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更新日:2014年11月5日

平成25年12月定例会(第3日目)議事録

本日の会議に付した事件

平成25年12月17日午前10時開議

日程

内容

日程第1

  委員長報告(議会運営委員会)

日程第2

一般質問

 

山本繁博

新たなる観光資源の発掘と着地型観光の推進について
大澤正昭 宇陀市の財政全般について
多田與四朗 宇陀市の産業振興と将来について
峠谷安寛 まちを活性化する施策について

山本良治

宇陀市「世界遺産登録」の推進について

出席議員(15名)

議員番号

氏名

議員番号

氏名

1番

勝井太郎

2番

高見省次

3番

堀田米造

4番

井谷憲司

5番

上田

6番

山本良治

7番

峠谷安寛

8番

大澤正昭

9番

井戸本

10番

中山一夫

11番

多田與四朗

12番

山本繁博

14番

山本新悟

15番

髙橋重明

16番

小林一三

   

欠席議員(無し)

欠員(1名)

13番

説明のため出席した者の職氏名

役職

氏名

役職

氏名

市長

竹内幹郎

教育長

石増次郎

総務部長

内田一哉

危機管理監

亀井一憲

企画財政部長

栗野

企画財政部次長

森本彰一

市民環境部長

堂芝一成

健康福祉部長

森本彦司

農林商工部長

山本喜次

建設部長

吉岡博文

教育委員会事務局長

教育委員会事務局参事

出口裕弘

水道局長

市立病院事務局長

吉岡義雄

会計管理者心得

中西靖記

介護老人保健施設さんとぴあ榛原事務長

笹次悟郎

大宇陀地域事務所長

谷口康夫

菟田野地域事務所長 西角政美
室生地域事務所長 松岡保彦    

午後1時00分

○議長(中山一夫君)

おはようございます。

初めに、市民の方々を初め皆様に一言おわび申し上げます。

本日の本会議開催時間が午後1時30分に変更されましたことにつきましては、皆様も新聞等で御承知おきのとおり、東宇陀環境衛生組合管理者を初め、宇陀市と密接な関係にあられる曽爾村長、岡田氏の葬儀参列のため変更いたしましたことにつき、皆様方の御理解と御承知おきいただきますようお願いいたし、おわび申し上げます。

それでは、議員並びに理事者の皆様方には御多忙のところ御参集いただきまして、ありがとうございます。

午後1時31分開会

○議長(中山一夫君)

定足数に達しております。ただいまから平成25年第4回宇陀市議会定例会を再開いたします。

これより日程に入ります。

本日の議事日程はお手元に配付のとおりでありますので、朗読を省略いたします。

 日程第1委員長報告

○議長(中山一夫君)

初めに、日程第1、委員長報告を議題といたします。

昨日、12月16日に議会運営委員会が開催されましたので、委員長から報告をお受けいたします。

それでは、議会運営委員会の報告をお受けいたします。

峠谷委員長。

7番(峠谷安寛君)

議会運営委員会の委員長報告をさせていただきます。

平成25年12月16日の議会運営委員会の委員長報告をさせていただきます。

16日、議会運営委員会は、正副議長及び5名の委員並びに竹内市長、石増教育長、内田総務部長、栗野企画財政部長の出席のもと、午後1時30分から市議会第1委員会室で開催いたしました。

委員会報告につきましては、報告書を配付させていただいておりますとおり、本日の本議会開始時刻を午前10時から午後1時30分に変更いたしました。

以上協議し、午後1時59分に閉会いたしました。

報告を終わります。

○議長(中山一夫君)

委員長の報告は以上であります。

以上で委員長報告を終結いたします。

 日程第2一般質問

○議長(中山一夫君)

次に、日程第2、一般質問を行います。

質問者並びに質問事項は一般質問表のとおりであります。

質問は1人30分以内とし、質問回数は30分以内であれば制限なしといたします。

一般質問については、発言通告書の受け付け順により順次質問を許可いたします。

なお、同種の質問については私と副議長で調整いたしましたが、理事者の答弁が先と重複する場合は議長において答弁を割愛させていただく場合がございますので、御了承願います。

また、一般質問される議員におかれましては、通告内容から逸脱されることのないよう発言くださいますようお願いいたします。

質問者も答弁者も要点を簡潔にまとめていただき、スムーズに運営できますことをお願いいたします。

それでは、順次質問を許可いたします。

 質問番号1番山本繁博議員

初めに、12番、山本繁博議員の質問番号1番「新たなる観光資源の発掘と着地型観光の推進について」の質問をお受けいたします。

12番、山本繁博議員。

○12番(山本繁博君)

皆さん、こんにちは。12番、山本繁博でございます。ただいま議長の一般質問の許可をいただきました。

初めに、宇陀市が誕生して間もなく9年を迎えます。人口流出や少子化などによる人口減少対策や高齢化率の上昇に伴う保育・福祉施策の一層の推進等さまざまな問題は山積をしておりますが、新市として厳しい財政状況の中にありながら、ソフト面・ハード面の両面において一定の成果も感じられます。これも市長初め全職員が一丸となって取り組んでいただいた結果であり、また市民の皆様方の御支援、御協力のたまものであると確信をしているところでございます。私も夢のある宇陀市の実現に向けて精進してまいりたいと、さらに意を固めたところでございます。

それでは、私の一般質問に入らせていただきます。

新たなる観光資源の発掘と着地型観光の推進についてでございますが、皆様御承知のように、近年、観光を中心とした地域振興策が地域活性化のための手段として注目を集めております。こうした背景には、地方の財政悪化や景気の低迷から、公共事業や工場誘致など外部資源に依存する従来型の地域振興策の限界が明らかになったことや、人口減少の継続が予想され、流出人口の拡大への期待が高まっているところでございます。

私たちの宇陀市には、古代から現代に至るまで悠久の歴史を各所に見ることができ、室生寺を初め、城下町や宿場町の風情を今に伝える歴史的な町並みなど、数多くの歴史・文化資源があります。また、ほとんど知られていないが、希少価値の高いもの、地元の方しか知らないスポット、また、先人の知恵がつくり上げた歴史的文化価値のある伝統芸能等、観光資源の要素を持った知られざる資源を多数有しております。

そこで、観光を中心とした地域振興策として、今まで気づかれていなかったような地域箇所の歴史・文化・有形・無形資源を新たに活用した着地型観光を官民連携により推進していくべきではないかと考えております。

