノシシを被害の出ない適正な個体数に減らすためには、最低でも10年以上、鹿で410頭以上、イノシシで400頭前後の捕獲が必要となり、これらを食用とするための捕獲に切りかえ、食肉加工に回すことによる経営と、そこに地域産業や雇用といった活性化が望めることから、獣肉利活用施設と考えております。

また、捕獲獣を埋葬することなく出荷して料金を得られるシステムづくりにより捕獲意欲も向上し、計画しています捕獲数を実現したいと考えております。

以上です。

○議長(多田與四朗君)

13番、山本繁博議員。

○13番(山本繁博君)

部長、既に他府県では、捕獲したイノシシや鹿の肉を加工、流通させてジビエとして地域資源の有効活用を図る取り組みが始まっております。宇陀市は遅いんです。市長、違いますか。遅いんですね。捕獲した有害獣の地域資源としての活用が有害獣捕獲の推進、そして農林産物の被害防止対策の強化につながっていくものと確信しておりますが、市のお考えはどうか、どのようなものか、お聞かせください。

○議長(多田與四朗君)

山本農林商工部長。

○農林商工部長(山本喜次君)

お答えをいたします。

有害獣も市の豊かな自然環境がもたらす恵みといたしまして、単に捕獲し埋葬あるいは焼却といった処分にとどまらず、先進事例などにも注目しつつ、資源の有効活用としての需要が伸びつつあるジビエ料理として、専門分野への流通や地場産品とした加工など新たな特産品開発にもつながる可能性はあると考えております。民間の英知と活力を最大限に生かした運営主体を求め、今後は設置の方向で取り組んでまいりたい、このように考えております。

以上です。

○議長(多田與四朗君)

13番、山本繁博議員。

○13番(山本繁博君)

部長、今農林業は大変な目に遭っておるんです、わかってくれます。鳥獣の被害を受けてます。これから考えていくとこです。質問をすればそのように答えます。しかし、これは早急にやらなならんということなんですよ。

同じようなことを市長にも言います。もう遅い、遅いけれども、これから精いっぱいやってください。

市長、最後に市長として鳥獣防護の取り組み、獣肉活用の施策についてお考えをお聞かせいただきたいと思います。この獣肉活用しか、鹿、シシを減らす方法はないと私は思ってるんです。お願いします。

○議長(多田與四朗君)

竹内市長。

○市長(竹内幹郎君)

山本繁博議員から有害鳥獣についての御質問をいただきました。

有害鳥獣そのものは、市民の皆様方、また農林業の関係者の方々に多大な被害がこうむっていること、重々理解しているところでございます。そうした中で、生産に必要としない防護柵を今現在設置していただいております。

このままですと、宇陀市の主要産業としての農林業が大きく衰退していく懸念を強く持っているところでございます。もちろん猟友会の方々にも多大な御苦労をしていただき、捕獲に尽力を担っていただいているところでございます。

しかしながら、鹿やイノシシの天敵あるいは野犬動物の減少から、有害獣が好条件で繁殖し、ふえ続ける一方となり、今後ますます捕獲と防護に係る経費と労力増大が余儀なくされる心配があります。

これらを打開するため、やはり野生獣が山深くから出てこない適正な頭数に減らすことに重点を置いて進めることが今一番求められている姿ではないかと考えております。捕獲しても埋葬などの処理に多くの労力を費やすことから、この労力を減らし、捕獲活動がより効率的に進むよう捕獲獣を有効活用できるシステムの構築こそが最善策と考えております。捕獲された有害獣は食肉となって流通させ、その経済活動も地域活性化につながるなど、大きな期待もあるわけでございます。

そのために、宇陀市は有害獣の解体・加工施設の整備をし、運営は経営手腕の長けた団体に経営管理また販売促進などをお任せする形で考えているところでございます。本年度に運営に係る企画提案をプロポーザル方式で広く募集をかける準備を行っております。その提案内容が先に述べさせていただいた効果に見合うものであるならば、改めて議会に諮らせていただき、施設整備に取りかかりたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げまして、私の答弁とさせていただきたいと思います。よろしくお願いしておきます。

○議長(多田與四朗君)

13番、山本繁博議員。

○13番(山本繁博君)

いろいろと御質問させていただきましたが、本市の主要産業であります農林業の将来を考えると、獣害により非常に厳しい状況が想定されます。一刻も早く安心して農林業に専念できる環境づくりに邁進していただきますようよろしくお願いを申し上げまして、私の一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

○議長(多田與四朗君)

山本繁博議員の質問が終わりました。

これより休憩いたします。

会議は午後1時に再開いたしますので、それまでに議場にお入りください。

午前11時53分休憩

午後1時00分再開

○議長(多田與四朗君)

休憩前に引き続き会議を再開いたします。

 質問番号3番井谷憲司議員

次に、10番、井谷憲司議員の質問番号3番、一つ目「地方教育行政法の改正に伴う今後の教育委員会について」、二つ目「小・中学校での『がん教育』の推進について」の質問をお受けいたします。

10番、井谷憲司議員。

○10番(井谷憲司君)

議席番号10番、井谷憲司でございます。ただいま議長より発言の許可をいただきましたので、通告に従い質問させていただきます。

その前に、昨日、衆議院議員総選挙、御存じのようにございまして、ここにいる多くの部長また局長、そしてまた多くの職員の方が大変昨日遅くまで、多分最終けさの3時かそれぐらいになったのではないかなと思います。大変お疲れさまでした。議会も開会されている中でございます。また本日よりしっかり切りかえて私も取り組んでまいりますので、よろしくお願い申し上げます。

テーマにつきましては、地方教育行政法の改正に伴う今後の教育委員会について、小・中学校でのがん教育の推進について、一問一答式で行わせていただきます。

本年6月20日に地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律、いわゆる改正地方教育行政法が公布され、来年4月1日より施行されることになったことは既に御承知で、それに伴う検討や準備をされていることと思います。7月17日には文科省から通知ということで、約十五、六ページにわたる通知がおりているということもお聞きいたしております。

今回の改正は長年続いてきた教育行政にとっては大きな改正であり、いじめや体罰を起因とする自殺事件などの社会的状況が背景にあります。大きくは四つ、教育委員長と教育長の責任体制が不明確であること。いじめ等の問題があった場合、必ずしも迅速に対応できていないこと。地域の民意が十分に反映されていないこと。地方教育行政に問題がある場合に、国が最終的に責任を果たせるようにする必要があること。そうした課題に教育の政治的中立性、継続性、安定性を確保しつつ、新しく方向性を出されたのが今回の法改正であると認識しています。さまざまな資料で概念として理解しているつもりですが、今回の質問では、まさに現場である教育委員会、教育長、市長に今回の法改正に対してどのように捉え、どう取り組んでいかれるのかをお聞きしたいと思います。

そこで、今回の改正で教育委員会の委員長と教育長が一元化されて新教育長となりますが、今までの体制とどのように変わるのか、お聞かせいただきたいと思います。

○議長(多田與四朗君)

東教育委員会事務局長。

○教育委員会事務局長(東勲君)

教育委員会事務局の東でございます。ただいまの質問につきまして御答弁申し上げたいと思います。

第1番目といたしまして、教育行政の責任体制を明確化するために教育長と教育委員長を一本化いたしました新たな責任者、新教育長を置くこととしております。首長が議会の同意を得まして任命することとなりまして、任期は3年となります。

第2番目といたしまして、地方公共団体に首長と教育委員会が協議・調整する場といたしまして総合教育会議を置くこととしております。また、首長は同会議におきまして教育委員会と会議し、教育に関する総合的な施策・大綱を策定することとし、会議におきましては、次のようなことにつきまして協議・調整を行うこととしております。

一つ目でございますけれども、大綱の策定、これは教育の目標や根本となる方針を定めることとなります。それから、教育の条件整備など重点的に講ずべき施策、これは小・中学校の統廃合、また耐震化計画などにつきまして、総合教育会議のほうで協議・調整をいただくということになろうかと思います。それから、児童・生徒等の生命・身体の保護等緊急な措置を講じなければならないとき、こういったときに総合教育会議を速やかに開催すると、このようなことになろうかと思います。

それから三つ目でございますけれども、児童・生徒等の生命または身体の保護のために国が教育委員会に指示ができる規定について、いじめによる自殺などが起きた後にあっても再発防止のために指示できることが明確化されております。

これらによりまして、地方教育行政の責任と権限を責任ある体制を築くことができるということで、これらのことがスムーズに推進できるのかなと考えております。

以上でございます。

○議長(多田與四朗君)

10番、井谷憲司議員。

○10番(井谷憲司君)

ありがとうございます。

ただいま幾つかの今回の概要ということで説明もございました。何点かいろいろありましたが、今の答弁の中で大綱の策定というのがございました。大綱の策定についてお聞きいたします。

市長がかわるたびに大綱が大きく変わったりすると、教育の現場に混乱が生じてくることが考えられます。そこで、大綱についてはどのタイミングで策定し、見直し等はどうなっていくのか、お答えいただきたいと思います。よろしくお願いします。

○議長(多田與四朗君)

東教育委員会事務局長。

○教育委員会事務局長(東勲君)

大綱はどのようなタイミングで策定し、見直しはどのようにするのかという御質問かと思います。

大綱の策定に関します規定は平成27年4月1日から施行されます。これ以降なるべく速やかに策定しなければならないと、このように言われております。また、総合会議におきまして、こういった大綱を定める必要があるということでございます。

また、大綱が対象とする期間でございますけれども、法律で定められてはおりませんが、首長の任期が4年でありますことや国の教育振興基本計画の対象期間が5年であるということからも、4年もしくは5年程度を想定していきたいと、このように考えております。

大綱は教育行政におけます地域住民の意向をより一層反映させる観点からも首長が策定することとしておりますが、教育行政に混乱を生じないようにすることから、総合教育会議におきまして、首長と教育委員会が十分に協議・調整を尽くすことが大変重要であると、このように考えられます。

以上でございます。

○議長(多田與四朗君)

10番、井谷憲司議員。

○10番(井谷憲司君)

次に、来年4月からの新教育長ということがございましたが、現在の任期満了をもって切りかえていくのか、猶予期間がありますけれども、宇陀市ではどのようにしていこうとお考えか、お聞かせいただきたいと思います。

○議長(多田與四朗君)

東教育委員会事務局長。

○教育委員会事務局長(東勲君)

今回、新制度への移行につきまして、各自治体の教育委員会の状況によりまして判断基準が異なってまいります。宇陀市を除きます県内11市の動向を申し上げますと、27年4月から新制度に移行する予定の市は4市ございます。現教育長の任期をもって移行するのは3市、検討中が4市とこのような状況になってございます。

新教育長の任命にありましては、人事案件となりますので、教育委員会事務局といたしましては、関係条例や規則の改正を平成27年4月1日までに新制度への移行いかんにかかわらず、いかなる場合にも対応できますように今現在準備作業に入っているところでございます。

○議長(多田與四朗君)

10番、井谷憲司議員。

○10番(井谷憲司君)

ありがとうございました。大変大きな改正になってくると思います。まだ今12月ですので、4月1日ということで、また3月に条例改正、またそういった人事案件というのが出てくる可能性ということで、今協議というか検討もされていると思いますが、そういうこともやっぱり議会また私たち議員も、そういう腹づもりというか、それは想定しておかないといけないと。そのためにも、しっかりとこの制度について自分自身研修等しておかないといけないなと感じております。

続きまして、首長、つまり市長と教育長のかかわりについて今後どのようになっていくのかということで、後ほどまた教育長、市長のほうにもお尋ねさせてもいただきますけれども、制度的にどのように今後かかわってくるのか、お聞かせいただきたいと思います。

○議長(多田與四朗君)

東教育委員会事務局長。

○教育委員会事務局長(東勲君)

今までの教育長の選任にありましては、教育委員として議会の承認を得まして、教育委員会議の中で教育委員長、教育長をそれぞれ互選することとなっておりました。

しかし、今回の改正では、新教育長は首長が議会の同意を得て任命する特別職の身分を有することとなります。また、教育長の任期を3年とすることで、首長の任期中に少なくとも1回はみずからが教育長を任命できることに変更になってまいります。

これらのことから、地域の民意を代表する首長と教育委員会を代表する教育長の連携が強化されることで、教育行政におけます責任体制が明確にされまして、民意が教育行政にさらに反映される仕組みになっていくのではないかと考えられます。

○議長(多田與四朗君)

10番、井谷憲司議員。

○10番(井谷憲司君)

ありがとうございます。

市長と教育長の連携により、責任の明確化と課題解決への迅速性が出てくるようになると捉えておりますけれども、具体的にはどのように変わるのか、お聞かせいただきたいと思います。

○議長(多田與四朗君)

東教育委員会事務局長。

○教育委員会事務局長(東勲君)

まず、常勤の教育長が教育委員会議の主催者となることにより、会議を適時に招集することができ、また教育委員会への迅速かつ適切な情報提供が可能となってまいります。教育委員会の活性化が図れるということでございます。

具体的な例といたしましては、今回の改正によりまして、児童・生徒へのいじめの拡大が懸念される場合、当該教育委員会が必要な措置を講じないときは首長が直接指示できると、このようなことになってございます。

また、いじめなどの事案におきまして、事実関係を明確にするため、調査の実施や二次的な被害を防止するためのスクールカウンセラーの派遣など、首長が直接指示することが可能となり、より実効的ないじめ対策を行うことが期待できるものと、このように考えております。

○議長(多田與四朗君)

10番、井谷憲司議員。

○10番(井谷憲司君)

先ほどからも出ておりますけれども、総合教育会議、もちろん今までも教育委員会教育長と市長とのいろいろな協議というものも、これはもちろんあって、また予算の面とかいろいろそういう協議というもの、そういうものももちろん今までもあったとは思いますけれども、総合教育会議の設置ということでありますけれども、それがどのような位置づけで、どのようなものかを御説明いただきたいと思います。

○議長(多田與四朗君)

東教育委員会事務局長。

○教育委員会事務局長(東勲君)

総合教育会議は、首長と教育委員会が教育行政の大綱や重点的に講ずべき施策につきまして協議・調整を行う場でありまして、首長が教育行政に果たす役割が明確になりますとともに、首長が公の場で教育施策について議論することが可能となってまいります。

また、首長と教育委員会が教育施策の方向性を共有し、一致して執行に当たることが可能となってまいります。教育に関する大綱を教育会議において協議し、市長が策定することにおいて、市の教育行政に関する方向性も明確になってくるのではないかと、このように考えられます。

このように、教育行政におけます首長の責任がより明確になりますことで、首長のもとで地方公共団体が一体となって教育施策を推進する体制が整ってまいります。教育行政と福祉、雇用、地域振興などの他の分野の行政との連携がより円滑に、より充実した形で推進されることが期待されます。

首長は住民の意向に応え、大綱の策定、それから総合教育会議などを通じまして教育施策をより積極的に実現できるようになると、このように解釈をしております。

一方、執行機関としましての教育委員会の位置づけは維持されておりまして、公立学校の管理や教職員の人事、それからその他の教育委員会の所掌に係ります事務につきましては、引き続き教育委員会の合意に基づきまして執行されることとなります。教育の政治的中立性と継続性、安定性は引き続き確保されておりまして、教育行政への多様な民意を反映し、教育長及び事務局が執行します事務の評価、監視という教育委員会の役割の重要性につきましては、何ら変更はないものでございます。以上でございます。

○議長(多田與四朗君)

10番、井谷憲司議員。

○10番(井谷憲司君)

ありがとうございます。

細かい点をお聞きしていきますと、まだまだあります。文科省のホームページでも一定のQ&Aがあったり、図で説明したりしているものもございます。今後また細かい点とかさまざま不明な箇所も出てこようかと思いますし、行政そのものもこれに対しての今までとの違いというのを考えながら進めていかないといけない部分もあろうかと思いますので、また今後いろいろ不明な点が出てきた場合にまたいろいろお尋ねすることはあろうかと思いますので、よろしくお願いします。

そこで教育長のほうにお尋ねしたいと思います。

今回のこの改正につきまして、教育長はどのように捉え、どう取り組んでいかれるのか、教育長のお考えをお聞きしたいと思いますので、よろしくお願いします。

○議長(多田與四朗君)

石増教育長。

○教育長(石増次郎君)