そこで2点ばかり質問並びに提言をさせていただきますが、その前に、本年度から平成27年度の実施計画、歴史・文化資源の保全と活用における主要施策、文化財の保護・活用、伝統文化の継承、歴史・文化資源の整備と充実について、本年度の進捗状況をお聞かせ願います。

○議長(中山一夫君)

欅教育委員会事務局長。

○教育委員会事務局長(欅啓典君)

教育委員会事務局の欅でございます。

ただいま山本繁博議員から主要施策の文化財の保護・活用、伝統文化の継承、歴史・文化資源の整備と充実の進捗状況をということで御質問をいただきました。文化財の観点からお答えをさせていただきます。

宇陀市内には、国宝や天然記念物を初めといたしました希少な文化財が数多くございます。また、これらの文化財の保護や保存のソフト事業や街なみ環境整備事業での道路美装化工事などのハード事業も行っております。

また、保護活動といたしまして、特別天然記念物のオオサンショウウオの生息保護調査を行いまして、今年度は捕獲いたしましたうちの1個体を市役所1階エントランスにおきまして数回展示するなど、多方面にわたりまして事業の展開を行っておるところでございます。

山本議員御質問の宇陀市総合計画後期基本計画に掲載しております歴史・文化資源の保全と活用の事業について、平成25年度の文化財事業の進捗状況についてお答えさせていただきます。

まず最初に、文化財の保護・活用の発掘調査の事業でございます。

これらは、市内遺跡の発掘調査等については、現在実施いたしておりますのは平成17年度から行っております榛原沢にあります沢城跡の館跡に下城・馬場遺跡がございます。これまでに大量の土器を出土しておりますので、来年度に発掘調査の中間報告を行いたいと考えておるところでございます。発掘調査は今後も継続してまいる計画でございます。

次に、文化財保護修理等の補助事業でございます。

指定文化財の保存といたしまして、設備の補助、点検の補助や県指定文化財の保存修理等の補助、今年度は万法寺のほうも行っております。

次に、向渕スズラン群落保存事業についてでございます。

昨年度は見学路の整備と増殖試験を行っております。今年度は自生地までの案内看板と増殖試験を実施いたしております。今後も増殖試験や繁殖観察を行いまして、自生地の保護を念頭に、いましばらくの間、見守っていきたいと考えております。

次に、片岡家の文書調査事業でございます。

これは、国の指定重要文化財の片岡家に存在しております約1万点に及ぶ文書調査を昨年度から実施しております。今年度の調査と合わせまして、約6,600点の調査が済んでおるところでございます。できれば来年度に市民の方に調査の中間報告を行えればと考えております。調査は平成27年度まで行う予定であります。

続きまして、伝統文化の継承でございます。

文化財愛護団体補助金でございますけれども、無形文化財につきましては、市指定の文化財愛護団体が4団体ございます。これについて活動の補助を行っております。

この4団体でございますけれども、大野いさめ踊り、室生の獅子舞、龍口白山神社の獅子舞、田口水分神社の獅子舞と、この4点につきまして補助を出しておるところであります。

次に、歴史・文化資源の整備と充実についてでございます。

まちなみ保存整備事業といたしましては、大宇陀松山地区重要伝統的建造物群保存事業によります町家の修理・修景補助がございます。平成19年度から実施いたしまして、今年度は8件実施しております。これによりまして、合計52件の修理、修景が完了いたします。内訳といたしまして、修理が33件、修景が19件でございます。

次に、松山地区街なみ環境整備事業といたしまして、今年度は旧伊勢みちの設計と道路美装化工事、橋梁、橋ですけれども、甲申橋を美装化を実施いたします。今年度の事業が完了いたしますと、全体計画の約52%が完了するということになります。

次に、史跡宇陀松山城跡整備事業でございます。

本年度は城跡の石垣の一部を補修いたします。今後本格的な城跡保存整備事業の事業実施を計画しておるところであります。また、今年度から城跡へ登るための登山道の整備事業にも着手し、土地所有者の御了解を得られましたので、現在道路詳細設計に着手しております。

以上が教育委員会の実施している事業の進捗状況でございます。

教育委員会といたしましても、文化財は保護するだけでなく活用してこそ生きてくるものであると、このように考えております。観光資源となるものでもございますので、観光の担当部局と連携した来訪者の誘致を図っていきたいと、このように考えております。

以上、回答とさせていただきます。

○議長(中山一夫君)

12番、山本繁博議員。

○12番(山本繁博君)

よくわかりました。

それでは、再質問をさせていただきます。

希少価値の高い歴史的遺産は市内に数多く点在しております。菟田野には平井石仏群や天国の井戸、そして榛原では戒長寺のイチョウ、そして大宇陀では白鳥神社、そして室生ではたくさんございます。その中でも大王池ですか、竜神池などと言われています。こうした隠れた観光資源をどのように保護、発掘し、どのようにアピールしていくのか、わかりやすくお教え願いたい。

○議長(中山一夫君)

栗野企画財政部長。

○企画財政部長(栗野肇君)

企画財政部、栗野でございます。よろしくお願い申し上げます。

観光資源の発掘と着地型観光の推進につきまして、まちづくり協議会とのかかわりについてお答えをさせていただきます。

宇陀市が持っている自然や歴史、文化など、さまざまな地域資源の発掘を行うことによりまして、地域の活性化を図ることができると考えておりまして、地域に密着した活動をされているまちづくり協議会では、地元ならではの観光資源を再認識しようというところもございます。観光資源を再発見して内外にPRすることによりまして地域の活性化につながることも、まちづくり協議会の大きな役割でもございます。

例えば榛原山辺三には、ぬれ地蔵と呼ばれるお地蔵さんがございます。1年の半分は室生ダム湖に沈んでしまうお地蔵さんですが、春にテレビ放映されてから、その神秘性に引かれて訪れる方がふえてきておると、お話を地元の方からお聞きをしております。地元のまちづくり協議会では、地元自治会だけでなく地域全体でこの観光資源を活用していこうということで、周辺のクリーンアップ活動などに取り組まれ、観光客に気持ちよく来ていただくための環境整備をされておられます。

小さな組織、自治会ではなかなか取り組むことができなかったことも、まちづくり協議会というある程度大きな組織では、地域の人材を生かした中で取り組むことが可能となります。また、この11月には室生寺におきまして室生五重塔と紅葉ライトアップを初めて実施をさせていただきましたが、この新しい取り組みも室生地域のにぎわいづくりを目指して、室生寺さんと地元のまちづくり協議会の皆さんと宇陀市の3者による協働によりまして開催したものでありまして、期間中にたくさんの観光客をお迎えすることができました。

今後におきましても、このような地域の観光資源をまちづくり協議会の活動の中で再発見して活用していくような取り組みが展開していただければと考えております。

以上でございます。

○議長(中山一夫君)

12番、山本繁博議員。

○12番(山本繁博君)

ありがとうございます。

私は先ほど菟田野の平井石仏群、榛原の戒長寺のイチョウ、そして大宇陀の白鳥神社、室生の大王池ですか、竜神池などと言われています、この今言ったそういう観光名所の由来と歴史を教えていただきたいんです。

地域事務所長、よろしくお願いしておきます。

○議長(中山一夫君)

谷口大宇陀地域事務所長。

○大宇陀地域事務所長(谷口康夫君)

大宇陀地域事務所の谷口でございます。

議員御指摘のように、お話のありました大宇陀白鳥というところには白鳥神社がございます。この白鳥神社につきましては、古代の英雄、ヤマトタケルノミコトの伝説が伝えられております。

その伝説の概要なんですけれども、現在の三重県亀山市の能褒野というところにヤマトタケルノミコトの陵がございますが、そこに葬られたヤマトタケルノミコトが1羽の白い鳥となり西へ飛び立ち、途中に琴弾原というところにしばらくとどまり、その後、河内の古市へ飛び去って、ついには天上へと飛び上り消え去ったというのが、その伝説の概要でございます。

この琴弾原が1説には現在の大宇陀白鳥周辺のこととされておりまして、ここにヤマトタケルノミコトを祭るほこらを置いたのが白鳥神社の起源であるとも伝えられております。このことは教育委員会文化財課が監修しております広報8月号の裏表紙の「『古事記』『日本書紀』『万葉書記』と宇陀市」にも掲載をされたところでございます。

議員がおっしゃるように、宇陀市内各地には、余り知られていない文化財や観光資源が埋もれております。先ほどの白鳥神社もその一つでありますし、高倉山も神武東征伝説の残るところでございます。これらの観光資源を掘り起こして関係各課と連携をとりましてPRするとともに、ルート化を目指して地域の活性化につなげてまいりたいと考えております。

以上、私からの答弁とさせていただきます。

○議長(中山一夫君)

西角菟田野地域事務所長。

○菟田野地域事務所長(西角政美君)

失礼いたします。菟田野地域事務所の西角でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

私のほうからは、平井大師山石仏群とそれから天国の井戸について説明をさせていただきます。

平井大師山石仏群は四国八十八カ所霊場を模して、1848年から1859年にかけて各地の篤志家の寄進によりまして建立されたものでございます。ここでは、幕末の名工、丹波の佐吉照信とその弟子が刻んだ約100体の石仏が通称大師山と呼ばれる山の尾根に点在しております。

各石仏には、本尊を浮き彫りにしまして、本尊の名称、霊場番号、霊場名を刻んでおります。各石仏には、丹波の佐吉照信は兵庫県の朝来市出身で、少年期には宇陀市とも親交の深い丹波市で石工の修行を積んだ名工でございます。彼の作品として有名なものは、孝明天皇に献上しました石の尺八がありますが、平井大師山石仏群だけでなく、宇太水分神社の狛犬、また畿内各地に存在しておりますが、丹波の佐吉の作品が多く点在するところは、この平井大師山だけでございます。

それから次に、天国の井戸でございますけれども、菟田野稲戸の八坂神社の境内地の前に刀工天国の井戸がございます。刀工天国は平家の宝刀、小烏丸を鍛えた日本刀剣の祖でございまして、当地は日本刀剣発祥の地として知られております。

社伝によりますと、天国がこの井戸の冷水を使って刀剣を鍛えたと伝えられております。このことは神皇正統記、本朝神社考、神明鏡の書物によって記載されております。

以前、この日本刀剣発祥の地である当地で刀剣づくりを行いたいという刀匠もおられましたが、刀剣にはこれまで多くのとうとい命を奪ってきたという悲しい歴史もございました。その関係もありまして、なかなか実現できなかったというそういったこともございますが、今後議員のおっしゃるように、こういった隠れた文化財というんですか、観光資源というのはほかにもまだございます。こういったものをどんどん発掘して、一つの先ほど大宇陀地域事務所長が申しましたように観光ルートをつくるとか、いろいろ手だてを考えていければと考えております。

以上でございます。

○議長(中山一夫君)

松岡室生地域事務所長。

○室生地域事務所長(松岡保彦君)

室生地域事務所の松岡でございます。どうぞよろしくお願いします。

ただいまの議員お尋ねの向渕の竜王ケ渕につきましてお答えをさせていただきたいと思います。

竜王ケ渕は、同じ向渕地内にあります飯降ケ渕とが、お互いの沼が向き合っていることから向渕の地名の由来となっております。

その竜王ケ渕は、戒長寺のある戒場集落から向渕集落に至る道中にございまして、向渕大垣内地区の高台に位置します。沼のほとりには堀越神社が祭られておりまして、古くから覆ぬぎ童子のいわれなど竜王伝説が残る大変神秘的な沼として知られておりまして、地形的にも火山湖で底なしの沼と言われております。かつては干ばつ期には雨乞いの行事が行われまして、たいまつを持って沼の周囲を回ると必ず雨が降ると、そのような言い伝えがございます。

また、この竜王ケ渕は自然景観がすばらしく、絵になる風景として室生20景の一つに選定されております。と同時に、多様な生物が生息する水辺環境であることから、地域と行政との協働によりまして、平成15年には、ふるさと水と土ふれあい整備事業によりまして親水公園として環境整備され、今では地域住民はもちろん、地域内外の住民の安らぎ・憩いの場、学習の場として利用されております。

さらには、この水辺には、珍しい危惧種でございますチョウトンボが生息しておりまして、水と森林の月間には地元や向渕さとやま遊友クラブが中心となりまして、トンボの観察会や音楽会など交流事業を積極的に開催され、地域の活性化とともに、新たな魅力のあるスポットとなっております。

以上でございます。

○議長(中山一夫君)

欅教育委員会事務局長。

○教育委員会事務局長(欅啓典君)

戒長寺のお葉つきイチョウについて御説明させていただきます。

こちらのほうは榛原戒場にございます戒長寺でございますけれども、奈良県の指定天然記念物に指定されております。これが昭和53年3月28日に指定されているというところでございます。