法が変わり、教育行政の責任が一層明確にされるということについて教育長はどう考えているのかということにお答えしたいと思います。

教育の政治的中立性とか継続性、安定性を保つために施行されている地方教育行政法、地教行法が今回教育行政の責任を一層明確にしていくということで改正をされたわけであります。

宇陀市の教育委員会といたしましては、今までからも市長と連携を図りながら教育行政を進めてまいりました。学校の再編統合とか校舎耐震改修工事等宇陀市の教育環境整備については、市の施策方針、宇陀市総合計画に基づきまして、厳しい財政事情にもかかわらず予算を計上していただき、計画どおりに進んでいるところであります。

また、いじめとか生徒指導におきましても、学校現場にはさまざまな課題はあるものの早期発見、早期解決を目指して、きめ細かな指導に全力を注いでいるところであります。

私は、教育というもの、特に学校教育においては、学校と子ども、保護者、地域の信頼関係の上に成立するものであると考えています。そこではさまざまな意見や立場の違いを乗り越えて、子どもをよくするためにという共通理解を構築し、教育委員会、学校、保護者、地域社会がそれぞれの役割、責任を果たしていくべきものであると考えています。

今後もこういった考えに基づき、市長、市長部局と連携を密にして宇陀市教育発展のために尽力をしてまいりたいと考えております。

以上でございます。

○議長(多田與四朗君)

10番、井谷憲司議員。

○10番(井谷憲司君)

ありがとうございました。

そこで、市長につきましても、今まで以上に教育行政についての責任というものは重く増してくると認識しております。市長御自身、今回の改正についてどのように捉え、どのような対応をされていこうとお考えであるのか、お聞きしたいと思いますので、よろしくお願いします。

○議長(多田與四朗君)

竹内市長。

○市長(竹内幹郎君)

井谷議員から地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律、この法律が来年、平成27年4月1日から施行されるに伴いまして、関連する質問であろうかなと思います。

教育委員会制度は首長から独立した行政機関として、戦後一貫して教育の政治的中立性の確保、継続性、安定性の確保、地域住民の意向の反映のために機能を果たしてきました。

そうした中で、これまでの教育委員会の課題といたしまして、教育委員長と教育長のどちらが責任者かわかりにくい、教育委員会の審議が形骸化している、いじめ等の問題に対し必ずしも迅速に対応できていない、地域住民の民意が十分に反映されていない、地方教育行政に問題がある場合に国が最終的に責任を果たせるようにする必要があるといった課題が指摘されております。

このため、今回の改正におきまして、教育の政治的中立性、継続性、安定性を確保しつつ、教育行政における責任体制の明確化、教育委員会の審議の活性化、迅速な危機管理体制の構築、地域の民意を代表する首長と連携の強化、いじめによる自殺等が起きた後においても再発防止のために国が教育委員会に指示できることを明確化というようなことを主題に改正されております。この教育委員会制度の抜本的な改革を行うものと認識しているところでございます。

宇陀市といたしましては、今回の法改正の趣旨を尊重して、平成27年4月より新制度への移行を行うべき所要の改正を行っていく考えでございますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。

○議長(多田與四朗君)

10番、井谷憲司議員。

○10番(井谷憲司君)

ありがとうございました。

やっぱりどこまでも子どもたちが主役であるという点、これは今までも変わりません。これからも変わることはありません。大人のエゴとかそういう政治的なことに子どもたちを利用するようなことがあっては、これは絶対にならない。あくまでも子どもたちの最良の教育の場を構築していくという、それが必要であるということだと思います。それに対してさらにそういう環境を整えやすい、また行政、首長もそういう観点において、積極的にそういった中立性を保ちながら協議に入っていくということ、また教育の課題を受けとめていくという状況になってこようかと思います。

市長がかわるたびに教育方針や大綱の策定に極端な変更があったりすることは、先ほどからも出てます政治的中立性、継続性、安定性の観点から絶対にあってはならない。また、大きな問題や課題があった場合、迅速に対応していくことは、やはり重要でございます。

さらに首長とのかかわりが増すということで、議会や議員の責務も増すことになると私自身捉えておりますので、これからもしっかり把握してまた取り組んでまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いします。

次に、二つ目のがん教育についての質問に移らせていただきます。

がんにつきましては、学校現場では、現行がんは保健体育の授業で生活習慣病の予防などを学ぶ際に他の病気とあわせて紹介されている状況ではないかと認識をいたしております。

皆様御存じのように、国民の2人に1人ががんになる時代です。だからこそ小・中学校の時代に、がんはさらに特化して知識を習得していく必要性があると考えております。

文部科学省では、平成26年度がんの教育総合支援事業の実施という中で、その趣旨として、抜粋ではございますが、平成24年度から新たな基本計画がスタートしていると。同計画において今後5年以内に学校での教育のあり方を含め、健康教育全体の中で、がん教育をどのようにすべきか検討し、検討結果に基づく教育活動の実施を目標とすることなどが示されており、がんに関する教育の必要性が指摘されていると。本事業は同計画の達成に向け、学校教育全体の中でがん教育を推進することにより、がんに対する正しい理解とがん患者に対する正しい認識及び命の大切さに対する理解を深めることを目的として実施するとございます。

また、今回の事業でモデル校として21地域70校で実施され、奈良県では広陵町の真美ケ丘中学校がそのモデル校に指定をされております。さらに、単独で進められている自治体も出てきております。こうした取り組みにより、大人になったときにはがん検診の受診の必要性も今以上に認識していただけることと考えております。

今回そういった内容につきまして、例えば特定健診のオプション、宇陀市の特定健診、そのオプションという形でも六つのがん検診があるということも、やはり重要な意味があることと感じております。25年度の決算の成果資料を見ても、受診率ですけれども10%台から20%台、また、50歳を超えてくると受診率もわずかに上がってくるそうした傾向性があることも資料で認識しております。やはり、そうした状況を鑑みても、がんについては学校教育の時代から特化した学習の機会が必要であると考えております。

そこで質問に移らせていただきます。

現行小・中学校では、がんに対する知識を学習するためのカリキュラムはどうなっているのか、お聞かせいただきたいと思います。

○議長(多田與四朗君)

東教育委員会事務局長。

○教育委員会事務局長(東勲君)

質問内容が変わりましたので、壇上より御答弁申し上げたいと思います。

議員おっしゃるとおり、がんは生活習慣とかかわりの深い病気であることからも、子どものころから望ましい生活習慣を身につけることが大変重要であると考えられます。

学校教育におきましても、がんの正しい知識と理解を深め、がんを予防する学習をすることは大変重要であり、子どもが学ぶことで親への啓発にも効果があると考えられております。

今学校では、がんは生活習慣病の延長線にある悪い生活習慣が主な原因であるという病気であるということで学習をしております。それから、常習的な喫煙により肺がんや心臓病などさまざまな病気を起こしやすくなること。食生活、動物性の脂肪また塩分の過剰摂取などや生活環境、例えますと日光の浴び過ぎなども、がんの発生の要因になることなどを学習しております。

特に小学校の6年生におきましては、病気の予防ということで、まず病気の起こり方、病原体や体力の低下などが原因であること。二つ目に、病原体と病気の予防、これは感染症、インフルエンザ、食中毒など体の中に入れない。それから睡眠、栄養をとり、抵抗力を高める。このようなことを学習しております。さらに生活の仕方と病気の予防ということでは、生活習慣病や三大疾病の高血圧症、糖尿病、がん、脳卒中、心臓病などの起こり方についても学習をしております。

また、教科書の指導だけではなく、感染症や今はやっておりますインフルエンザなどの予防につきましては、学級活動におきましても全校体制で保健指導を行っているところでございます。

中学校の生徒に関しましては、ことし本市では平成26年7月でございますが、畿央大学の教授、東山明子氏を講師に招きまして、文化会館におきまして市内全ての中学校1年生を対象に、またその保護者を対象にいたしまして、親子で学ぶたばこの害と題しまして喫煙が及ぼす健康への影響についての教育講演会を実施したところでございます。

以上でございます。

○議長(多田與四朗君)

10番、井谷憲司議員。

○10番(井谷憲司君)

ありがとうございました。

文部科学省が開催したがん教育のあり方に関する検討会というのが御存じだと思います。その委員の中には、先般9月23日、宇陀市の総合センターで開催され、講師として来ていただきました東京大学医学部の准教授の中川恵一先生も入っておられます。そうしたがんの専門の有識者との連携も大変重要と考えております。

繰り返しになりますが、がんについてはそれだけに時間をつくり、授業や講演会または教材等の充実を図っていく必要性があると強く考えております。さまざまな先ほど説明でカリキュラムもありましたけれども、さらにいろんな周知の方法またそういうことを考えていく必要があると考えております。

そこで教育長のお考え、今後がん教育に対してどういうように考えておられるのか、お聞きしたいと思いますので、教育長、お願いします。

○議長(多田與四朗君)

石増教育長。

○教育長(石増次郎君)

小・中学校でのがん教育の推進について教育長の考えをということでございますので、答弁をいたします。

先ほど来、るる説明申し上げておりますように、がんは生活習慣病とかかわりの深い病気であることから、議員おっしゃるように、子どものころから望ましい生活習慣をつけていくということは大変大事なことであると考えております。

また、子どもが学ぶことによりまして、保護者への啓発にも非常に効果があるということから、学校教育において正しい知識と理解を深め、がんを予防するという教育に力を入れていくことは大変重要であると考えております。

児童・生徒へのがん教育については、次のことに重点を置いて進めていきたいと考えております。

まず一つ目は、現在行われております小・中学校での保健体育の中の保健の学習、教科書を中心に指導を行っているわけですが、この学習を充実をさせていくということで、教科書の中には文部科学省が定める学習指導要領にのっとりまして、先ほど説明も行っていますが、がんは悪い生活習慣が主な原因だというようなことで、例えばたばこ喫煙の習慣、これががんにつながりますよとかいうようなこととか、正しい生活習慣をしていなかったら成人病、がんにつながっていくと、こういったことを学年に応じて学習をしているわけですが、これらの学習を学校教育の中で充実をさせていくということであります。

次に、議員おっしゃるように、特化してある学年に、また一つの発達段階を通じてピンポイント的にがんの予防に当たる学習をさせていくこと。そういう意味では、市内の中学生また小学生になるかもわかりませんが、先ほど来の病院の先生であるとか、それから大学の先生なんかを講師に招いて、そして後援会とか予防教室的なものを開催して、そしてがんについて正しい理解を促すそういう場を設けていきたいということも考えております。

さらに、平成25年3月から奈良県がん対策推進計画が策定されておりまして、それが本年度、26年度から、がん教育の進め方についてさまざまな検討が始められております。今後この動きも参考にしながら、宇陀市の中学校におけるがん教育を充実させていきたいと考えております。

以上でございます。

○議長(多田與四朗君)

10番、井谷憲司議員。

○10番(井谷憲司君)

ぜひ積極的に取り組みを進めていっていただきたいと思います。

最後に、埼玉県の熊谷市の取り組みを一部御紹介させていただいて、一般質問を終了していきたいと思います。

埼玉県熊谷市では、本年8月末から乳がん検診の受診率向上などの啓発活動を進めるくまがやピンクリボンの会と協力して行う生命の授業を熊谷の市立の全中学校と、あとは希望する小学校で実施されているということです。

その中のある中学校の授業の1こまでございますが、この授業は「あなたに伝えたい『生命の授業』~がん体験者が話すがん教育~」と題して、現在がんの治療中である方、また子どもを小児がんで亡くされた方、また心のケアを担当するそういう専門の担当者のそういった3人が講師で、そういう授業が行われたと。その現在治療中の方ですけれども、その方は7年前に乳がんと宣告されて、現在も治療をされているということです。また、がんというのは1センチの大きさになるまでは10年かかるとして、検診また早期発見の重要性を訴えたり、また患者や体験者への差別がある、そういうことについても解説をされたということでございます。

また、小児がんによって小学1年生で亡くなってしまった娘さんを持つお母さんが、その子どもの大変な闘病の様子を語りながら、自分や親また兄弟、隣の友達また全ての命を大切にしてくださいと訴えられたということでございます。

そういう授業を受けた生徒の代表の1人は、がんについて正しい知識を身につけることが必要だと思った、家に帰ったらきょうの内容を家族に話し、検診の受診についても聞いてみようと思うと感想を語ったということで、そうしたこともお聞きいたしております。

やはり重要でございますし、先般福祉厚生の常任委員会でも、やはり医療費とかいろんなことについても議論もなされました。やはり健康で長生きしていく、またそういった意識を小さいころから身につけていくということが非常に重要であると考えますので、ぜひこうした取り組みを積極的に進めていっていただきたいということをお願いしまして、一般質問を終了させていただきます。

以上です。ありがとうございました。

○議長(多田與四朗君)

以上で井谷憲司議員の質問が終わりました。

 質問番号4番西浦正哲議員

次に、5番、西浦正哲議員の質問番号4番「検証(宇陀市防災対応基本マニュアルについて)」の質問をお受けいたします。

5番、西浦正哲議員。

西浦議員から資料配付の申し出があり、これを許可しております。

○5番(西浦正哲君)

失礼いたします。ただいま議長より発言の許可をいただきましたので、一般質問をさせていただきたいと思います。

今回の質問につきましては、去る10月1日付をもちまして、広報うだとともに住民の皆様方に配布されました「宇陀市防災対応基本マニュアル避難情報・避難所について」でございます。ことしも全国各地で大雨による災害というものが多く発生したわけでございますが、特に広島市安佐北区・南区で発生いたしました大規模な土石流、さらには大型で強い勢力を保ったまま日本列島にやってきました幾つかの台風等、日本の毎日のようにニュース等で報道をされていたわけでございます。

ある評論家の方のお話によりますと、地球温暖化によりまして、今後これが日本の気候であるんだということを認識をしなければいけない。人類が残した負の遺産の一つであるということもおっしゃっておられまして、私も納得をしているところでございます。

したがいまして、各自治体というのは、それぞれの地域でお住まいの皆様方の環境に即した対策、マニュアルというものを策定していかなければいけないわけでございます。

宇陀市におきましては、管内の約8割が山間地でございます。さらに、宇陀川、芳野川、内牧川、室生川のように49もの一級河川が流れておりまして、土砂災害または河川の氾濫が発生した場合に市民の皆様方の命を守る、または被害の軽減を図るための備えというものを考えていかなければいけないわけでございまして、今回のこの基本マニュアルにつきましては、そういう趣旨のもとに策定されたものと私は理解をしているところでございます。

そこで、この基本マニュアルについて拝読をさせていただいたわけでございますが、幾つかの点について確認または市のお考えというものをお聞きいたしたく、今回の一般質問に取り上げをさせていただいたわけでございます。

うだチャンをごらんになられておられます方も含めまして、なぜこのような時期にと思われる方もおられるかと思いますが、防災対応というのは過去またはことし発生いたしました幾つかの災害というものを教訓に、宇陀市の実情に合った防災対応というものを検証、考えていかなければいけないわけでございまして、今から考えていく必要があるわけでございます。今回のこのマニュアルにつきましては大雨に関するマニュアルでございますので、順次質問をさせていただきたいと思います。

まず、協働のまちづくりに対する防火・防災面についての市としての考え方についてお聞きをしたいわけでございますが、まずこのマニュアルの中身に入らせていただく前に、宇陀市としての防災に対する考え方、要するに市と地域とのかかわりをどのように考えておられるのかということについてお聞きをしたいわけでございます。

市政におかれましては、自分の命は自分で守るということも基本ではございますが、やはり1人では対応できないというようなことで、自主防災の力をおかりし、災害を最小限に食いとめるための自助、共助、さらには予期しない災害に対しまして自主防災組織の設置というものを推奨されているわけでございます。

この自主防災組織につきましては、災害対策基本法の第5条で市町村の責務として、内容につきましては時間の関係上省略はさせていただきますが、うたわれております。さらに、宇陀市総合計画または後期基本計画の中で、安全・安心な暮らしの実現という中でも御紹介をされているわけでございます。

さらに、平成18年1月には3町1村による合併が行われまして宇陀市が誕生したわけでございますが、新市まちづくり計画、宇陀市総合計画の中で協働のまちづくりについて、まだ全ての地域には設立はされておりませんが、後期基本計画の中でまちづくり協議会の設立というものも設置推進されているというような状況でございます。それぞれの地域で設置されておりますまちづくり協議会には、その地域に合った部会というものが設けられておりまして、例えば榛原地区まちづくり協議会では地域安全部会、または東榛原まちづくり協議会では生活環境部会、また内牧地区まちづくり協議会では防犯防災部会、また菟田野地区まちづくり協議会では防災防犯部会と、防火・防災面についての業務を担っていただいているというような現状でございます。

そこで、まず1点目としてお聞きしたいわけでございますが、それぞれの自治会で設置されております自主防災組織、そしてそれぞれの地域で設置推進されているまちづくり協議会について、宇陀市として防火・防災面について今後どのように進めようとされているのか、または指導、サポートされようとしているのか、さらにはこの二つの組織がどのように運用されていくことが理想とお考えなのかということにつきまして、まず市としてのお考えをお聞きしたいと思います。

○議長(多田與四朗君)

宮下危機管理監。

○危機管理(宮下照美君)

危機管理監の宮下でございます。ただいま西浦議員のほうから御質問をいただきました自主防災組織とまちづくり協議会の御関係、それと市として今後サポートをどのようにしていくのか等についてでございます。これについてお答えさせていただきます。

現在宇陀市では、自主防災組織は自治会を基本として設立をいただいており、58団体85の自治会が単独または複数で設立されております。また、まちづくり協議会は14団体が設立されており、各まちづくり協議会での活動の一つとして、防災関連事業について取り組みをされております。

まちづくり協議会は、自分たちの地域は自分たちでというモットーにより、地域課題解決のために各種活動に取り組んでいただいているところでございます。

私たちの周りでは、台風や大雨による被害がたびたび発生しております。また、地震や火災など、思わぬ災害がいつどこで発生するかもわかりません。大地震のような規模の大きな災害のときは、交通網の寸断、交通手段の混乱、同時多発の火災などで、すぐには消防や警察などの公助の救援が得られない可能性もございます。そんなときに頼りになるのが、住民自身が自発的につくる防災のための組織、単独もしくは複数の自治会を構成単位とする自主防災組織でございます。隣近所の人たちが集まって、お互いに協力しながら初動時の防災活動に組織的に取り組むことが、被害を最小限に抑えることへの大きな力となります。

先月、長野県北部を震源地とする最大震度6強の地震が発生し、1人の死者も行方不明者も出さなかった長野県北部の震災で、被害が集中した白馬村における自主防災活動あるいは住民同士が助け合う共助がクローズアップされました。スピーディーな安否確認や救助を可能にしたのは、各自の役割が明確になっていたり、ジャッキなど救助用具のありかを住民が把握していたからだそうです。

議員お尋ねの自主防災組織とまちづくり協議会の関係ですが、まず、まちづくり協議会は地域内の各自主防災組織の連携を図っていただく役割を担っていただきたいと思います。広範囲な災害、また地域での高齢化が進んでいる状況を見ますと、地域のさまざまな団体や事業所により構成されていますまちづくり協議会のスケールメリットを生かした取り組みが必要になってくるかと思われます。災害の啓蒙・啓発に対しても地域一丸で取り組んでいただくことにより、横の連携を図っていただくことができると思います。

また、自主防災組織が立ち上がっていない自治会もございます。そういう地域では、まちづくり協議会が自主防災組織の役割をある程度担っていただきたいと考えております。

指導、サポートについては以上の点を踏まえながら、団体、地域に応じた形で行わせていただいております。

以上でございます。

○議長(多田與四朗君)

5番、西浦正哲議員。

○5番(西浦正哲君)

防火・防災面一つとりましても、その方向性または運用面について、市と市民とが共通認識のもとに協働のまちづくりを進めていく、これが基本になろうかと思いますので、今後とも市として適切なるサポート、指導というものをよろしくお願いをしておきたい、このように思うわけでございます。

続きまして、この基本マニュアルの中の避難に関する発令基準と市としての対応についてお聞きをしたいわけでございますが、先ほども申しましたように、宇陀市は管内の大半が山間地でございます。さらに数多くの一級河川が走っているというようなことで、他の市に比べまして災害の発生しやすい環境下にあると思います。

冒頭でも少し御紹介をさせていただきましたが、ことしの8月20日に広島市安佐北区・南区で大規模な土石流が発生いたしまして、73名もの市民の皆様方が犠牲になられたわけでございます。

そこで広島市は、有識者または実際に被災されました市民の皆様方を交えての災害対策等検証部会というものを設置されております。中身につきまして少し御紹介をさせていただきますと、午前2時過ぎから1時間に100ミリ以上の雨が降っていたと。119番通報がひっきりなしに入ってきた。緊迫した状況の中にあるにもかかわらず、避難勧告等は発令されなかった。速やかに勧告を発令すべきではなかったのかという御意見や、災害が多く発生しているにもかかわらず、避難勧告が発令されたのは午前4時半過ぎであり、その時点では避難所は開設されておらず、多くの市民の皆様方から避難所に入れないという連絡または問い合わせというものが寄せられたということで、実際広島市の担当者の方も避難勧告のおくれというものを認めておられます。

さらに、平成21年の台風9号では、兵庫県の佐用町で26名の方々が大雨等によりお亡くなりになったわけでございますが、そのうちの半数の13名の方が避難中の犠牲であったということでございます。

さらに一方、奈良県におきましても、平成23年の9月に紀伊半島大水害というようなことで、大雨により大規模な土石流もございまして、五條市または十津川村、さらには野迫川村で死者14名、行方不明者10名というような災害が発生したということも記憶に新しいところでございます。

そこで、まず市民の皆様方に御理解をいただくために、奈良県というのは五つの気象区分、地域に分かれております。ちなみに宇陀市におきましては、一次細分区分では奈良県の北部、または二次細分区分では北部の中の北東部に位置するわけでございますが、大雨警報が発令される基準指数または洪水警報が発令される基準指標、さらに土砂災害警戒情報等はどういうような情報なのかということについて御説明をいただきたいと思います。

○議長(多田與四朗君)

宮下危機管理監。

○危機管理(宮下照美君)

ただいま西浦議員のほうから御質問がございました大雨警報が発令される基準指数、それと洪水警報が発令される基準指数、土砂災害警戒情報とは何かということに関して御回答、答弁をさせていただきます。

気象庁では平成22年5月から、原則として個別の市町村を発表区域として気象警報・注意報を発表しております。西浦議員の御質問の大雨警報、洪水警報、土砂災害警戒情報については、現在奈良地方気象台から市町村単位で発表されております。

まず大雨警報についてでございます。

大雨警報については、雨量基準に到達することが予想される場合は大雨警報の浸水害、土壌雨量指数基準に到達すると予想される場合は大雨警報の土砂災害、両基準に到達すると予想される場合は大雨警報の土砂災害、浸水害、このように付記されて発表されております。

大雨によって発生する土砂災害は、土壌中の水分量が多いほど発生の危険性が高く、何日も前に降った雨が影響している場合もございます。また、土壌雨量指数そのものが同じ値であっても、土砂災害の危険度の高まりは地形等の影響で地域によって異なってまいります。土壌雨量指数は、これらを踏まえた土砂災害の危険度の高まりをあらわす指標として、各地の気象台が発表する大雨や土砂災害警戒情報に使用されております。

次に、洪水警報でございます。

大雨や長期にわたって降る雨などによる河川の増水による重大な災害の警告として市町村単位で発表されます。その発表基準は、雨量基準、流域雨量指数基準、指定河川洪水予報による基準などにより発表されます。

ただし、大地震などによって災害発生にかかわる条件が変化した場合、暫定基準を設定して通常とは異なる基準で運用されることもございます。また、災害の発生状況によっては、この基準にとらわれず運用されることもございます。

最後に、土砂災害警戒情報とは、大雨警報、これは土砂災害が付記されているものでございますが、発表されている状況で、土砂災害発生の危険度が非常に高まったとき、市町村長が避難勧告等を発令する際の判断や住民の自主避難の参考となるよう、都道府県と気象庁が共同で発表する防災情報でございます。

以上でございます。

○議長(多田與四朗君)

5番、西浦正哲議員。

○5番(西浦正哲君)

ただいま管理監より詳細に説明をいただいたわけでございますが、我々は特によく耳にするのは、大雨警報と洪水警報がセットになった大雨洪水警報というような形でよく報道で言われているということでございます。

これは大雨警報というのは、たしか3時間の雨量が90ミリ以上というようなことと定まっていたと思うんですけれども、当然それだけの雨が降るということになりますと、当然河川の水位も上がりますし氾濫の危険も高くなるというようなことで、大雨洪水警報という形で発令されるというのが常であるということでもございましょうし、また、土砂災害警戒情報につきましても、ただいま御案内のとおりでございまして、都道府県または気象庁が共同で発表する情報であるんだというようなことでございます。

そこで、ちょっと4点ほどまず確認ということでお聞きしたいわけでございますが、この基本マニュアルの2ページの中で避難の必要性として自主避難について、身の回りに危険と感じた場合は避難情報を待たずに自分の判断で避難することと、これが明記されているわけでございます。事実それぞれの地域でお住まいの皆様方の自宅環境というものは当然異なってまいります。したがいまして、このマニュアルに書かれておりますとおり、身の回りに危険と感じた場合は避難準備情報等を待たずに早目の避難の判断と行動をとっていただくということが懸命の処置であると、私もそのように思うわけでございますが、そこで市が開設する避難所28カ所についてなんですけれども、このマニュアルの6ページに市が避難情報を発令したときに開設する施設ですと書かれております。

そこでまず一つお聞きしたいのは、この市が開設される28カ所の避難所については、避難準備情報が発令されたときに開設されると解してよいのかというのが1点。

それと二つ目としましては、当然市が開設する避難所ということになろうかと思いますので、市の職員さんも派遣されると思いますが、何名程度派遣いただきまして、どのようなお仕事をしていただけるのか、それが二つ目。

三つ目としまして、平日昼間の場合は当然市の職員さんもお仕事をされておりますので、このような事態、要するに避難所を開設しなければいけないような事態になりましても比較的スムーズに対応できるのかなという思いもするわけでございますが、これが夜間もしくは祝・休日にこのような事態になった場合、当然対応のおくれまたは変更も余儀なくされるのかなと思うわけでございますが、その点、市としていかがお考えなのかというのが3点目。

そして4点目としましては、職員の動員については予備動員、1号動員、2号動員とそれぞれ三つの動員が基準として設けられているわけでございますが、それぞれこの三つの動員をかけるには何らかの基準、例えば避難情報等によって分けておられるのか、何らかの基準があるのかどうか、以上の4点について御答弁を求めたいと思います。

○議長(多田與四朗君)

宮下危機管理監。

○危機管理(宮下照美君)

ただいま西浦議員のほうから4点御質問いただきました。それぞれ御回答のほうさせていただきたいと思います。

まず1点目でございます。

宇陀市防災対応基本マニュアル、現在手元に持っておりますけれども、本年10月に市民の皆様に配布させていただいたマニュアルでございます。

これにおいて、市長が避難準備情報を発令した場合は、当該マニュアルに記載されている28カ所の避難所を一斉に開設する計画でございます。本年10月13日の台風19号の最接近に備えて、宇陀市災害対策本部長である市長が市内全域に避難準備情報を発令した際も28カ所の避難所を一斉に開設させていただきました。

次に、避難所の担当職員何名か、それとどのような業務をするかという御質問に御回答をさせていただきます。

28カ所の避難所には、市の職員2名を一組として合計56名の避難所開設担当者を派遣します。避難所の開設を担当する職員には避難所の開設説明会を事前に開催し、研修を行っております。

避難所の開設担当者の業務についてでございますが、避難所の開設を命じられた職員は、避難所に到達すると、避難所の安全を点検した上で避難所を開設することとなり、その後、次のような任務を行うこととなっております。

避難者収容状況の把握と災害対策本部への報告。避難者名簿の作成。必要な物資の供給、給食、給水に関する準備で災害対策本部との調整でございます。このような業務を担当することになっております。

次の御質問は、平日と休日・夜間など、市役所が開庁している場合、閉庁している場合の対応についてでございます。

災害時に混乱のない迅速な応急対策が実施できることを目的としまして、宇陀市には宇陀市災害発生時職員初動期マニュアルというのがございます。初動期の対応マニュアルがございます。このマニュアルにおいて、大きく区別して地震発生時における配備体制と風水害時における初動体制編成表に基づく取り決め事項がございます。

現在このマニュアルに基づき、平日昼間の市役所が開庁している時間帯、また休日・夜間など市役所が閉庁している時間帯も災害に対応できる体制をとり、市民の安全・安心を確保するため、消防団や消防署、警察署などの関係機関との連携、連絡を密にとりながら災害の対応に当たっているところでございます。

4点目の御質問につきましては、それぞれ体制の関係でございます。

先ほども御説明申し上げました宇陀市災害発生時職員初動期マニュアル、これを作成しておりまして、このマニュアルに基づきまして、初動期の活動として警戒期の配備体制と活動内容を定めております。

地震時と台風などの風水害時に区別し、配備体制の編成を定め、人事異動時などの際には編成を見直し、適時更新、職員への周知を図っており、定期的に実働訓練や図上訓練、また地域との連携訓練を実施し、体制・運用面の検証を行い、職員や組織の災害対応能力の向上、人材育成に継続して現在も取り組んでおります。

議員の御質問である3種類の動員区分に関しましては、風水害時における初動体制のことであると思います。

市内に大雨などの警報が発表された場合や、台風などの接近に伴い奈良県に台風の影響が出ると考えられる場合は、副市長と危機管理監が協議した上で必要と判断した場合は、副市長をトップとした災害対策関係部課長会議を開催し、情報の共有や今後の体制、対策などに関して協議する準備体制をとります。この会議のメンバーは、副市長と危機管理監のほかに教育長、庁内の各部次長、総務課長、建設課長、農林課長、危機管理課長が招集されます。なお、会議結果につきましては、市長に報告するとともに、各地域事務所、市立病院、さんとぴあ榛原、水道局へそれぞれ伝達されます。また、各部署から全職員にも周知されるものでございます。

収集した情報に基づき、情報連絡及び被害状況等の把握のためにとる体制を注意配備体制とし、この体制には予備動員と1号動員がございます。本庁の待機職員と各地域への応援・広報と情報班、宮奥ダム班、町並川分流ゲート班及び災害記録補助班を招集します。人的に不足が生じる場合は1号動員に切りかえ、7班体制の初動班を招集し、不足する部署や地域へ職員を派遣します。

また、市長をトップとする災害対策本部への切りかえがスムーズにできるよう、そのときの状況によりさらに体制を強化するために2号動員に切りかえることとなっております。2号動員となると、さらに総務部、農林商工部、建設部の全職員を招集するとともに、他の部署でも課長補佐以上の職員を動員し、体制を強化します。

また、この2号動員の体制においては、日常業務を制限し、災害対応を優先する災害対策本部を立ち上げることも可能としております。特に休日・夜間などの閉庁時では、全職員による災害対策本部体制への切りかえに時間を要し、災害対応におくれが生じないようにしております。

以上でございます。

○議長(多田與四朗君)

5番、西浦正哲議員。

○5番(西浦正哲君)

それぞれ4項目について答弁をいただいたわけでございますが、間違いのない対応をよろしくお願いしておきたいと思います。

そこで、先ほど言いました市が開設する避難所28カ所のほかに、各自治会が開設する、または必要に応じて開設する避難所というのが38カ所あるわけでございます。合計で66カ所になるわけでございますが。

そこで、この38カ所の避難所なんですけれども、各自治会等が管理する各地域の集会所または公民館等につきましては、自主避難等したい場合は自治会長管理のもとに比較的開設は容易に行われるのかなと思うわけでございますが、この38カ所の避難所の中には幼稚園、保育所、小学校、中学校というように市が管理する施設も含まれているわけでございます。そのような施設に自主避難等したい場合はどのように対応、手続をさせていただけばよいのか、お教えいただきたいと思います。

○議長(多田與四朗君)

宮下危機管理監。

○危機管理(宮下照美君)

ただいまの御質問にお答えいたします。

大雨や台風接近などにより身の回りに危険を感じた場合は、市からの避難情報を待たないで自分の判断で避難することを自主避難と呼んでおります。避難先は地区の集会所や公民館のほか、親類や知人宅など、安全で安心できる場所を日ごろから皆さんで相談し、決めておいていただくことが大切であると考えております。災害に備え、各自治会や自主防災組織等で自主避難する施設をあらかじめ決めておいていただくようよろしくお願い申し上げます。