この戒長寺のお葉つきイチョウでございますけれども、樹齢のほうは不詳ということで詳細はわからないということでございますけれども、幹の周りが約4メートル、そして高さが約30メートルという巨木と言われるようなイチョウでございます。お葉つきイチョウと一般的にいいますけれども、植物学上ではイチョウの祖形を探る上で貴重だとされるというところで、奈良県下では4件が確認されているだけのものであると、このように存じております。

また、シダ類が胞子を葉につけるというのと同様に、イチョウは種子を葉につけるのが特徴であると。そういうところから、学術研究資料としても極めて貴重なものであるということでございます。

それと戒長寺の梵鐘でございますけれども、こちらのほうには、これも重要文化財でございます。鐘の鐘身に十二神将という珍しい薬師如来の眷属、薬師如来を守るものということで、こちらのほうが描かれております。これは全国的に見ても非常に珍しい貴重なものだということでございます。

以上でございます。

○議長(中山一夫君)

12番、山本繁博議員。

○12番(山本繁博君)

ありがとうございました。今、地域事務所長がいろいろな由来、歴史を言っていただきました。本当にありがとうございました。

しかし、そのほかにも隠れた観光資源がたくさん我が市にはございます。そういった観光資源を保護、発掘し、どのようにPRしていくのか。PRをしないと他市県には広がらないと、私はこのように思っております。だからどのようにPRをしていくのか、わかりやすくお教えいただきたい。

○議長(中山一夫君)

欅教育委員会事務局長。

○教育委員会事務局長(欅啓典君)

宇陀市内には、指定文化財として認定されていない建造物や史跡等が先ほどもございましたようにたくさんございます。教育委員会といたしましては、この貴重な歴史的遺産の調査等を行いまして、奈良県や専門家の意見を聞きながら、文化財として認定できるものは認定しながら保護していきたいと、このように考えております。また、観光部局とも連携いたしまして、隠れた歴史的遺産のアピールに努めていきたいと、このように教育委員会のほうでは考えておるところでございます。

○議長(中山一夫君)

12番、山本繁博議員。

○12番(山本繁博君)

今お聞かせいただきました事業内容は今後も観光資源として重要な要素を持つことになりますので、着実に事業を実施していただきますようよろしくお願いを申し上げておきます。

それでは、地域資源を活用した着地型観光の推進について質問をさせていただきます。

実施計画では、宇陀商工会と連携し、宇陀地域における地域資源を活用した着地型観光の推進を行うとした施策となっておりますが、着地型観光の推進を図るには、受け入れをする地域が自分たちの持つ観光資源を生かし、企画し、そしてPRをしていかなければなりません。宇陀商工会だけではなく、ボランティア団体やNPOといった地域における関係諸団体や市農林課等関係課との連携、調整も必要かと考えます。

また、人や自然との触れ合いが重要視される新しいタイプの観光であるニューツーリズムと呼ばれた体験型、交流型の要素を取り入れた形態では、地域の立場から特性を生かすことが一番であるとされており、これまで観光資源として気づかれていなかったような地域箇所の資源を発掘し、それらを活用するための手法も講じなければならないと感じております。

そのことにより大規模な観光推進施策が展開され、地域の活性化につながるものと考えますが、着地型観光についてどのような施策で推進されていくのか、新たな観光資源の発掘方法、推進体制などについてお聞かせ願います。

○議長(中山一夫君)

山本農林商工部長。

○農林商工部長(山本喜次君)

農林商工部の山本でございます。よろしくお願いいたします。

山本繁博議員の御質問についてお答えさせていただきます。

着地型観光の推進についてでありますが、最近、観光や旅行の形態が変化し、旅のスタイルも、そこにある自然や人々の暮らし、地域のことをゆっくり見たい、深く知りたいという体験型のスタイル、いわゆるニューツーリズムへとニーズが変化しています。

市内には、農業や温泉施設、歴史的文化資源など、ニューツーリズムとしての観光資源は数多く存在します。もう既にこれらを生かした体験型民宿などに取り組んでおられる方もいらっしゃいます。

変化する観光客のニーズに対応するためには、観光客を引き受ける地域の負担などの課題も考えながら、地域に埋もれている資源の発掘や今ある資源の活用方法の見直し、さらには、観光ボランティアガイドなど、地域資源を生かす人材育成、さまざまなネットワークの活用などに地域、事業者、行政、市内の観光関連団体が協働して取り組んでいく必要があります。また、受け入れ地域がニーズに合った資源を発掘、整理した地域の魅力ある情報を発信していかなければならないと考えております。

着地型観光への取り組みによって、地域や行政、事業者、観光関連団体が連携し、観光や地域産業の振興、またまちづくりなど、地域の活性化につながっていくものと考えております。

以上でございます。

○議長(中山一夫君)

12番、山本繁博議員。

○12番(山本繁博君)

部長、まだまだ隠れた観光資源の発掘、整備をどのように進めていくのか、そして新しく発掘された観光資源を観光マップにどのように組み込んでいくのか、わかりやすく教えてください。

○議長(中山一夫君)

山本農林商工部長。

○農林商工部長(山本喜次君)

観光客は見る、体験、食などといった目的を持って訪れます。その見る、体験、食の対象となるものが観光資源であると考えております。これらを観光資源として生かしていくためには、資源を見詰めることが大切なことです。資源を見詰めることは、やはり外部から訪れた方々の意見は大切なものです。資源は地域の日常風景の一つではありますが、それを資源として感じるのは、地域の方々だけではなかなかわからないと思います。

また、食べ物に限らず風景や景観といった自然、祭りや音楽、踊りといった文化も、その地域にとっては日常ではありますが、外部から見れば立派な観光資源に見えることもあります。観光資源の発掘につきましては、外部の視点が必要であると考えます。また、資源が発掘された後も、その資源を整備として大切に磨いていくことが必要であると考えています。

また、新たに発掘された資源につきましては、2年ないし3年ごとの観光パンフレット更新時に観光客のニーズに合った情報として随時追加あるいは入れかえを行い、情報発信することが重要なことだと考えております。

以上です。

○議長(中山一夫君)

12番、山本繁博議員。

○12番(山本繁博君)

よくわかりました。

この着地型観光については、観光庁も推奨しております。自然観光資源と触れ合い、知識と理解を深め、保護に配慮したエコツーリズム、農作業体験や農産物加工体験、農家民宿などの滞在型のグリーンツーリズム、歴史、伝統といった文化的要素で知的要求を満たす文化観光、自然や温泉、そして体に優しい料理を味わうヘルスツーリズム等々、地域の人々と連携を持った観光振興の展開を期待をいたします。

最後に、もう1点御質問をさせていただきます。

観光基盤の整備についてでございます。

先ほどまで申し上げました着地型観光施策を推進し、地域を活性化させるためには、観光アクセス道路の整備を初め、駐車場や観光トイレの整備、そして各ツーリズムにマッチした新たなパンフレット製作や新たな観光ルートマップ、そして新たなPR方法が必要となってまいります。また、県中南部の産業経済、観光開発等活性化を図ることを目的とした新規の(仮称)大和高原中央道整備事業には傾注しなければなりませんが、それと合わせて市内の観光をネットワークする観光道路整備にも傾注しなければなりません。

このことにつきましては以前にも質問をさせていただきましたが、再度関係部署からお聞かせください。観光アクセス道路、そしてそれ以外、観光基盤整備についてそれぞれお願いを申し上げておきます。

○議長(中山一夫君)

吉岡建設部長。

○建設部長(吉岡博文君)

私のほうから観光アクセス道路の整備と観光基盤整備について答弁させていただきます。

最初に、2年前の観光ニーズ実態調査の結果を少し紹介させていただきます。

宇陀市の観光目的は、寺社仏閣の参拝が4割と高く、御存じのとおり室生寺への参拝客がほとんどでございまして、室生寺以外の寺社仏閣が観光スポットとしての機能をしていないことも示唆されています。また、室生寺以外の観光地は認知度も低く、自然を楽しむとかハイキング、次に町並み、遺跡などの歴史探訪、それから食・農産物の購入、続きまして温泉と続きます。

議員御指摘のように、室生寺以外の観光産業を活性化するにはPRを積極的に発信する必要があると感じております。

次に、観光に関する交通手段でございますけれども、室生寺への来訪者は、同じ日に立ち寄る観光スポットとしましては長谷寺が最も多く、次に奈良市内、奈良公園と1泊から2泊しておりまして、遠隔地からお越しいただいている状況で、鉄道や公共交通機関の利用者が多いようでございます。また、室生寺以外の観光地へは自家用車がほとんどでございますので、近畿圏の観光客が日帰りで訪れているという状況でございます。

観光客が観光地に求めることを少し紹介します。

まず、室生寺へのアクセスとして、近鉄室生口大野駅を通過する電車が多く、バス便との接続が悪いことへの不満を多く聞かされております。駐車場の問題として、公的な無料駐車場を求められています。また、カフェなど休憩場所、宿泊施設、土産物店のにぎわいを求める声も多くあります。自家用車での来訪者には、案内板や標識がわかりづらいという御意見もありました。

さて、室生寺以外の観光地は、高名な吉野、明日香などへの通過途上で、食・農産物の購入、歴史探訪を楽しんでおられるようでございます。観光地においても駐車場や観光案内表示、トイレなど、観光客に対して親切さに欠けているという御意見もございました。

このようなことから、駐車場、飲食店、観光案内板、トイレなどの整備が観光地に求められています。これは観光地に付加価値をつけることになりますので、この整備につきましては、関係部署と連携しまして調整してまいりたいと考えております。

次に、来訪される観光客へのアクセス道路の整備についてお答えします。

宇陀市への観光客の交通手段は自家用車が60%、鉄道、バスでは26%でございます。この観光客が観光地などに求めていることとしましては、アクセス道路の整備につきましては入っておりませんけれども、宇陀市の観光地を活性化するには、議員御指摘の道路整備が必要不可欠と考えております。全国主要な観光地では観光バスの駐車場が確保され、その周辺には土産物売り場や食事をするところなどが立ち並び、にぎわっているように思います。このように、観光バスがスムーズに通れる道路と駐車場整備は不可欠と考えております。

名阪国道から宇陀市の市街地を通過する大型観光バスは、名古屋・中部方面から世界遺産の吉野・熊野方面、長谷寺・明日香方面へ大勢来られておりますが、宇陀市内の国県道が狭隘で観光案内表示も少ないため、スムーズな通行ができない状況ですので、スムーズに通行できるよう、東部振興も含めまして、バイパスや国県道の拡幅要望を(仮称)大和高原中央道路の整備としまして、近隣市町村と連携し、奈良県に対し要望していく準備を行っております。

この幹線道路と隣接する市町村との観光地をアクセスする市道整備につきましても、検討していかなければならない課題と考えております。このような整備により宇陀市に立ち寄っていただく来訪者をふやし、観光地の活性化を促していきたいと考えております。

以上、答弁とさせていただきます。

○議長(中山一夫君)

12番、山本繁博議員。

○12番(山本繁博君)

それでは、室生のスズラン群生地、天然記念物ですね、ここへの道路整備がいまだに放置されたままであります。なぜ着手できないのか、詳しく理由をお教え願いたい。

そして、この道路に来るまでのアクセス道路の整備と駐車場、観光トイレは不可欠であると考えられますが、この点についてどのようにお考えか、お教え願いたい。

○議長(中山一夫君)

欅教育委員会事務局長。

○教育委員会事務局長(欅啓典君)

ただいま室生のスズラン群生地への道路整備ということで御質問いただきました。

国の指定の天然記念物であります向渕のスズラン群落についてでございますけれども、スズランが自生する南限の地帯といたしまして、昭和5年に国の天然記念物に指定されているところでございます。これまでもスズランの増殖試験やドイツスズランの除去等も行いまして、保護、増殖に努めてまいりました。

こちらへのアクセス道路等につきましては、関係課と協議しながら、有利な補助財源を使いながら整備したいと、このように協議の上では考えております。

以上でございます。

○議長(中山一夫君)

12番、山本繁博議員。

○12番(山本繁博君)

それならば、一日でも早く整備をしていただきますようによろしくお願いを申し上げておきます。

次に、大宇陀の重伝建では、水路の老朽化で雨水により屋敷内で空洞化が進み、陥没の危険性が危惧されるため、早急に対策を講ずることが肝要であると思われます。こうした点についてどのようにお考えか、お考えを教えていただきたい。

○議長(中山一夫君)

欅教育委員会事務局長。

○教育委員会事務局長(欅啓典君)

ただいまの御質問でございますけれども、以前の6月の議会にも山本議員から水路について一般質問がございました。

松山地区の重伝建保存地区でございますけれども、この中では風情を保つ前川が流れております。古図では道路中央にあった水路を両側に移して現在の状態になったようでございます。また、この水路は水量調整が可能となっておりまして、火災時の防火用水としても非常に有効なものとなっております。