また、宇陀市災害対策本部長である市長が避難準備情報を発表した場合は、市内28カ所の避難所を一斉に開設しますので、そちらへの避難も可能となります。なお、避難準備情報の段階では、残り38カ所の指定避難所は同時開設することは基本的にはしませんが、災害の拡大が予想される場合や広範囲に及ぶ可能性があると予測される場合は、指定避難所の追加開設も検討することとなります。

なお、宇陀市における災害対策の基本計画である宇陀市地域防災計画の見直しを今後行う中で、避難所の場所や位置等についても施設管理者や自治会長等とも協議を行いながら見直していかなければならないと現在考えております。

なお、自主避難に関しての御相談等がございましたら、総務部危機管理課まで御連絡いただくようよろしくお願いいたします。

以上でございます。

○議長(多田與四朗君)

5番、西浦正哲議員。

○5番(西浦正哲君)

ただいま御答弁をいただいたわけでございますが、次に一つ具体的な例を挙げさせていただきまして、市のお考えというものをお聞きしたいわけでございますが、この市が開設する、またはその他の避難所66カ所についてなんですけども、例えば榛原地区の宇陀川沿いには宮本自治会の一部、そして富士見ヶ丘の自治会または萩乃里の自治会、さらには下井足の一部の自治会というのが宇陀川を挟んで対岸でそれぞれお住まいをされております。

そのような方々が自主避難をしたい場合の施設というのは、市が開設する避難所については榛原小学校、榛原総合センター、さらには榛原西小学校と、その他の避難所については駅前公民館、さらには農林会館、さらには榛原西幼稚園と、以上の6カ所が考えられるのかなというわけでございますが、今言いました地域の方が自主避難等をしたい場合には、真ん中に宇陀川もしくは芳野川というものが流れておりまして、橋を渡らなければ避難所に行くことができないわけでございます。天野橋、宮前橋、丹切橋、日之出橋、榛原大橋、庄屋出橋等の橋を渡らなければ避難所に行くことができません。

例えば避難判断水位または氾濫危険水位に達した場合、さらには達するおそれがある場合や、いずれかの橋が流されてしまったというような場合になりますと、避難所に行けない、または遠回りをしなければ避難所に行くことができないというようなことで、災害弱者の方や大雨等の気象条件によっては避難に大きな危険、リスクが課せられるということは申すに及ばないと思います。

ある萩原在住のお方の話によりますと、榛生昇陽高校の校長先生が、市からの要請等があれば避難所として活用していただいてもというようなお話をされていたそうでございます。その他の地域にも、大宇陀高校または旧の室生高校、今は資料館になっておりますが、奈良県の消防学校と県の施設があるわけでございます。県の施設ということで、避難所として活用するにはいろいろの制約というものをクリアしなければいけません。休日夜間の使用について、さらには管理責任の有無についてと、そのほかにもいろいろあるかと思いますけども、いろいろな制約をクリアしなければ避難所として使用させていただくことはできないということは承知をしているわけでございますが、やはり市民の皆様方の命と健康を守るという見地に立った場合、避難所としての三次対応または四次対応ということも考えられるのかなという思いもしております。

今後の避難所の変更等も踏まえて、市としてのお考えを御答弁を求めたいと思います。

○議長(多田與四朗君)

宮下危機管理監。

○危機管理(宮下照美君)

失礼します。

宇陀市地域防災計画では、市の指定避難所として66カ所を定めております。災害対応基本マニュアルに記載している宇陀市が開設する避難所28カ所は、宇陀市が発表する避難情報のうち市民に対して避難準備を呼びかけるとともに、高齢者や障がい者などの災害時要援護者に対して早目の段階で避難行動の開始を呼びかける避難準備情報を発表した際に、市内一斉に開設する避難所を示しているものでございます。

したがいまして、この段階で避難する方の受け入れ先として、このたび28カ所を指定させていただきました。各自治会等で決めておられる自主避難所も同時に開設していただきますよう、また今後も自主避難所の開設について自治会等に御相談してまいりたいと考えております。

なお、宇陀市地域防災計画の見直しに合わせて、災害種別等に対応した指定避難所の見直しや福祉避難所の指定、また県の公共施設への避難者の受け入れ協力体制等も同時に検討してまいりたいと考えております。特に市内の県立高校へは、今後同施設を市の指定避難所として指定することの可否や問題点、手続等に関する情報収集を行っており、避難所の見直しの際には検討してまいりたいと現在考えております。

以上でございます。

○議長(多田與四朗君)

5番、西浦正哲議員。

○5番(西浦正哲君)

市が開設する避難所、そしてその他の避難所66カ所についてなんですけども、今回の一般質問では取り上げはしておりませんけれども、やはり避難所としての耐震性の問題や非常用物品の保有状況等避難所としての機能が十分に果たせる環境にあるのかどうか、これにつきましても検証をしていかなければいけないと、このように思うわけでございますが、いずれにいたしましても、避難所としての機能面、管理面、運用面について万全を期していただきたいということをよろしくお願いをしておきたいと思います。

続きまして、水位基準についてお聞きしたいわけでございますが、このマニュアルの2ページの中に三つの避難情報についての定義というものが書かれております。その中で、避難準備情報では氾濫注意水位、また避難勧告では避難判断水位、または避難指示では氾濫危険水位とこの三つの水位について書かれているんですけども、これは恐らく国土交通省の水管理・国土保全局の水利情報に基づく氾濫危険度レベルに関する基準により求められているのかなという思いはしております。ただ、市民の皆様方には、このそれぞれの三つの水位、そしたらどう違うんだということがなかなかわかりにくいのではないかと思いますので、もう少し具体的に違い等も御説明いただきたいと思います。

○議長(多田與四朗君)

宮下危機管理監。

○危機管理(宮下照美君)

失礼します。

宇陀市において知事が発する水防警報の対象河川は宇陀川と芳野川で、その発表基準は第1段階の待機、第2段階の準備、第3段階の出動、第4段階の解除の4段階に分かれて発表されております。宇陀川の水位は2カ所、芳野川の推移は1カ所で観測され、それぞれ観測地点を基準地点とし、それぞれの水位が避難判断水位に達したときは、その旨を水防管理者である市長等に通知することとなっております。

知事が発表する情報の種類とその発表の基準は4種類に区分されます。

まず氾濫注意情報とは、基準地点の水位が氾濫注意水位に到達し、さらに水位の上昇が見込まれるとき。次に、氾濫警戒情報は、基準地点の水位が一定時間後に氾濫危険水位に到達することが見込まれるとき、または避難判断水位に到達し、さらに水位の上昇が見込まれるとき。そして氾濫危険情報とは、基準地点の水位が氾濫危険水位に到達したとき。最後に、氾濫発生情報とは、氾濫が発生したときとなっております。

宇陀市では、水位到達情報を避難情報を発表する際の基準の一つとしており、さらに防災関係機関との情報交換を密に行いつつ、河川の上流部でどのような状況になっているか、暴風域はどのあたりまで接近しているのか、近隣で災害や前兆現象が発生してないかなど、地域とも連携して広域的な情報把握に努めておるところでございます。

以上でございます。

○議長(多田與四朗君)

5番、西浦正哲議員。

○5番(西浦正哲君)

先ほど申しましたように、国土交通省が出しているこの氾濫危険度レベルに関する資料につきましては、それぞれ皆様方のお手元に資料として配付をされているわけでございます。

氾濫危険水位というのは、この基本マニュアルで言いますと避難指示に当たるわけでございますが、お配りいたしました資料の右端のほうを見ていただきますと、市町村または住民に求める行動というようなことが書かれておりまして、氾濫危険水位を挟んで既にその水位までには避難行動というものが始まっておりまして、この氾濫危険水位になるまでには、もうほとんどの避難が終わっている、逃げおくれの確認というようなことになってくると。そして氾濫危険水位に達した場合、要するに避難指示が発令された場合には、もうほとんどの住民の避難が完了していなければいけないというような表になっているわけでございます。

事実、土砂災害の危険が大である、または氾濫の危険が大であるような状況の中で避難をするということは、先ほども申しましたように、避難に大きな危険なリスクが課せられるということで、広島市で発生しました大規模な土石流の事例や兵庫県佐用町での避難中の犠牲ということにもなるわけでございまして、避難情報のタイミング次第では人道に大きな影響がある、左右されるということを言っても過言ではないと思います。

そこで、避難指示発令時には、ほとんどの住民の方々の避難が完了していなければいけない点について、今後市としての避難情報のあり方についてどのようにお考えなのかということを改めましてお聞きしたいと思います。

○議長(多田與四朗君)

宮下危機管理監。

○危機管理(宮下照美君)

失礼します。

宇陀市では、市内に大雨、洪水などの警報が発表された場合、特に台風などの進路予測において今後奈良県に接近または通過する可能性があると思われる場合は、総務部危機管理課において気象に関する情報の収集・確認業務を行っております。また、台風の場合は、接近に備えて数日前からその作業を行います。

市民に対する3種類の避難情報、つまり避難準備情報、避難勧告、避難指示の発表に関しましては、発令基準に基づき発表することとなりますが、宇陀市では市民の皆様に率先避難を推進しております。身の回りで危険を感じたときは、市からの避難情報を待つことなく、みずから率先して危険を避ける行動を起こしていただくようお願いいたします。

避難は災害から命を守るための行動です。避難が必要な状況が夜間、早朝となる場合は、宇陀市では避難準備情報を発令いたします。

例えば河川の増水により破堤の可能性が高まった場合、堤防の近くのため、破堤した場合に短時間で家屋が流出するおそれがある地域には、直ちに避難行動の完了を求める避難指示を、その周辺の浸水のおそれがある地区には、避難場所への避難行動開始を求める避難勧告を発表することも考えられます。

また、突発的な災害が発生した場合、段階ごとに避難情報を発表するのではなく、直ちに避難指示を発表する場合もございます。

自然災害に対しては、市民の皆様がみずからの判断で避難行動をとっていただくのが原則だと考えております。宇陀市では、災害が発生する危険性が高まった場合に起こり得る災害種別に対応した区域を示して避難勧告等を発令します。市民の皆様は災害種別ごとに自宅等が立ち退き避難が必要な場所なのか、あるいは状況によっては2階などの上の階への移動等で命の危険を脅かされる可能性がないのかなどについて、あらかじめ御家族等でも御相談していただきたいと思っております。

以上でございます。

○議長(多田與四朗君)

5番、西浦正哲議員。

○5番(西浦正哲君)

市民に対して安易に避難情報を発令することによって、かえって市民の皆様に不安感を与えたり、または冷静な判断と行動に支障を来す結果となりかねない、さらには災害対策本部の活動に混乱を招くということも考えられるわけでございますが、やはり市民の皆様方の命を守るという見地に立てば、早目の避難情報を発令することによって、仮に空振り、要するにこれといった土砂災害も発生せず災害に至らなかったとしても、私はいいのではないか、結果オーライではないかと思います。

したがいまして、市に強く求めたいのは、やはり積極的な判断と行動、要するに勇気ある英断というものをよろしくお願いをしておきたいと、このように思うわけでございます。

続きまして、土砂災害ハザードマップという関係についてお聞きしたいわけでございますが、宇陀市におきましては先ほど来から申してますように管内の大半が山間地であるということで、土砂災害に最も注意しなければいけない、警戒をしなければいけないわけでございますが、8月1日付のこれは奈良県の資料になるわけでございますが、宇陀市の土砂災害崩壊警戒区域というのが941カ所、また、土石流の警戒区域というのが342カ所、合計1133カ所あるわけでございます。

そして、ちょっとこれたまたまきのうおとといの新聞で、朝日新聞に載っていたわけなんですけども、少し読ませていただきますと、全国約53万カ所の土砂災害危険箇所のうち、現場の市町村が住民に毎年危険箇所だと広く知らせている割合は55%しかないことが国土交通省のまとめでわかった。逆に、避難場所や経路を知らせていない危険箇所が26%あったというような内容の記事でございます。

宇陀市におきましては、洪水のハザードマップというのは設けられておりますが、土砂災害のハザードマップというのは設けられておりません。しかし、1133カ所の危険箇所があるということで、やはり住民に周知をいただきまして、市民の皆様方が危険と感じた場合は早目の判断と行動をとっていただくためにも、土砂災害ハザードマップというものを配布する必要があるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

○議長(多田與四朗君)

宮下危機管理監。

○危機管理(宮下照美君)

失礼します。

洪水ハザードマップにつきましては、整備し、宇陀市のホームページにて公表しておりますが、土砂災害ハザードマップにつきましては今現在整備されておりません。土砂災害防止法に基づき、奈良県宇陀土木事務所が土砂災害のうち急傾斜地の崩壊と土石流の調査を行い、その結果を関係自治会長様に説明、その後、市長の意見を聞いた上で奈良県が土砂災害警戒区域の指定を行うことになっております。

宇陀市につきましては、各地域をブロックに分け調査され、所定の手続をもって順次指定されております。ほん最近ですけれども、平成26年12月9日付をもちまして、宇陀市内で急傾斜地の公開警戒区域としてさらに478カ所、また土石流の警戒区域として175カ所の新たな指定がございました。このたびの指定で、宇陀市内における土砂災害警戒区域の指定は完了すると奈良県から一応説明はお聞きしております。この結果をもちまして、平成27年度には洪水・土砂災害ハザードマップを作成し、市民の皆様に配布させていただく計画で現在準備中でございます。

奈良県から今回指定がございました土砂災害警戒区域の公示図書の配付がございましたので、今後総務部危機管理課で公示図書の縦覧に対応させていただきますので、よろしくお願いいたします。

以上でございます。

○議長(多田與四朗君)

5番、西浦正哲議員。

○5番(西浦正哲君)

参考といたしまして、奈良県でこの洪水ハザードマップが配布されているのは桜井市、御所市、王寺町または十津川村の一部の地域、そして上北山村の全戸のみに配布されているのみでございます。

いろいろとお聞きをしたわけでございますが、この防災対応基本マニュアルについてまだいろいろと聞きたいわけでございますが、時間もございませんので、また次回機会があればということで、以上の内容について最後に市長のほうから、このマニュアルに対する御見解というものをお聞きしたいと思います。

○議長(多田與四朗君)

竹内市長。

○市長(竹内幹郎君)

西浦議員の御質問にお答えさせていただきたいと思います。

西浦議員におかれましては、専門的な立場で従前おられましたものですから、私よりもはるかに知見を持っておられると思いますので、そんなことも含みおきながら聞いていただきたいと思います。

災害はいつ起こるか、予測ができません。そのために宇陀市では、市民の皆様の安全・安心な生活を守るため、このたび宇陀市防災対応基本マニュアルを作成し、市民の皆様に配布させていただきました。

災害というものは、いつどこでどんなときに起こるか、わかりません。御嶽山の火山災害、白馬村の地震災害、マニュアルにある災害は、あくまで基本的な事項を定めたもので、全てを補足するものではありません。マニュアルを基本として災害対応能力を高め、防災、減災に努めてまいりたいと考えております。

そして宇陀市では、毎年行っておるんですけれども、訓練を通じて関係者の協力、市民の方々の協力など、より現実的な訓練を実施していきたいと考えております。宇陀市といたしましては、具体的に市民の生命、財産に危険が及ぶであろうというときに、その危険の度合いにより市民の皆様にお伝えする情報は、避難準備情報、避難勧告、避難指示の3種類となります。わかりにくいとは思いますが、これらは順に危険度が高まるわけでございます。

宇陀市の危機管理体制も災害に備え、職員総動員体制で取り組んでおりますが、市内247平方キロメートルに及ぶ広大な面積に集落が点在しているため、全ての状況に対応することは難しくなってきております。

そのため、これからは市民一人一人、地域のリーダーの皆様方にも協力いただきながら、日々の生活の延長線上で地域力、防災力を高めてまいる必要があると考えております。今後とも地域と連携した防災訓練を行ってまいります。御理解、御協力をお願いするとともに、市民の皆様のより安全で安心な生活を目指していきたいと思っておりますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。

以上でございます。

○議長(多田與四朗君)

5番、西浦正哲議員。

○5番(西浦正哲君)

ただいま市長より、このマニュアルに対する思いというものをお聞きしたわけでございますが、私は常に思ってます、そして言ってるんですけども、災害というものは幾らふだんから準備または対策をとっていても予期せぬ形で発生する、これが災害でございます。

しかし、ふだんから予防または対策をとることによって被害を最小限に食いとめることもできる、これは防災であるということでございます。

やはり、行政に携わる者が何よりも考えていかなければいけないのは、市民の皆様方の命と健康を守る、安全で安心して暮らしていただく環境づくり、これが第一義でございまして、責務でもございます。

今回のこのマニュアルにつきましては大雨に関する内容でございますけれども、災害にもいろいろな災害がございます。今後ともいろいろと御研究をいただきまして、災害に強い宇陀市づくりのために頑張っていただきますようによろしくお願いをいたしまして、私の一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

○議長(多田與四朗君)

以上で西浦正哲議員の質問が終わりました。

これより休憩いたします。

会議は午後2時55分より再開いたしますので、それまでに議場にお入りください。

午後2時37分休憩

午後2時55分再開

○副議長(井谷憲司君)

休憩前に引き続き会議を再開いたします。

 質問番号5番宮下公一議員

次に、6番、宮下公一議員の質問番号5番「空き家対策について」の質問をお受けいたします。

6番、宮下公一議員。

○6番(宮下公一君)

6番、宮下公一でございます。大好きな宇陀市を元気にするために頑張ってまいりますので、よろしくお願いいたします。

議長より発言の許可をいただきましたので、質問に入らせていただきます。私の今回の質問は空き家対策についてでございます。昨日の国選の開票事務で大変皆様お疲れだと思いますので、短く簡潔に質問させていただきますが、答弁のほうも簡潔明瞭によろしくお願いを申し上げます。

近年、人口減少や高齢化の進展等により、総務省の2013年住宅・土地統計調査によりますと、全国の住宅に占める空き家の割合は2013年10月時点で13.5%、約820万戸に上り、年々増加していると報告されております。その中でも管理が不十分な空き家に起因した次の問題の発生が危惧されております。

倒壊のおそれ等による防災面の問題。町並みが歯抜け等による景観上の支障。雑草の繁茂、ごみの不法投棄による衛生上の問題。不審者の住居並びに放火等による防犯上の問題でございます。

それではお尋ね申し上げます。宇陀市内の空き家戸数、全戸数に対する割合、倒壊等危険のある建物数、また空き家に対しての苦情や相談件数について把握できている範囲で結構でございますので、答弁をよろしくお願いいたします。

○副議長(井谷憲司君)

堂芝市民環境部長。

○市民環境部長(堂芝一成君)

市民環境部の堂芝です。よろしくお願いします。

空き家のことなんですが、先ほど議員のほうからお話がありましたように年々増加しておると、こういうところです。この件につきましては、都市部のほうでも比較的やはり空き家というものが増加していると思われます。

そういった中でも、やはり管理が不十分な空き家、これにつきまして、例えば防災や防犯の問題、また衛生上の問題、また景観の悪化など諸問題を引き起こしているというところでございます。その中でも特に廃家した空き家となった場合については、侵入等によりまして火災や犯罪の温床となるおそれや、老朽化した建物の倒壊、また敷地内の朽ちた立木の倒木等によりまして周辺の方々の生命あるいは身体及び財産に危害を及ぼすというところが危惧されているところではないかと思われます。

こういったことにつきまして、管理が不十分な空き家の所有者より、むしろ空き家の周辺に暮らす方々のほうが早く、そしてまたしかも切実にそのようなところを感じておると思われます。

議員お尋ねの市内での空き家の戸数及び割合、そして倒壊等危険のある建物数、また苦情や相談件数についてなのですが、この件につきましては、5年に一度、総務省統計局が実施しております住宅・土地調査によりまして報告のほうをさせていただきたいと思います。

調査が5年に一度というところなんですが、直近調査で実施されましたのが平成25年度の数値であります。この調査は市内全域を120の調査区で分けまして、1調査区につき17戸を対象としてあらわした標本調査であります。実数値とは異なりますが、この調査方法により、宇陀市の住宅戸数2007戸を対象とした場合、空き家数は353戸という数値でございます。率で申し上げますと17.6%となるわけなんですが、平成20年度の調査の時点で14.2%という値が出ております。その差約3ポイントほど上昇しているのではないかという結果です。

また、倒壊等危険のある建物ということなんですが、腐朽や破損という捉え方で申し上げさせていただきますと、空き家率、先ほど申しました17.6%のうち23%に当たる数値が該当すると、このような調査結果になっております。この23%というのは、あくまで奈良県内の標準値ということで捉えていただいたら結構かと思います。ということで、先ほど言いました2007戸に対しますので、約81戸の戸数の方が腐食あるいは何らかの破損があるという状況かと思われます。

それから、市内の苦情や相談件数についてなんですが、この件につきましては、空き家の雑草除去に関する相談の件数、昨年が4件ございました。本年の11月末現在なんですが、末現在で5件あります。また、腐朽や破損というところでなんですが、倒壊等危険とされる相談件数、これは4件というところで報告をさせていただきたいと思います。

以上、回答とさせていただきます。

○副議長(井谷憲司君)

6番、宮下公一議員。

○6番(宮下公一君)

ありがとうございます。

ただいま担当部長より、宇陀市においても空き家が年々増加しているとの報告をいただきました。それから空き家数が353戸、うち倒壊等危険のある建物が県平均の23%、約80戸あるという御報告をいただきました。

倒壊等危険のある建物は、修繕するか取り壊ししない限り年々老朽化が進むわけでございます。そういった意味で、空き家に対する苦情や相談についても年々増加してくると感じております。

現在空き家に対する苦情や相談については、通学路に支障を及ぼしている場合は教育委員会、市道に支障を及ぼしている場合は建設課、また人家に対して支障または環境面で問題を起こしている場合は環境課が窓口になっていると私認識しておりますが、関係部署の情報共有するために窓口の一本化ということを考えてはどうかなと思いますが、担当部長のほうからよろしくお願いします。

○副議長(井谷憲司君)

堂芝市民環境部長。

○市民環境部長(堂芝一成君)

今議員御質問の窓口の一本化というところなんですが、空き家に対する相談の受け口の一本化についてなんですが、所有者が判明している空き家については除草の連絡をしておりますが、そのほとんどが宅地内の雑草が例えば隣、隣地の境界を越えたり、あるいは宅地内の枝等が交通の支障だったり、また景観の悪化によるものでございます。本年11月に成立のほういたしました空き家対策特別措置法での特定空き家、すなわち倒壊等危険な空き家に該当するような建物につきましては、今まで市役所の内部でどの部署に対応するかというところを決めかねておりましたけども、法律が制定された今、特定空き家等市民からの情報による空き家に関する雑草やあるいは壁また瓦等の落下による危険性を含めまして、情報の受け付け窓口を私ども市民環境部の環境対策課のほうで総合の受け付けをさせていただこうと思っております。

ただし、空き家といいましても多種多様な状況でありますので、空き家の状況に応じまして、活用できるもの、あるいは活用できないもの、こういったことに調査・検討をさせていただきまして、適宜その都度担当部署のほうで対応していただけるよう現在体制づくりを整えている次第でございます。

以上でございます。

○副議長(井谷憲司君)

6番、宮下公一議員。

○6番(宮下公一君)

ありがとうございました。窓口は一本化ということで、市民環境部の環境対策課のほうでというお答えをいただきました。

それでは、全国で放置空き家がふえている問題で、政府は倒壊のおそれなどが顕著な場合、税制優遇措置の対象から除外する方向で検討しているそうでございますが、テレビを視聴されている市民の皆様に税制の優遇措置について実例を挙げて説明をお願いしたいなと、このように思っております。

○副議長(井谷憲司君)

森本企画財政部長。

○企画財政部長(森本彰一君)

企画財政部、森本でございます。ただいま税の御質問でございますので、私のほうから御回答申し上げます。

御質問の現在行われております住宅用地に対します課税標準特例については、住宅建築の促進のためにとられた措置でございます。この税制優遇措置につきまして説明させていただきます。

現在住宅が建っている敷地の固定資産税の課税では、200平方メートルまで小規模住宅用地という特例がございます。住宅が建っていれば、その住宅の評価額が6分の1になり、200平米を超える部分につきましては、家屋の床面積の10倍まで評価額の3分の1になるという一般住宅用地という特例課税が行われております。

議員御質問のこの措置は、家屋が取り壊されれば更地となりますので、住宅用地宅地課税から商業地等の宅地の課税へと移行してまいります。その結果、6分の1の特例を受けていて課税標準額が評価額の7割程度に追いついている土地におきましては、約4倍ほどの税額の上昇となってまいります。

これを具体的に数字でお示しさせていただきますと、例えば300平米の宅地が600万円の評価とした場合ですが、住宅が建っておりますと200平米分、つまり400万円部分については6分の1ですので、課税標準額は66万6666円となります。そして200平米を超えます100平米分、つまり評価額が200万円部分につきましては3分の1となります。したがって、これも課税標準額は66万6666円となります。両方合わせますと133万3332円の課税標準額となりますので、これに固定資産税の税率1.4%を掛けますと、この土地の税額は1年で1万8600円となります。

これが更地になりますと、600万円の住宅宅地が商業地等の宅地課税ということで、7掛けとなってまいりますので、600万円の70%で420万円の課税標準額と、こういうことになります。これを固定資産税の税率1.4%を掛けますと5万8800円と、こういう税額となりますので、その差約4万円の上昇となります。いずれにいたしましても、家屋が取り壊されますと税額の上昇は免れない、こういう措置でございます。

以上、税制優遇措置について説明させていただきました。

○副議長(井谷憲司君)

6番、宮下公一議員。

○6番(宮下公一君)

ありがとうございました。

今担当部長より具体例を挙げて答弁をいただきましたように、更地になると税額の上昇は避けられないということでございます。

国は、住宅が建っていれば土地の固定資産税が減額されるため、所有者が老朽化家屋を放置する要因になっていると指摘しております。先ほど担当部長より説明のありました11月の臨時国会で成立いたしました空き家対策特別措置法では、周辺に危険や迷惑が及ぶおそれが高いものを特定空き家と規定し、特定空き家については市町村が固定資産税の情報を利用して空き家の所有者を迅速に把握できるようにすることや、所有者がわからない場合でも、倒壊のおそれなどがある空き家に立ち入り、危険性などを調査できることなどが盛り込まれています。

さらに、市町村が必要と判断した場合、空き家の除去や修繕を所有者に命令できるほか、命令に従わなかったり所有者が判明しない場合は市町村が強制的に除去できると規定されております。

つまり、空き家をほったらかしにしておくと、行政が近隣に悪い影響を及ぼすと判断された建物については強制撤去されることもあるということでございます。現実には、撤去処分されるほどの建物はよほどの状態なんでしょうが、抑制力はかなりあると思います。

今、空き家対策特別措置法について市町村に立入調査、解体指導や命令、行政代執行を行うことが認められていると話をしましたが、国土交通省は、この特別措置法に今回盛り込まれなかった地方税法上の優遇措置についても見直しを検討し、修理や賃貸住宅としての活用、土地の転売などを促し、危険な空き家を減らしたいと考えているようでございます。本案が確実に実行されるには、国土交通大臣及び総務大臣は基本方針を定め、それに応じて各自治体は国の基本事項に対する具体的な対策計画を定めることとなっております。空き家対策特別措置法は成立いたしましたが、施行は公布の日から起算して3カ月以内で、政令で定める日から施行などとなっており、まだ先となるように私は思われます。

そこで質問でございます。私は空き家増加の背景としては、撤去に伴う費用が高額なことや、家屋を解体して更地にすると固定資産税の減税措置が受けられなくなることも要因の一つだと考えております。同法では、こうした問題に対応するために、国や都道府県による市町村の空き家対策への費用補助や地方交付税制度の拡充を講じることを盛り込んでおられます。私は国の流れに反する空き家対策の提案ではございますが、本特別措置法が施行されるまで、少しでも空き家対策を進めるために、空き家の撤去後の更地に対して固定資産税の軽減措置の適用をしてはどうかを提案申し上げます。この提案につきましては、税の公平性の観点から賛否があると思いますが、お考えをお聞きいたします。

また、所有者が建物撤去したいという意向がある場合、所有者に対しまして市内の解体業者の紹介をしてはどうかと思いますが、市長はどのようにお考えでしょうか。

○副議長(井谷憲司君)

森本企画財政部長。

○企画財政部長(森本彰一君)

失礼します。

市長の答弁の前に私のほうから、ただいまの宮下議員の御質問について少し詳細な部分についてまず御回答させていただきたいと思います。

政府は危険物と自治体が判断した空き家につきましては軽減特例の対象から外し、所有者に早期撤去を促す措置を平成27年度の税制改正へ反映させることを目指すと打ち出しております。つまり、先ほど説明いたしました固定資産税の軽減特例が外されることによりまして、所有者は資産の維持が困難になり、売却または賃貸などをすることとなり、それによりまして地域の周辺環境の安全を守ったり、または経済の刺激策になると考えておるということでございます。

しかし、空き家対策特別措置法第15条の第2項では、必要な税制上の措置その他の措置を講ずるとしております。つまり、これが宮下議員のおっしゃる空き家家屋の撤去後の更地に対して固定資産税の特例措置の適用と同じような措置となればよいのですけれども、これにつきましては平成27年度の税制改正を注視しておきたいと思っております。

また、税法上、災害により住宅が滅失した場合、2年間の住宅用地の適用があり、この小規模住宅用地等の適用ですね、これの2年間の延長がございます。この間に家を建て直したり、また、もしかしますと売却というようなことのための適用があるんですけれども、これを適用いたしまして、拡大解釈といいますか、そういうようにいたしまして、例えば新潟県の見附市であるとか富山県の立山町では独自に要綱を設置いたしまして、老朽危険空き家の認定に至った家屋につきましては、取り壊しを行った翌年から2年間は住宅用地の適用を継続しているところもございます。税制改正とあわせまして、宇陀市においては平成27年にその必要性を研究いたしたいと思っております。

ただ、税の公平の観点から、この措置についても先ほど宮下議員もおっしゃったように賛否があるということも御理解いただいて、平成27年の宇陀市の決定をお待ちいただきたいと思います。

また、所有者に対しましては、市内の解体業者の紹介をしてはどうかという御意見を今いただきました。この御提案につきまして、市では解体業者という正式な把握はしておりませんので、宇陀市の入札参加資格業者である建築業者名、これをお知らせするということは可能であると考えております。

私のほうから以上です。

○副議長(井谷憲司君)

6番、宮下公一議員。

○6番(宮下公一君)

ありがとうございます。国の税制改正を注視しながら、あわせて研究をしていくとの答弁をいただきました。よろしくお願いいたします。

それでは最後に、私の空き家対策の提案につきまして市長よりお考えをお聞かせいただきます。よろしくお願いいたします。

○副議長(井谷憲司君)

竹内市長。

○市長(竹内幹郎君)

宮下議員から空き家対策について御質問いただきました。

宇陀市におきましては、人口減少問題と相まって、空き家対策は防犯面、また環境面、経済面でも重要な課題であると認識いたしております。

国を挙げてその対策が講じられ法律が公布されたことは大変重要なことで、市といたしましても空き家等対策計画を策定し、税の措置との関係や地域の活性化との関係、また市の経済も考慮しながら有効な空き家対策を講じていきたいと考えております。

以上、よろしくお願い申し上げます。

○副議長(井谷憲司君)

6番、宮下公一議員。

○6番(宮下公一君)

ありがとうございます。

空き家問題の解消は危険家屋の解消だけでなく、ただいま市長が申されました有効利用等いろいろな方向から解消策を積極的に検討をお願いいたしまして、私の一般質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。

○副議長(井谷憲司君)

宮下公一議員の質問が終わりました。

 質問番号6番上田德議員

次に、11番、上田德議員の質問番号6番「危機管理対策と災害避難所について」、「日赤社資募金の経過と今後について」の質問をお受けいたします。

11番、上田德議員。

○11番(上田德君)

議席番号11番、上田德でございます。ただいま議長から質問の許可をいただきましたので、一般質問を行います。今回は自然災害による多数の被害者、被災者が恒常的に発生しています実態を鑑みた課題と宇陀市が起こしました金銭事故、いわゆる日赤社資募金の不明金事故に対する課題について、具体的な進め方と取り組み内容をお聞きしたいと考えます。