この水路には、議員御指摘のとおり、石を空積みいたしまして、すき間から宅地内に水が入って建物などに悪影響を及ぼすということが考えられます。

これらにつきましては、石積みの水路につきまして、松山地区の重要伝統的建造物群保存地区内では特定物件として決定しておりまして、古民家同様、解体を行ったりコンクリート等によるつくり変えなどの修理を行うことはできません。従来から、宅地側の水路の修理は宅地側所有者の方によって補修等をお願いしております。また、重伝建地区であれば、修理事業といたしまして、宅地側の水路修理についても補助金を受け取ることができます。

このような補助金等の制度もございまして、各その家その家については補助があるところでございますけれども、この地域一体となりましては、やっぱり自治会の皆様の御協力、御理解等示していきながら文化財課としても進めていきたいと、このように考えているところでございます。

○議長(中山一夫君)

12番、山本繁博議員。

○12番(山本繁博君)

局長、ありがとうございました。

この前に私と局長とそして地域事務所と建設課と農林課と視察に行きましたね。そのときにあの二つの川が、右左の川が、とめてくれないかと言うと、とめられませんと地域事務所の所長が言われました。後で聞くところによると、あれは独立になっておるので、一つ一つ、片方片方をとめられますと、このようにも言われました。なぜそのようなことを言われたんですか、地域事務所長、教えてください。

○議長(中山一夫君)

谷口大宇陀地域事務所長。

○大宇陀地域事務所長(谷口康夫君)

谷口でございます。

欅局長からもお話がありましたように、前の議会の後、視察に赴きまして、その後、片側ずつ工事はできないかというお話がありまして、片側ずつということで一部可能の部分と、それから可能ではない部分とがございますので、どうしても一発ではできないとあのときは言わせていただいたと理解をしております。

議員も御承知のとおりですし、今局長のほうからもありましたように、あの水路につきましては多様な機能を持っております。農業用水路でもありますし、道路排水路でもありますし、雨水排水路でもございます。先ほどもありましたように、火災時の消火用水ということもありますので、さきの定例会におきまして、山本議員さんからの一般質問に対しまして、私は抜本的な改善は難しいのではないかというお答えをさせていただいたと記憶しておりますけれども、その後、街なみ環境整備事業を所管しております文化財課、それから市道を管理しております建設課等におきまして、必要最小限の補修が実施されたと承っております。

今後は関係の諸事業を所管しております担当課の努力と地域にお住まいの皆さんの御理解と御協力をいただくことによりまして、抜本的な改善に近い水路の改修が検討されているということでございますので、地域事務所としてもその整備に期待をしておるところでございます。

以上でございます。

○議長(中山一夫君)

12番、山本繁博議員。

○12番(山本繁博君)

今、地域事務所長が言われました。

教育長にお尋ねいたします。

この両側を走っている水路、農業用水ですね、そしてこれは防火水路にもなってますと、このように言われていますね。今、地域事務所長が言われました。防火水路にもなっておりますと、このように言われました。そうですね。

それならば、この前に教育長も一緒に回られました。だめなんですよ、石がめくれてるじゃないですか、これもだめなんで、できません。石がめくれて中が空洞になっているにもかかわらず、できません、このように言われましたね。

しかし、これはできませんで済むものと違うんです。住民の生活にもかかってるんです。前も私が言ったように、安全で安心した生活をしてもらうには、ちゃんとした整備をしなければならない、充実した整備をやらなければならないと、何回も私は言いました。そして、よく考えてみなさい。あの真ん中を走っているのは、あれは市道と違うんですか。市道ならば、国交省の管轄じゃないんですか。

そこで、ところどころ整備をしていただきました。なぜそのようにできたかというと、建設部長、お教え願いたい。なぜそのようにできたんですか。

○議長(中山一夫君)

吉岡建設部長。

○建設部長(吉岡博文君)

お答えさせていただきます。

建設課では、道路市道管理という形で道路排水路も含めて管理をさせていただいております。この街なみ環境整備事業で整備される中では水路も管理物件という形になっておりますので、補修の対応をさせていただきました。抜本的な改修には至りませんでしたけれども、やはり市民の生活、安全を守るためには、補修という形で対応させていただいたということでありました。

以上でございます。

○議長(中山一夫君)

12番、山本繁博議員。

○12番(山本繁博君)

わかってくれましたか、局長。いろいろと考えてみてあげてくださいよ。ぱっと見て、うちの管轄ではないわ、これはできません、そんなもんと違うんじゃないんですか、どうなんですか。私は、これは早急に対策を講ずるのが肝要かと、いつも思ってるんです。そういうことについてどのように思われているんですか、お教えいただきたい。

○議長(中山一夫君)

欅教育委員会事務局長。

○教育委員会事務局長(欅啓典君)

ただいま応急処置的に建設課のほうの維持補修でしていただいたということは、ありがたいと思っております。先ほど議員が言われました、例えば石が割れて、その中から水が入ってきて建物等が傷む、また生活、健康にも害するというようなことがあってはいけません。やはり、そこに住んでおられる人たちの健康はもちろんのこと、景観を保持していくために、やはりきれいな水が普通に流れて景観を保持していくというのが重要であると考えております。

個々的には、個人的には重要な石が割れたりしたところは応急処置的には直せるかと、このように存じております。全体的にまち全体ということになりますと、やはり自治会なり街なみ環境整備のそちらの協議会のほうでまた御意見もいただきながら、また御協力もいただきながら進めていきたいと、このように考えておるところでございます。

○議長(中山一夫君)

12番、山本繁博議員。

○12番(山本繁博君)

あれは局長、まち全体に空洞になっております。湿気が上がるというのは多く空洞になっているわけです。だから湿気が上がるんです。わかってくれます。

だから、また教育委員会からどうですかというようなことを地元の皆さんに聞いてあげてください。そして地元の皆さんに区長要望をしていただきたいんですよというようなことを言ってくださいね。よろしくお願いしておきます。

宇陀市には着地型観光施策を推進する上における全ての条件が満たされております。したがって、観光基盤が整備されなくては、観光振興施策の推進による地域の活性化は不可能であると考えます。

集客の4原則は、交通、情報、魅力、そしておもてなしであります。一日も早く観光基盤を整備され、観光施策が市全体の活性化につながるよう期待をして、最後になりましたが、教育長は新たなる観光資源の発掘と着地型観光の推進について、今まで私が質問をしてきましたことについてどのように思われ、どのように進められていくか、教育長の考えをお聞かせいただきたい。

そして市長には総括として、まちを思う心を切々と訴えてください。よろしくお願いしておきます。

○議長(中山一夫君)

石増教育長。

○教育長(石増次郎君)

教育長の石増でございます。山本繁博議員の質問にお答えをいたします。

宇陀市の観光資源、特に教育委員会からすれば文化財、これは指定、未指定を問わずに貴重な市の財産であり、市民の宝物であると認識をしているところであります。

したがいまして、教育委員会では宇陀市総合計画基本計画にも記載されていますように、これらの文化財、宝物をホームページを初め、いろいろなマスメディアを活用いたしました啓発などを行いながら、文化財保護と観光資源として活用していくそういう取り組みが必要であると考えております。

宇陀市を訪れる方々に文化財を見ていただけるよう、今後展示施設の整備などを図っていきたいとも考えております。また、文化財施設などの情報を入れたパンフレットとかマップとかを作成できればということも考えております。

文化財を保護しながら、なおかつ観光資源として役立てていくことが議員のおっしゃられている着地型観光に結びつくという考え方のもとに、観光担当部局と連携して取り組んでまいりたいと、このように考えております。

以上です。

○議長(中山一夫君)

竹内市長。

○市長(竹内幹郎君)

山本議員からいろいろ観光について御質問いただいております。

いろいろ宇陀市におきましても、観光につきましてもいろいろ政策的にもさせていただいておりますし、今後もしていかなければならない大きな政策課題ではないかなと考えております。そうした中で、二、三、話をさせていただきたいと思います。

市内には歴史的、文化的な資源、また豊かな自然、温泉といった、これからの発展が期待される観光資源は多くあると考えております。これらの資源を観光や交流にいかに生かしていくのか、やはり徹底したPR、また都市住民のニーズへの対応、また広域的な観光も含め、道路の整備など観光の基盤整備も必要ではないかなと考えております。

いずれにいたしましても、一人でも多くの方々に訪れていただき、「高原の文化都市、四季の風薫る宇陀市」に触れていただき、同時に宇陀市のよさを知っていただきたい、これが私たちの願いでございます。今後とも鋭意努力したいと思っております。

ことし、東京の奈良まほろば館で宇陀市フェアを開催させていただきました。その中で、室生寺副住職による講話をいただきました。40人の募集は、すぐ満員になったと聞いております。その席には私も挨拶にお邪魔させていただいたんですけれども、やはり半数の方が宇陀市に室生寺へ行ったことがあるというような方々が参加者は多かったわけでございます。このような物語が必要ではないのかなと、ストーリーが必要ではないかなと考えております。宇陀市におきましては、記紀・万葉の物語、また神武東征の物語、それは宇陀市が舞台でございますので、しっかりそれも発信していきたいなと思っております。

そしてまた、遺跡の発掘も、今まで発掘調査して保管という作業であったと思いますが、やはり市民に見ていただいて宇陀市の歴史を感じ取っていただきたいと思いますし、それをまた宇陀市外の方々に情報発信していただきたいと思っております。

そうした中で、来年度につきましては、いろいろ政策の中でさせていただきたいと思っておるんですけれども、今年度、大和高原産業フェアをうだ・アニマルパークで開催したんですけれども、来年度は何とか大阪都心の中でできないのかなと考えております。この中には、先ほど申しましたストーリーも加味しながら宇陀市の観光PRもしていきたいと思っておりますし、また歴史的なものをより情報発信して、より来ていただけるような環境整備をつくっていきたいなと思っております。これは観光ボランティアの方も参加していただきますし、観光地のまちづくり協議会のその方々もぜひ参加していただいて、宇陀市のよさというものを発信していきたいと考えております。

そんなことも含めながら、議員の皆様方の御支援、御協力もよろしくお願い申し上げたいと思います。

以上でございます。

○議長(中山一夫君)

12番、山本繁博議員。

○12番(山本繁博君)

教育長、そして市長、今言われたことは口先三寸で言われたのと違いますね。本当にこれからやっていこうという思いで言われたわけですね。それならば、そのように進めていただきますようによろしくお願いを申し上げまして、私の質問は終わらせていただきます。ありがとうございました。

○議長(中山一夫君)

山本繁博議員の質問が終わりました。

 質問番号2番大澤正昭議員

次に、8番、大澤正昭議員の質問番号2番「宇陀市の財政全般について」の質問をお受けいたします。

8番、大澤正昭議員。

○8番(大澤正昭君)

8番、大澤正昭でございます。一般質問の許可をいただきましたので、よろしくお願いをいたしたいと思います。

私、今回の質問の中身としましては、要旨を提出させていただいたわけですが、合併特例の終了期限が近づいておりますが、宇陀市の予算編成において、今後ますます市税、交付税の減少は避けられないと考えておりますが、事業施策また各種補助金の交付、その補助金の効果の確認、多岐にわたる委託料の改善等、実体経済に合致した事業施策、市民に軸足を置いた現実的な対策、取り組みが見えない中で、改めて財政の面から理事者の皆さん方に確認をさせていただきたいと思います。よろしくお願いを申し上げます。

まず初めに、終了期限が迫っております合併特例債の利用状況、当初は200億円と言われておりましたが、この合併特例債、今までに利用された金額と事業名、そしてその事業を起こした場所、また合併特例債を利用して行った事業の進捗状況を少し詳しくお願いをいたしたいと思います。

それとこの合併特例債でありますが、残りの金額、まだ多く利用されていないわけですが、全てを使えと言っておるのではなくて、この金額の利用予定ございましたらお願いをしたい。

そして、新聞報道、テレビ等によりますと、東日本の震災の復旧が遅々として進まないといった中で、合併特例債の期限延長といったことも言われておりますが、宇陀市としては、そういったことにどういった対応をされていこうとされているのか、お願いをしたい。

そして、平成28年、平成18年の合併時から10年ですが、この期限が迫っております。当然10年を過ぎましたときには特例債は使えないということであったわけなんですが、交付税は大きく減額するといった危機的な状況が目の前に迫っておるわけですが、どのような対策また施策を講じようとされているのか、お聞かせをいただきたいと思います。金額的なもの、また何%ぐらいと今までの数字に合わせてお答えをいただけたらありがたいと思います。

そして、平成26年度予算編成も含め、今皆様方は忙しくそういったことに取り組んでいただいていると思うわけですが、どういったことに重点を置き取り組んでいくのか、また、今までの事業施策の中でどういったことを削減しながら進めていくのか。当然のことながら、今取り組んでいる事業、またやろうとしている事業の全てが今後、今までと同じ事業規模ではやっていけないといったようなことは当然のことであります。どのようなお考えをお持ちなのか、具体的に説明をいただけたらと思います。