最初に、危機管理対策と災害避難所について質問を行います。

平成25年10月、伊豆大島台風、ことしの8月の広島安佐地区に局地的な短時間豪雨、台風19号が襲いました。それらの被災状況から、危険予知と情報管理が行政の重要な危機管理対策としてクローズアップをされております。

宇陀市におきましても、被災凡例から28カ所の公設、38カ所の民設、計66カ所のとりあえずの避難所として機能運営を行うと発表されました。自治会等に通達をされております。

先ほどの一般質問で自主避難の重要性を何度も回答されておりました。土砂災害ハザードマップの更新制定については27年度に更新制定されると先ほど答弁を受けておりますが、示されているマップの中に危険箇所が避難路及び避難所となる地域が含まれております。これらの対策について現行の指定の中で何カ所あるのか、また、避難する上でどうしても通らなければならない避難者世帯はどのような状況になるのかをお答えいただきたいと思います。自主避難の重要性はわかりながらも、やはり災害の状況の中でまだ大丈夫ではないのかなといった思いが深くあると思いますので、そういった部分も鑑みまして、ひとつ御答弁をいただきたいと思います。

また、地震等の災害につきましては、観光を大きなまちおこしの柱としております我が市につきましては、市外からの流入者の避難も一緒に考えなければならないということから、避難案内が必要と考えられます。避難所の案内標識等の設置について状況と進み方を御答弁いただきたいと思います。

次に、避難所の整備状況と対応マニュアルにつきましても、先ほどありましたように、現在公表されておりますのは28カ所及び38カ所の合計66カ所の避難所であります。この避難所の開設時の支援体制につきまして、人の派遣ということで2名の方々がそれぞれの避難所に来ていただくということになっておりますが、あと残る38カ所自主的に開設された避難所につきましては、どういった応援体制がとれるのかもひとつお願いしたいと思います。

そしてまた、自主防災組織と連携した整備状況について、その活動の方針やあるいは自主防災組織との連動性、そしてこの組織の設立状況につきまして、予定されている自主防災組織が計画どおり進められておるのか、その点についても御答弁をお願いしたいと思います。

また、先日の大雪で福島県下において孤立状態が報道されております。雪害に対する対応措置として、避難情報の考え方及び避難対策につきまして、宇陀市の中でも雪害に対する危険な箇所があるかと認識をしておりますので、危機管理の立場で大雪に対する対策を御答弁いただきたいと思います。

そして、危機管理対策の最後の質問といたしまして、災害時の要支援者救済の状況についてお尋ねをしておきたいと思います。

自主防災組織と要援護者及び住人把握の基礎資料の作成について、個人情報の把握と災害マニュアルへの反映について、資料更新整備の周期並びに方法、自治会や関係者への取り組みをお答えいただきたいと思います。

次に、日赤社資募金の経過と今後についてをお尋ねします。

3月4日の旧議員に対する説明会、6月4日の議案説明会の後の全員協議会での全議員へ桜井警察に訴訟する旨の説明、そして6月議会において、この問題に対する道義的責任を表明することで、7・8月の市長、副市長の報酬のカットを議会で承認、可決を行いました。市民の皆様に広報紙等で報告とおわびの掲載がされて以降、市民の皆様に経過の説明がありません。その間、市民の皆様の関心は、このままうやむやになるのではないかとささやかれる中、議員各位に封書において、他市の同類の取り組みについて宇陀市ももっと毅然とした対応があるのではないかと疑問が投げかけられました。そこで、次のような項目で市の対応をお尋ねしてまいりたいと思います。

最初に、市の対応に対する市民への状況説明の責任のあり方についてであります。

告訴以降、経過と市民感情に対する情報の共有化の考え方をどのように考えておられるのか。再発防止策が通達され、7月の広報紙に掲載されましたが、対策の公開による正常化運営状況の理解を高める考え方について、このような状況下でありながら、市会議員、市長等の特別職を人事院勧告を参考に報酬の一部増額改定することに対する事件への謝罪とおわびとの関連について。

次に、事件の解決を司法の手に委ねたわけですが、市民の皆様に司法の捜査と当事者市役所の責任の解明のあり方について、進行中の経過を含め、次のような事項について情報の公開が必要であるのではないかと求められておりますので、次の点についてお考えをいただきたいと思います。

まず、内部調査における実態調査結果の内容の公式公開と市民への説明責任の行い方。例えば不明金の確認された自治会の被害額の公表を初め、金庫、鍵の管理状況や事務所への施錠状況の調査結果と改善策等の具体的な実施状況であります。

また、市長、副市長の報酬カットによる自主返納とその後の対応の考え方や窃盗、横領、紛失等の多面的な状況からの調査、捜査について、市としての処分のあり方について、うやむやにならない、しないと責任者からの発信が大切であるかと考えます。

最後に、赤い羽根募金、10月から12月にかけてでございますけれども、行われるこの募金、また歳末たすけあい募金、これは12月1日から始められておりますが、これらに対する市民の関心と影響について、おのずと趣旨の違いがあるわけですけれども、そのことについての説明や、実施時に趣旨を加えた立哨での創意工夫等について、また市民の皆様からの募金に対する関心と同年度実績との対比についてどのようになっておるのか。

最後に、街頭募金活動における市民の皆様の声と立哨時の反応について、これらについて現状の報告と対策を御答弁いただきたいと思います。

以上で壇上からの質問を終わります。

○副議長(井谷憲司君)

宮下危機管理監。

○危機管理(宮下照美君)

危機管理監の宮下でございます。ただいま上田議員から御質問いただきました質問につきましてそれぞれお答えしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

まず、洪水ハザードマップ等の中に危険箇所が避難路及び避難所となる地区等が含まれているのかという御質問でございます。

市の指定する避難所につきましては、現状の宇陀市地域防災計画では、合併前の4カ町村からそのまま引き継いだ形と現在なっております。現状としましては、市内66カ所が避難所として指定しているわけでございます。しかし、施設の老朽化あるいは管理の状況、地域の災害発生危険度から、避難所として適さない施設が現存しているのも事実でございます。今後は施設の管理者等と協議を行いながら、宇陀市の地域防災計画の見直しに合わせて宇陀市防災会議にお諮りを行った上で、指定解除も含め見直しを図ってまいりたいと考えております。

このたび災害対応基本マニュアルで宇陀市が改正する避難所として28カ所をお示ししましたのは、台風シーズンを迎えるに当たり、市民の皆様に早目の避難行動を呼びかける避難準備情報の発令に合わせて、市内一斉に開設する避難所として旧小学校単位を基本に人口等を考慮して設定させていただきました。この28カ所の避難所の中には昭和56年6月以前に建築された新耐震基準以前の施設も含まれておりますが、風水害時の避難所としては有効に活用できるとの判断があったからでございます。

そこで、これら28カ所の避難所の中で浸水想定区域が1カ所、土砂災害警戒区域が4カ所ございました。これらの施設につきましては、避難所の開設に当たり十分安全を確認し、また、その後の状況によっては、他の安全な避難所への誘導も消防団等に御協力を得て対応する準備も同時に進めていたものでございます。

残り38カ所の指定避難所の状況ですが、浸水想定区域内が5カ所、土砂災害警戒区域内が16カ所でございます。

避難所の指定につきましては、地震や風水害などの災害種別による避難所の指定、また、一次避難所や二次・三次避難所など、災害の規模や避難の状況に対応する避難所の区分も検討が必要であり、さらに高齢者や障がい者などの災害時要援護者の避難所指定に向けて、福祉関連施設の御協力も得ながら具体的な計画を作成してまいりたいと考えております。

いずれにしても課題が山積しておりますので、準備が整い次第、早急に防災会議を開催し、各委員から御意見、御提案もいただきながら防災計画の見直しを進めてまいりたいと考えております。

次に、避難所までの避難路につきましては、土砂災害警戒区域が存在する地域も確かに存在します。特に台風などの風水害時では、早目の避難行動をお願いしたいと思っております。

避難路につきましては、どこが安全で、どこが危険であるかを日ごろから各自治会で防災訓練などの機会を活用して話し合っていただき、できれば各自治会で避難所までの避難マップも作成するなど、危険箇所をマップに記入することで危険箇所の情報を各皆様方が共有することができると考えております。

なお、宇陀市では平成27年度に洪水・土砂災害のハザードマップを作成し、市民の皆様に配布させていただく計画で現在準備中でございます。

次に、避難所の位置表示や案内看板の設置につきましては、平成27年度に避難所の位置表示看板の設置、また平成28年度には避難所への案内標識看板の設置に向けて検討しているところでございます。地域防災計画の見直しに合わせて計画的に設置していきたいと考えております。市民の皆様はもちろん、宇陀市を訪れた観光客などの市外の人たちにも避難所がわかりやすいように環境を構築していきたいと考えております。

次に、避難所整備状況と対応マニュアルについてでございます。

28カ所の宇陀市が開設する避難所では、職員2名を配置し、避難所の安全を確認した上で避難所を開設します。その後、避難者の収容状況の把握や災害対策本部との連絡に当たります。また、避難者名簿を作成したり不足する物資の供給、給食、給水に関する準備について、災害対策本部との間で調整を行います。

避難所での生活が長引く場合は、避難所での避難者のリーダーを決めていただき、そのリーダーにより避難所の運営を行っていただき、職員はそのサポートに当たることになります。

現在市が指定する避難所66カ所には、NTT西日本の御協力で特殊公衆電話を既に設置済みであります。今年度においては簡易トイレの入札を既に終えましたので、納品され次第備蓄し、避難所のトイレが使用できない場合の対応に備えます。また、本庁や地域事務所では毛布や食糧、飲料水を一定量備蓄しております。さらに、食糧や飲料水、ガス機器の調達などのために民間業者との間で協定を締結し、災害時には必要に応じて調達する計画です。

市民の皆様におかれましても、災害時に備えて最低3日分の家族の食糧などの備蓄をお願いするとともに、自主防災組織や自治会の方々とも協力して公助の救助を待つ体制づくりを御検討願いたいと思っております。市としましても、今後計画的に避難所の環境整備を行う必要があると考えております。

また、地震など予測できぬ災害時など、市の職員が常に避難所を開設することができるとは限りません。今後地域防災計画の見直しに伴い、施設管理者と協議した上で、自主防災組織の代表者などが市の指定避難所を開設できるように施設の鍵の貸与等についても検討する必要があると考えております。

次に、自主防災組織の結成に至る支援につきましては、結成を予定している自治会に対しまして、総務部危機管理課では事前相談や自治会総会などでの説明会を初めとしまして、宇陀消防署との連携を図りながら積極的に取り組んでおります。財政的な支援としましては、自主防災組織育成事業補助金交付要綱の規定に基づき、新たに結成されました自主防災組織に補助金を交付させていただき、また宇陀市自主防災組織の資機材の整備に係る補助金交付要綱の規定に基づき、自主防災組織の活動のために必要となる資機材の整備に要する経費の一部を補助させていただいておりますので、御活用していただければありがたいと思っております。

自主防災組織では、みずからの安全はみずからで守る、つまり自助、自分たちの地域は自分たちで守る、つまり共助という意識に基づき自主的に結成し、自発的な防災訓練を定期的に行っていただいております。総務部危機管理課としましても、常に組織の継続、維持また活性化のため、消防署や警察署、また奈良県安全・安心まちづくり推進課の御協力を得てサポートさせていただいております。なお、自主防災組織の結成率も初めて60%を超えることができ、今後とも積極的に推進してまいりたいと考えております。

次に、雪害の関係でございます。

近年、宇陀市でも大雪による積雪が見られ、一般的に自宅から外出できないという事態も発生いたしました。幸い地域の皆さんの御協力等により、1日または2日で解消されておりますが、豪雪による道路の通行不能により市民の日常生活に長期に支障が出ると判断した場合は、災害時応援協定を締結する機関等の協力を得て除雪作業を行うほか、豪雪により人命に危険がある事態となった場合や大規模かつ長時間の停電の発生により住民との連絡が途絶えた場合は、災害対策本部を設置し、消防署や消防団などの関係機関の協力のもと、人命救助を最優先にした活動を行うこととなっております。

ただし、多くの場合、大雪は事前に気象情報により予測が可能と思われることもあるため、市民の皆様には天気予報等に十分注意をいただき、大雪の可能性がある場合は事前に食糧や飲料水、暖房機器等の確認と、長時間の停電に備えての準備を行っていただくように啓発するとともに、大雪の際は不要不急の外出は控える。やむを得ず雪道で車を通行する際には十分な装備をする。必要な場合はあらかじめ安全な場所に避難しておく。以上のことを心がけていただくようお願い申し上げます。

次に、災害時要援護者の質問の関係でございます。

宇陀市では、宇陀市地域防災計画に基づき、地震や風水害の災害が発生した場合における災害時要援護者の避難支援が迅速かつ安全に行うことを目的として、平成22年度に宇陀市災害時要援護者避難支援計画を定めております。

この計画に基づき、市民の手挙げ方式により要援護者台帳を整備し、市と各地域の民生委員並びに自治会長様に情報を提供し、情報の共有化を図っております。

昨年6月に災害対策基本法が一部改正され、市町村に避難行動要支援者名簿の作成が義務づけられるなど、円滑かつ安全な避難を確保するための措置の拡充等がなされました。これを踏まえ、宇陀市においても要援護者台帳のデジタル化を行い、各情報を地図データ上に一元管理できるシステムの構築を行っています。現在は基礎データの抽出は完了しておりますが、各個人情報の確認がまだ済んでおらず、またこの先には御本人の同意と個別支援計画の策定並びに運用に関する規定等の整備に関しての事務を行う必要がございます。まだまだ相当の時間を要するものと思われますが、災害時要援護者対策の目的と重要性を踏まえ、早急に進めていきたいと考えております。

市が現在進めている災害時要援護者支援計画に基づき、本人から申し出のあった要援護者の名簿を地域の民生委員並びに自治会長様へ情報を提供しているところでございます。先ほど説明しましたとおり、さらに行政情報による一定の要件に当てはまる要支援者を抽出して、本人の同意を得た後に名簿の拡充を行うべく事務を進めているところでございます。また、地域からの情報に基づき、名簿の追加や充実を図ることも重要と考えております。

こうして作成した情報の提供範囲においては、自主防災組織や消防団、消防署、警察署等に広め、災害時または災害のおそれがある場合に地域全体で要援護者の支援が的確に行えるように関係機関の連携の充実強化を目指してまいります。また、市民の皆さんに対しましても、要援護者を支えるための取り組みの重要性について今後とも引き続き啓発を行い、日ごろからの日常生活の中での助け合い活動を通じて、災害時の情報伝達や安否確認、避難誘導など地域の共助活動を推進してまいりたいと考えております。

以上でございます。

○副議長(井谷憲司君)

内田総務部長。

○総務部長(内田一哉君)

総務部の内田でございます。上田德議員から日赤社資募金の経過と今後について御質問をいただきました。

まず初めに、日本赤十字社への社資募金の一部、約300万円が不明金となっております問題におきまして、まだ解決に至っていないことにつきまして、この場をおかりして市民の皆さん及び関係者の方々に深くおわび申し上げます。

刑事告訴に関しましては、総務部人事課で担当いたしておりますので、総務部のほうから御答弁を申し上げたい、このように思います。

まず、告訴以降の経過と市民感情に関する情報の共有化の考え方ということで御質問をいただきました。

まず、告訴状提出から受理までの経過でございます。

本年6月5日、桜井警察署に告訴状及び関係書類を提出をし、7月9日に正式受理をされました。提出後すぐに警察から告訴状の語句一字一句の説明を求められる調査から始まりまして、その内容は、当市が桜井警察署に提出しました市役所の組織また職員等の状況、日本赤十字社の関係の帳簿及び領収書など、4年間分の約1000ページを超える膨大な証拠書類1枚ごとの確認と照合作業、また、書類だけでは確認できない部分につきましては職員から聞き取り調査が行われました。これらの調査が行われ、正式受理まで約1カ月間の時間を要したものと、このように考えております。

次に、告訴状受理後の経過につきましては、7月16日、市役所におきまして実況見分が行われました。これは桜井警察署の実況見分でございます。厚生保護課内のロッカーや手提げ金庫、担当職員の業務の手順また机の配置、位置関係や庁舎の出入り口や防犯システムなどを確認をされました。

7月17日以降、関係職員の任意の事情聴取が行われております。人事課長、厚生保護課長から始まりまして、これまでの間、退職した職員また3地域の地域事務所も含めて、現在まで私どもが把握する限りでは20名を超える関係職員等が任意で事情を聞かれており、今後も引き続き事情聴取が行われると、このように把握をしております。

市といたしましても、事情聴取が行われている間も、警察からは提出している証拠書類の確認、追加資料の求めなどがございまして、これに対して回答等を行っており、現在も警察署からの随時の照会等につきまして対応しておるというところでございます。

11月10日には市長からの命によりまして、桜井警察署へ副市長、人事課長と私が出向きまして、現在市の置かれている状況につきまして説明をし、早期の解決をお願いをさせていただいたと、こういうところでございます。桜井警察署からは、現在捜査中であり、警察としては、やるべきことをやり適切な判断を行う必要があります。市の立場もわかりますが、現段階での捜査の進みぐあいなど詳細を公表することは差し控えたいと、このような答えでございました。

告訴以降の経過は以上でございます。

次に、市民感情に対する情報の共有化の考え方という御質問に対しましてでございますが、上田議員から御質問の市長、副市長の給与減額に関しての報告につきましては、市民の皆様には広報うだの7月号に記事を掲載するとともに、7月1日から3日間毎日5回放映されますうだチャンの宇陀ホットニュースの後の時間帯に市長からの謝罪を放映をしてまいりました。

また、宇陀市ホームページでは、6月5日から6月23日までの19日間、事件の概要と市長からのおわびを、また、市長、副市長の給与減額と今後の対応につきましては、新聞発表とともに、6月24日から9月23日までの3カ月間掲載をしてまいりました。

なお、7月以降、報告または説明がないということの議員からの御指摘でございますが、市議会へは9月5日に市議会全員協議会で現状報告を行わせていただきました。その後、6月の市議会一般質問で八木議員からの御質問、日赤募金の不明問題について、この答弁を行い、9月の市議会では一般質問で同じく八木議員からの日赤募金不明問題、その後の取り組みについて御答弁を申し上げました。市民の皆様には議会中継及び再放送で御視聴いただけたと思っておりますし、それぞれの答弁内容は9月及び12月の市広報紙上で掲載により、日赤問題の現状と今後の対応について明確にお伝えさせていただいたものと、このように考えております。

その後、捜査中ということで大きな進展のないことにつきましても、11月25日に市議会全員協議会で報告をいたしました。我々といたしましても、遅くとも年内解決を考えてまいりましたが、現時点では困難な状況下にあるため、広報うだ1月号で市民の皆様に経過報告の記事を掲載をいたします。

なお、事態の進展がございましたら、広報うだ、市ホームページなどで市民の皆様に御報告を申し上げたいと、このように思っております。

次に、再発防止策の公開による正常化運営の理解という御質問もございました。組織としての取り組みについてお答えをしたいと、このように思います。

市では、この事件の発覚以来、このような不祥事を二度と起こすことのないよう職員の綱紀の保持及び服務規律の確保の徹底を図るとともに、公金等に対する意識の向上と適正な管理体制を構築するため、副市長通知のほか、総務部長通知、出納室長通知などの注意喚起と周知徹底を重ねてまいりました。

もとより通知だけで再発防止の取り組みが担保されたとは考えてはおりません。事件発生以降、理事者からは毎月の朝礼時、また部次長会等再三にわたりまして、組織責任の重大性の認識、信頼回復に向けての職務遂行等について訓示がなされておるところでございます。理事者から管理職へ、管理職から全職員へと今回の事件にかかわる組織責任と現金管理の徹底による再発防止、信頼回復に向けての職務遂行について徹底させる取り組みを行っておるところでございます。

また、事件発覚後、直ちに窓口において現金の収受、収納、支払い、現金管理等19項目にわたる事故防止のための公金取扱チェックシートを作成して全部署に通知し、これによる公金外現金出納事務の実態把握と一部改善を要する事務処理の不備に対しましては改善指示を行い、現金の適正管理の徹底と再発防止の徹底を図ってまいりました。

市民の皆様には、これらの取り組みによりまして、市役所窓口での現金取扱業務に少々お時間をいただいたり、窓口取り扱いから金融機関への振り込みに切りかえさせていただくなど、御不便をおかけしているかと思われますが、御理解をお願いしたいと思います。

また、職員への教育につきましても、コンプライアンス研修を既に全職員対象に実施をいたしました。今後も市職員として基本に立ち返り、適切な法令の遵守、業務の遂行とコンプライアンスの意識強化につきまして、当たり前のこととおろそかにせず定期的に実施してまいりたいと考えております。

次に、市議会議員、市長等の特別職を含め、人事院勧告による職員給与の一部を増額改定することに対する事件との関連という御質問でございます。

今回市議会に提出をさせていただいております給与関係条例の一部改正の概要につきましては、人事院の勧告によりまして、宇陀市の一般職の職員また特別職の職員及び市議会議員の給料等につきまして、国に準じた措置を行うと、このような内容でございます。

日赤問題との関係でございますけれども、人事院勧告によりまして、民間の企業や社会の情勢と均衡を保つようにさせることを基本として、国及び自治体間の均衡による適正な給与体系を整備するため必要な改正でございます。

日赤問題が未解決であることに対する市民感情は十分認識をしておりますが、この問題につきましては、捜査の結論により厳正に対処すると申し上げてまいりました。この問題に関しましては、ペナルティーを受けるべきものに受けさせることでありまして、職員の処分につきましては、捜査の結果を踏まえ、宇陀市職員の懲戒の手続及び効果に関する条例に基づきまして、宇陀市職員分限懲戒審査委員会において厳正なる処分を行うこととさせていただきたいと考えております。

職員全体といたしましては、今回の事件につきまして、これを真摯に受けとめ、再発防止と市民の信用・信頼回復に向けて最大の努力をすることだと考えております。

次に、司法、捜査と当事者、市役所責任の解明のあり方についてと、このまた情報公開という御質問であったと思います。内部調査における実態調査結果の正式公開と市民への説明責任の行い方ということにお答えしたいと思います。

前回の市議会におきまして、八木議員からの一般質問にもお答えしました。不明金の処理、職員等の処分を行った場合につきましては、その内容の報道発表を行うとともに、市民の皆様に報告を行うと、このように答弁をさせていただきました。あわせて事件全体の経過につきましても、市民の皆様に報告をしなければならない、このように考えております。

現時点では、捜査に与える影響等に鑑みまして、捜査の終結を待って市の対処を確定後とさせていただきたいと考えております。

次に、市長、副市長の報酬カットによる自主返納とその後の対応の考え方、これにつきましてお答えしたいと思います。

市の信用を著しく失墜させたことに対しまして、職員の処分に先駆けて組織の管理者責任として責任の所在を明らかにするために市長、副市長みずから判断され、平成26年7月から8月の2カ月間、市長20%、副市長10%等の給料の減額を行政改革で行っております自主カットに上乗せをして行ってまいりました。

市長、副市長は、この給与減額をもって責任を果たしたとは考えてはおられません。事件発覚以来、市長は警察捜査の結果等を踏まえて厳正に対処してまいりますと常に申し上げておられます。これは今後捜査が終了次第、不明金の処理のほか、市長、副市長を含めた関係職員の厳正な処分が行われるとの認識でございます。

次に、窃盗、横領、紛失等の多面的な状況からの調査、捜査について市としての処分のあり方という御質問でございました。

現時点では被告訴人不詳のまま、窃盗の容疑で告訴を行っておりますが、罪名等につきましては、今後の捜査結果によって大きく変わる場合もございます。職員の処分につきましては、捜査の結果を踏まえ、宇陀市職員の懲戒の手続及び効果に関する条例に基づきまして、先ほども申し上げましたが、宇陀市職員分限懲戒審査委員会において厳正なる処分を行います。

また、質問中、うやむやになるのではとのことでございますけれども、市長は終始関係職員の処分については捜査の結果を待って厳正に対処してまいりますと明確に申し上げてこられました。日赤に関する問題につきまして、当初から表明している責任の所在、責任のとり方には変わりはございません。今後捜査の終了を待ちまして厳正に対処してまいります。

以上でございます。

○副議長(井谷憲司君)

森本健康福祉部長。

○健康福祉部長(森本彦司君)

赤い羽根及び歳末たすけあい募金の募金の状況についてということでの御質問でございますので、こちらのほうの募金は社会福祉法人であります社会福祉協議会のほうで事務を担当されておられますけれども、健康福祉部のほうでかかわりを持っておりますので、お答えをさせていただきたいと思います。

それぞれの募金の協力依頼につきましては、社会福祉協議会が連合自治会や地区民生委員協議会などに説明をされる機会を捉えまして、市といたしましても担当部署が同席をいたしまして御理解をいただくために、日赤社資と赤い羽根及び歳末たすけあい募金のそれぞれの趣旨を説明しながら、御理解と御協力をいただいてまいりました。

これまでの募金において、日赤と赤い羽根共同募金は一緒ではないのか、事務の取扱窓口が違ったとしても募金は募金であると、はっきりした回答があるまで募金はしないなどの厳しい御批判や御意見をいただくこともありましたが、一方、いろんな批判があって大変だろうが頑張ってほしいというような温かいお言葉もいただき、募金に協力をいただいているということでございます。

今年度の募集状況でございますが、まず日赤社資募金につきましては、市が不適切な事務を行っていた榛原地域につきましては、事件の一定の整理ができた後に自治会の御理解を得て改めて募集を進めさせていただこうと思っております。菟田野、大宇陀、室生の3地域につきましては、例年どおりに募集をさせていただいた結果、前年度比較といたしまして募金額で92.1%、自治会数で93%の御協力をいただいております。現在社会福祉協議会で実施されております赤い羽根共同募金、歳末たすけあい募金の実施につきましては、募金途中の状況でございますけれども、赤い羽根共同募金が11月末で25年度の件数の94.2%、募金額で91.7%の御協力で、その後も募金をいただいております。歳末たすけあい募金につきましては、納付期日を12月1日から15日までとして御依頼をしておりますことから、現在集約中となっております。

なお、昨年度に御協力をいただきました赤い羽根共同募金額は、参考まででございますが、平成21年度、4年前からとしますと95%、歳末たすけあい募金は同じく87%というデータもございまして、総体的には年々少しずつ減ってきている状況にありますが、これは景気の動向、高齢化や人口の減少という社会環境も背景にあるのではないかと推察をしているところでございます。

街頭募金活動の反応でございますが、街頭募金は赤い羽根の共同募金として10月1日の運動の初日に榛原駅前で共同募金配分委員会として市長、議長さんにも参加をいただきまして街頭PRを行ったほか、民生児童委員協議会やボーイスカウトの皆さんの御協力も得まして、4地域14会場で実施をさせていただきました。結果、対前年度比116%の御協力をいただくことができました。通勤・通学時間帯や各地域で開催されます行事など人出の多い場所での実施でしたので、市民の方々からのお声を聞くことはできなかったわけではありますけれども、御協力いただく際に日赤社資のその後の経過についてお尋ねされたこともあったように聞いております。

以上でございます。

○副議長(井谷憲司君)

11番、上田德議員。

○11番(上田德君)

問題が二つありますので、まず危機管理のほうから再質問させていただきたいと思います。

先ほど危機管理監のほうから、いろいろな計画について御答弁をいただきましたけれども、具体的な実施スケジュールですね、もう少し詳しくお願いしたいなと。例えば平成27年度にはここまでするよとか、28年度以降にならないと計画が立たないよとか、そういった数字でもって現在の計画の進捗についてお示しをいただきたいなと思いますので、よろしくお願いします。

○副議長(井谷憲司君)

宮下危機管理監。

○危機管理(宮下照美君)

先ほど説明いたしましたそれぞれのスケジュールでございます。

現在具体的なスケジュールは今手元には持っておりませんので、正確にはお伝えすることはできないかもわかりませんけれども、まず土砂災害ハザードマップ、それと洪水ハザードマップの関係でございます。

洪水ハザードマップ、土砂災害ハザードマップにつきましては、できれば次の梅雨シーズン、その前にはでき上がるような方向でスケジュールを立てていくわけなんでございますけれども、ただ、データ上の関係、あと業者の関係等もまだこれから詳細につきましては詰めた上での入札執行となっていきます。したがいまして、目安としてはそのあたりを目安として考えておりますけれども、これにつきましてはもう少しちょっと検討しなければいけないものがございます。

災害時要援護者のデータのほうなんでございますけれども、これにつきましては、システムのデータにつきましては既に入力は終わっております。これのデータの確認、それとあとそれ以外にも、このデータの中にはマップ、地図のデータ、それ以外のデータも入れることができる状態となっております。したがいまして、これの最終精査を行った上で、実際ここにはデータとしては登録者以外のデータも抽出になっております。65歳以上のおひとり暮らし、それと平日昼間で65歳以上の世帯の方、それと障がいのお持ちの方のデータ等がございます。これのデータにつきましては、最終的には活用していく上においては、それぞれ個人情報ですので、それぞれの同意手続を、手挙げ式の場合につきましては既にその時点でデータ上同意を得ておるわけなんですけれども、それ以外のデータ等を活用していく場合につきましては、それぞれ該当する方の同意等も最終的には必要となってきます。

したがいまして、今あるデータ等を使って実際情報提供を行っていくには、まだまだスケジュールどころか、ちょっともう少し詳細に精査をかけた上でスケジュールを立てないと、今のところデータがあるだけで、それが有効活動できるのは今のところ未定の状況です。

以上です。

○副議長(井谷憲司君)

11番、上田德議員。

○11番(上田德君)

今ハザードマップとそれから災害時の要援護者の台帳の件についてお話をいただきました。特に災害時の要援護者救済の台帳ですけれども、これはやはり1年たてば人も変わるし状況も変わるし、またそれをお世話いただく自治会の担当者もかわるというものでございますので、ひとつどういったものが弊害になっておるのか、個人情報の利用の問題と私は今感じましたけれども、そういった面につきましては、ひとつ個人情報の管理の基本的な条文の部分を人命に関することの重要さというものに力点を置いたそういった取り組みが必要ではないかなと私は思いますけれども、その点はどうなんでしょうか。

○副議長(井谷憲司君)

宮下危機管理監。

○危機管理(宮下照美君)

一つは、現に災害時要援護者登録制度で登録していただいている方のデータにつきましては、自治会長様、それと民生委員様のほうに紙ベースなんですけれどもそれをお渡しして、共有を図っております。これが約登録者数は1038名の方でございます。災害時要援護者と言われる65歳以上の御高齢の方もしくは世帯、それと障がい等を持っておられる方、これの人数につきましては、約1万2000弱ぐらい該当する方がおられるわけでございます。実際登録されておる方につきましては、約9%弱のような状況でございます。こちらのほうにつきましても、今後またいろんな機会等を通じまして、登録制度についての御理解もいただいた上で、やはり積極的にそのあたりにつきましても、また市民の皆様方に広報していかなければいけないという感じになっております。

届け出いただきましたデータにつきましては、基本的には1年に1回データを確認していくわけなんですけれども、それの作業等につきましても今現在精査中でございます。

以上でございます。

○副議長(井谷憲司君)

11番、上田德議員。

○11番(上田德君)

1年に1回更新をしていただくということでございますけれども、行政がつくろうとすれば非常に手続が大変ではないかなと私は思います。逆にそれぞれの自治会等の最小単位ですね、最小単位の方々がこういったお住まいの状況なりを確認された上で、ひとつこういう方々が住まいしとるんやけども、危機管理上どういうように我々としてはこういう管理をしたいので協力もらえんかというときの情報の提示はできるのかどうかということが1点と、もう一つ、この部分で特にお聞きしたかったのは、別の部分ですけども、災害避難所の案内ですね、これがほとんどないのではないかなと。あちこち走っておりますと、やはり避難所どこどこ、何百メートルと書いたところもありますけれども、そういった避難所がどこにあるよということが道案内として提示をされておるということが大事ではないかなと思いますので、この28カ所、38カ所それぞれのまだ固定がされてない部分があって、なかなかこういった分野に踏み込めないのかなとも思うわけですけれども、しかしながら、せめてその中でも本当に長期にわたって避難をするということではなしに、とっさの逃げ場所として案内する必要というのはあるのではないかなと私はそう感じますので、避難所になるべきところ、今28カ所、38カ所あるわけですから、その中でも今、少し課題が残るという施設につきましては件数的に把握をされておるわけですから、そういった部分は別としましても、恒久的にこれからも避難所として使う部分についてはそういった形でひとつ早期の案内をお願いしたいと考えるわけですけれども、その点2点についてお願いしたいと思います。

○副議長(井谷憲司君)

宮下危機管理監。

○危機管理(宮下照美君)

失礼します。

災害時要援護者の情報提供というか、申請の関係の手続の関係なんですけれども、これはこの登録制度ができ上がった時点の際に、これは平成22年当時だと思います。このときに各自治会長様もしくは民生委員の方を通じまして、また近くにそのような方がおられましたらこういう手続をしてくださいということで、一通り情報提供した上で該当するような方等がおられましたら、個人個人の申請手続になってきますけれども、そのあたりにつきましては、それ以降、このような同じような状況で、市民の皆様方、自治会長様もしくは民生委員様もかわっておられますし、積極的にそのあたりを推進していることがないような状況もございましたので、今後はそのあたりは怠ることなく、また同時に進めていきたいと思っております。

それと、避難所の標識、それと案内板の関係でございます。

確かに議員指摘のように、他の市町村等に比べますと、他の市町村では案内板、それと標識、もちろん目につくような状況でなっておられます。宇陀市のほうにつきましては、今それがかなりおくれているような状況でございますので、これにつきましては、前向きにもちろんやっていかなければいけないと思っておりますので、そのあたりは責任を持って事業として、予算等の関係もございますので、進めていける範囲内で進めていきたいと思っております。

以上でございます。

○副議長(井谷憲司君)

11番、上田德議員。

○11番(上田德君)

宇陀市民の方々につきましては、大和富士ホールはどこにあるかというのはわかるわけですけども、しかしながら、とっさのときに避難所どこやったかなというようなことを脳裏に浮かべ、そして自分の行動がスムーズにいくためには、やはりそれなりの案内等があってスムーズにいくのではないかなと考えておりますので、ひとつ前向きに考えていただくということですので、早急に予算化も含めまして対応をお願いしておきたいなと思います。

時間も来ておりますので、次に日赤関係のほうに移りたいと思います。

先ほど総務部長のほうから日赤関係についての細やかな経過説明と、そして今後に向けての方策等についてお示しをいただいたと思います。

したがいまして、私のほうからは先ほどの答弁にまさるものはないかなと思うわけですけれども、私どもが平成26年の3月4日、それから6月4日にそれぞれ全員協議会という中で資料をいただいておりまして、その中で少しちょっと気になるところがございました。

それは何かといいますと、平成26年3月4日の担当職員の部分で、この方は22年から日赤の担当業務をしておると書かれておるわけですけれども、6月にいただいた資料には21年度からやっておるというように経過年限が1年ずれております。これは担当が21年の途中からであったから22年にされたのか、それとも調査の段階ではわからなかったのか。普通、分掌規程あるいはそれらの点で担当業務の期間がずれるということはないと思いますけれども、その点について、この6月と3月の担当業務の期間が違うことについての御説明を1点いただきたいと思います。

○副議長(井谷憲司君)

森本健康福祉部長。

○健康福祉部長(森本彦司君)

私のほうでそれがちょっと明白になりましたので、その当時のことでお話をさせていただきたいと思いますけれども、2月の末にそれが明らかになって、そしてすぐ議員の皆さんに全協を開いていただいて、そこで報告をさせていただいたときは、22年度からしかおかしいと思わなかった、21年度までは気がつかなかったということでございまして、その後、3月から4月、5月と調査をしている間に、これは21年度も不明なお金が出てきているということが明らかになりましたので、この報告の段階で、3月は22年から、6月は21年からという形で報告をさせていただいたということでございます。

○副議長(井谷憲司君)

11番、上田德議員。

○11番(上田德君)

私は不明金の発生した期間を訪ねとるんじゃなしに、担当者の期間が当初の資料では22年の担当であって、22年度というように3月4日の資料には書かれておりまして、そして6月の資料には21年度からでしたというようなことで資料をいただいておるわけですね。私もそのときに気がつけばよかったんですけれども、2枚の資料を重ねることも全くなかったし、今回この質問をさせていただくについて、一体市の市役所の担当部署のいろいろな調査の中で、いろいろな声が我々のところに入ってくるわけです。ですから、皆さん方の調査内容がどうであったのかということをしっかり聞かせていただくためにも、この担当者の期間が1年ずれておるということの報告ですね。これは26年の4月30日までの旧議員に対しては22年度からですよという報告をなされておるわけですけれども、新議員からでは21年からですよという報告をなされておるといったことで、じゃあ一体市の調査の期間というのは、どういう形で何を根拠にこういった報告書を我々につくっていただいておるのか、その点をもう一度お尋ねしておきたいと思います。

○副議長(井谷憲司君)

森本健康福祉部長。

○健康福祉部長(森本彦司君)

その資料につきましては、私がただいま申し上げたとおりでございまして、不明金が出ているということの報告でしたので、不明金の間、担当していた職員が22年から24年までその人であったということでございまして、6月の段階では21年度から24年度までがその人であったというそういうことでございますので、それは読み方のことであって、私どもではそういうことで記載をしたわけでございます。

○副議長(井谷憲司君)

11番、上田德議員。

○11番(上田德君)

先ほど総務部長のほうから本当に親切丁寧にきちっとした状況とそういったものについて御説明をいただいたわけですけれども、我々見たらそんなこと書いてませんよ。担当職員についての項については、平成20年8月から24年まで厚生保護課に在籍し、22年から日赤の事務を担当しと書いてあるんですよ。それは22年から、おったけども22年から担当しましたよということの説明じゃないんですか、これは。そういう表現じゃないんですか、これは、どうなんですか。

○副議長(井谷憲司君)

森本健康福祉部長。

○健康福祉部長(森本彦司君)

在籍期間は今おっしゃったとおりでございまして、そういうように書いてある20年の8月から在籍をしておったということでございまして、その報告書はそのときに、ともかく22年から金額が不明になっていると。このときはすぐに出させていただいて、まだ調査も何もまだ細かいところまでしてない状態で議員さんに出させていただいたので、あのときに金額もまだこれから変わると思いますしというようなことでお話をさせていただいたと思います。そういう状況の中ですので、実際は21年からであったということでございます。記載が間違うとったということかもわかりませんので、その辺のところおわび申し上げます。

○副議長(井谷憲司君)

11番、上田德議員。

○11番(上田德君)

重箱の隅をつつくようにとられますので、これ以上申しませんけれども、宇陀市が調べた結果を我々議員に報告をしていただいておる。我々はそれに基づいて市民の皆さん方に説明をしとるわけです。そのことをしっかりとやっぱり受けとめていただかないと、間違うとっただけでは、やっぱりそれは、じゃあほかのことはどうやってんということへの裏返しに変わっていくわけですね。それが今の状況を生んでおりまして、なかなかいろいろな情報にいろいろな尾ひれがついて、とんでもないことになるんではないかなということを我々は感じるわけです。これはそのほんの一例としてお願いしとるわけでね。

ほかにも義援金の部分についてのいろんな情報も聞いておりますけれども、それは今、担当課のほうにその詳細について確認をしとるから、あえてここでは詳しくはお願い申しませんけれども、そういった部分で皆様方がせっかく一生懸命いろんなことを改善し、そしてまた市民の皆さん方に深い御理解とそして日赤に対する思いを高めていただこうという努力はされているわけですけれども、こういった部分で、やはりまだまだ民間のこういった事件に対する部分での取り組みとは物すごく差があるように私は感じております。

したがいまして、先ほど総務部長がいろいろと経過説明をしていただきましたので、市民の皆様方にはこれからもしっかりと警察と、そして市の方々が連携をとり合って、この問題に対処していただくということには間違いないと思います。

私は、できることならば、宇陀市の職員のそういった方々がこの事件に関与してないことを望んでいきたいし、そうであってほしいと思うわけでございまして、単なる物取りの事件、それはあってはならん話ですけども、そういった計画的に誰かがたまたま入ったところにあったお金を持っていった。それを知っておって何度も何度も誰かが市の関係者以外の方が、そういうような状況に知っておってやっとったということを望みたいと、できれば市の関係者から当事者に当たる方が出ないことを望んでおるわけですけれども、そのことも含めて、やはり市民の皆さん方は、これによって何とか事件が早期に、私自身もその3月4日にこの話を聞かせていただいて、そして今事件の概要でございますので、捜査がつき次第詳しく報告をいたしますというようなことをお聞きしておりましたから、そんなに長い期間、こんなに長くかかるとは思ってませんでしたし、またこの6月の段階で警察のほうに、これから訴訟をしますと、告訴をしますといったことを聞いた段階で、警察のそういった捜査が入りますと、そんなに時間はかからない、だから7月、8月という2カ月のあの市長と副市長の思いをしっかりとやっぱり受けとめさせていただいて、そしてじゃあそれまでには何とかけりがつくやろうなと、私自身もそういえば甘かったかもわかりませんけれども、そういう思いでこの事件を眺めておったわけですけれども、一向にそういった部分については、こちらからものを尋ねない限り出てこないという状況の中で、市民の皆様方も我々以上に情報の数は少なかったのではないかなと思うわけでございます。

したがいまして、この問題がいつまでも市政不信につながらないためにも、特段の努力、特段の構えをお願いしておきたいなと思うわけでございます。

もう時間もありませんので進めますけれども、最後に危機管理の部分も含めまして、私は、やはり危機管理は生命、財産を守るという市の行政の大使命の一つではないかなと感じております。その上で、自主避難を促すための判断材料になるのが、こういった危機管理の情報管理ではないかなと思うわけでございます。そういった面も含めまして、ひとつ今後の思いあるいは今後の対策、そういったことについて、この二つ、全然関係ない案件でございますけれども、市長のほうで御答弁いただけることがございましたらお願いしたいと思います。

○副議長(井谷憲司君)

竹内市長。

○市長(竹内幹郎君)

上田議員から危機管理に関する御質問をいただきました。この危機管理に関する質問に対しましては、先ほど西浦議員に回答申し上げた回答とほぼ同じになるわけでございますけれども、災害そのものは、いつ起こるかも予測できませんし、そのために宇陀市では、今回市民の皆様の安全・安心な生活を守るため、宇陀市防災対応基本マニュアルを作成し、市民の皆様方に配布させていただきました。

災害につきましては、災害の種類、いつどこでどんなときに起こるか、わかりません。予測は著しく困難でございます。先ほど事例で申されました伊豆大島の土石流対策、広島の議員の皆様方と視察に行かせていただきました土石流の災害、それ以降につきましても、御嶽山の火山災害、白馬村の地震災害等発生いたしております。宇陀市のマニュアルにある災害は基本的な事項を定めたものでございますし、全ての事項、全ての災害情報を補足するものではございません。マニュアルを基本として災害対応能力を高め、防災、減災に努めてまいりたいと考えております。

もう1点、日赤の社資の不明問題でございますけれども、この問題につきましては、市民の皆様及び関係者の方々に御迷惑をおかけしておりますこと、深くおわび申し上げます。

しかし、今回の人事院勧告に基づく給与改定も、感情的には意見のとおり、給与の改定は見送るべきかもわかりません。しかし、懲罰と行政事務とを混同させてはいけないと考えております。市民の一部の方々などによるビラなど配布されているようでありますが、行政としてするべきことは、しっかり履行していきたいと考えております。行政事務を粛々と実施していきたいと考えております。

しかし、市の信用を著しく失墜させたことに対し、職員の処分に先駆けて組織の管理者責任として責任の所在を明らかにするために、市長、副市長は平成26年7月から8月の2カ月間、行政改革に基づく市長の15%、副市長10%減額されていますが、さらに20%、副市長10%との給与の減額を行ったところでございます。この給与の減額で市長、副市長は責任を果たしたとは考えておりません。今後は警察の捜査の結果を待って、そのときに不明金の処理、関係職員の処分を含め、厳正に対応してまいりたいと考えております。

今回の日赤不明事件に関しましては、行政の調査ではその被疑者の特定、経過など不可能と考え、司法の場でその捜査をしていただくよう刑事告発したものでございます。三権分立の精神により、その司法の判断を待ちたいと考えております。

議会の皆様方には厳しい判断ではございますが、行政事務である給与改定などを粛々と行っていくということに対し理解をお願いしたいと思います。

しかし、市民の感情、意思を無にするものではございません。しっかりと捜査の結果が判明したときには、従前のとおり不明金の処理、私も含め、関係職員の処分を厳正に対応してまいりたいと考えております。

そしてもう1点、今回の事件にもかかわりませず、日本赤十字社社資不明事件の捜査がいまだ明らかでない中で、長きにわたって心配をおかけしておりますにもかかわらず、社資募集につきまして多くの協力をいただいておりますこと、また、共同募金会が行っております赤い羽根共同募金並びに歳末たすけあい募金に関しましても御理解と御協力いただいておりますことに、大変ありがたく深く感謝をいたしているところであり、この場をおかりいたしまして厚くお礼申し上げたいと思います。

以上、回答とさせていただきます。ありがとうございました。

○副議長(井谷憲司君)

11番、上田德議員。

○11番(上田德君)

危機管理の関係につきましては、確かに防災、減災ということで、起こる災害を防ぐことはできませんけれども、それによるところの人災ですね、特に人災を最小限に食いとめる、これがやはり行政の一番の課題ではないかなと考えます。そのための施策というものが、この危機管理監に課せられた課題ではないかなと思います。

したがいまして、今28カ所と38カ所の避難所が設置されて、それを中心にこれからの活動が展開されるわけですから、ひとつこの避難箇所に対するしっかりとした指導マニュアル的なものを指導していただきますとともに、災害弱者である方々に対する要介護者への適切な管理運営、そして情報の適切な公開、こういったものを通じまして、自治会を中心とした地域と行政が一体化した姿で危機管理とそして減災に対する取り組みを理解していただけるよう、さらなる努力をお願いしておきたいと思います。

また、日赤社資募金につきましては、今市長からも御答弁をいただきましたけれども、この問題は非常にいろいろなところにいろいろな情報が飛び交って、そしていろいろな判断をされております。

したがいまして、きょう何度も申し上げますけれども、総務部長が説明をいただきまして、平成26年3月4日の全員協議会から11月25日の全員協議会まで、合計4回の中で議員に対しては説明をいただきました。また、そのことについて7月の広報紙のほうにきちんとそのようなものを載せられております。

しかしながら、実際問題として、じゃあいろいろな準公金が宇陀市の中にはございます。私もこの準公金の扱いについてよくわからなかったんですけれども、憲法の89条のほうに、ちゃんと公の何とかに属さない団体に対しては、そういった部分でしっかりと行政の中でも指導してやっていきなさいというような憲法89条で規定をされて、その中の団体の一つに日赤があるとお聞きをいたしました。

日赤の問題につきましても、そういった中で広く、この日赤の名誉総裁は恐れ多くも皇族のトップの方々でございます。したがいまして、我々としましても、しっかりとその精神を受けとめて、しっかりとまたこの日赤に対しても我々は協力を惜しまずにやっていかなきゃならんということでございますので、先ほど榛原地域につきましては、一定の精査が終わるまではしないということでございますけれども、その部分につきましても、やはり年度内には一定のけりをつけるような方向できちんと整理をしていただきまして、新しい年を迎える準備の一つに市役所としての対応をお願いしていきたいなと思うわけでございます。

先ほど来もいろいろとお話がございましたけれども、おわびの姿というのは何かなと思います。それを示す一つの方法を皆さん方はやっぱり考えなければならんのではないかな、私はそう思います。おわびを頭を下げて口だけで言うのではなしに、それをどういった形で示したときに、真に市民の皆様方にその皆様方の深い意図が通じるか、そのことをまた脳裏に置いて今後の活動あるいは態度を進めていただくことを御期待申し上げまして、私の一般質問を終わりたいと思います。

○副議長(井谷憲司君)

11番、上田德議員の質問が終わりました。

お諮りいたします。

一般質問の途中ですが、残り5名の方からの質問が予定されており、本日中に終了できない見込みであるため、本日の会議はこれで延会したいと思いますが、御異議ございませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○副議長(井谷憲司君)

異議なしと認めます。

よって、本日はこれで延会することに決しました。

次の本会議は、12月16日火曜日午前10時から再開いたします。

本日はこれで延会といたします。

大変御苦労さまでした。

午後4時45分延会

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