次、市民税ということで少しお尋ねをしておきたいと思います。

市税については社会情勢の影響も大きく、バブルがはじけてから今日まで、非常に多くの事業家の皆様方、また市民の皆様方、苦慮をされておることは皆様方御存じのとおりであります。

宇陀市におきましても、平成21年には30億円を超えておりました市民税が平成24年には28億円を切ろうとしております。今後ますます減ることはあっても、ふえる要素がなかなか見つからない、これが宇陀市の現状ではなかろうかなと思っております。

そんな中で、平成18年以降、給与所得者の税額は、年齢の高齢化もありまして、お勤めの皆様方が減ったという中で、多少なりとも納めていただいている税額は下がっているわけですが、今も年間10億円を超えております。

平素、市長がいろいろな場所において話をされております。宇陀市の基幹産業は農林業である、そういった話をされております。

しかしながら、数字を提示させていただきますと、今も申し上げましたように、給与所得者の納めていただいております税額約10億円、営業所得者、約5000万円、農業所得者、約170万円となっております。これは1年間の納付額であります。この数字を農林商工部長さん、企画財政部長さんと数日前にも少し話をさせていただきましたが、市長を含め、この数字をごらんになってどのような考えをお持ちなのか、まずお聞かせをいただきたいと思います。

そして最後になりますが、委託料という金額ですが、350種類を超える委託をされているわけなんですが、金額は年間に約10億円。これについても、エレベーターであったり電算機器であったり、また防災無線であったりといったような極めて特殊な専門域、私たちが資料をいただきパンフをいただき、詳しく砕いて説明をいただいてもなかなか理解ができないような特殊な部分につきましては、私は口を挟む余地を持ってないわけですが、この350種類の10億円の中に自分たちでやれること、探せばやれる部分はないのかといったことを皆さん方にお尋ねをしてみたいと思います。

また、私が皆さん方にそういった努力はされているのかなといったことをお尋ねをさせていただいたこともあるわけなんですが、その質問ごとに何か庁舎内で議論なり会議なりをされたことはあるのか、お尋ねをしてみたいと思います。

私の質問としては、あとは自席から質問させていただきますので、よろしくお願いします。

○議長(中山一夫君)

栗野企画財政部長。

○企画財政部長(栗野肇君)

企画財政部の栗野でございます。よろしくお願い申し上げます。

ただいま宇陀市の財政全般について多くの質問をいただきました。各項目ごとに御回答をさせていただきたいと思います。

まず、合併特例債の状況でございます。

合併特例債の制度内容につきましては、宇陀市が合併した際に国から発行できる枠が与えられております。普通建設事業に活用できる枠が171億4000万円、地域づくりのための基金造成の枠として22億8000万円となっておりまして、合計、合わせますと194億2000万円というものが宇陀市の枠として認められている金額でございます。先ほど200億円とおっしゃられましたけど、正確にはこの194億2000万円ということでございます。

発行できる期間につきましては、これも先ほどお話がございましたとおり、当初は合併後10年間ということにされておりましたが、東日本大震災の影響によりまして、被災地の団体にあっては10年間、その他の団体にあっては5年間、期間が延長が認められております。よって、宇陀市の場合は平成32年までこの合併特例債を活用できることとなっております。

合併特例債は財政的に非常に有利な地方債でありますが、借金には変わりはありませんので、当然返還を行うことになります。ただし、この合併特例債の元利償還金とその利息を含めまして、後年度に地方交付税としてその70%が交付されることになっております。

お尋ねの合併特例債の発行状況でございます。

平成24年度末で総額としまして64億1580万円の発行額となっております。率にしますと、先ほどの194億2000万円が枠でございますので、33%の消化率といいますか、執行率でございます。24年度までに18億円余りの償還もしておりますので、この合併特例債としての起債残高としては46億円となっております。

24年度末時点で合併特例債を活用しました主な事業といたしましては、地域づくりのための基金の造成、これに22億8000万円、市立病院建設のための一般会計からの出資に12億4980万円、榛原まちづくり推進事業、これは東町西峠線の整備事業でございますが、8億4270万円、大宇陀小学校の統合事業に9億4360万円となっております。

地域づくりのための基金造成は、これを原資といたしまして、現在地域づくり推進基金として17億円余りの基金を保有しておりまして、今後のまちづくりに対しての貴重な財源として保有しているところでございます。

市立病院につきましては、昭和29年開院後、地域に密着した病院として親しまれてまいりましたが、施設設備等の老朽化が目立っておりました。市立病院は市民にとりましてはもちろんのこと、東和医療圏において地域医療を担う中心的な病院でありますし、今後高齢化社会に向けて、その位置づけはますます重要なものになると考えております。

榛原まちづくり推進事業につきましては、宇陀市の玄関口であります近鉄榛原駅北側の都市計画道路東町西峠線の整備事業を中心としました事業でありまして、旧の榛原町時代に都市計画決定をしておりましたもので、長きにわたる懸案事項であったものでございます。

また、大宇陀地域の小学校の統合は、少子化による児童数の減少、教育環境の整備、校舎、屋内運動場等の耐震化などのさまざまな観点から総合的に判断いたしまして、地域住民の方々の御理解のもと、四つの小学校を一つに再編させていただいたものであります。

いずれにいたしましても、いずれの事業も合併がなければ到底なし得なかった事業でありまして、その財源として合併特例債は大変有効であったと考えております。

今後の合併特例債の発行につきましては、現在実施中の近鉄榛原駅周辺の整備事業、大宇陀街なみ環境整備事業、小・中学校の耐震化事業などの継続事業の財源として約20億円を予定しております。また、26年度から本格的に取り組む防災行政無線整備事業などを予定しております。

今後についても新市まちづくり計画の事業に活用してまいりたいと考えておりますが、財政状況を鑑みて適切に対応してまいりたいと考えております。合併特例債は非常に有利な地方債でありますが、借金に変わりのないことは御説明申し上げましたが、財政当局といたしましては、各部署と連携を図りまして、さらなる国や県の補助金あるいは合併特例債以上に後年度の財政負担の少ない地方債に切りかえるなどの変更をしておりまして、臨機応変に少しでも将来に対する負担の軽減に努めていることを申し上げておきます。

次に、地方交付税についてお答えをさせていただきます。

普通地方交付税の合併算定がえのお尋ねの件でございます。これは国として市町村合併を推進するための財政支援としてなされたものでございます。

現在の普通交付税制度におきましては、人口規模が小さい団体ほど割合的には普通交付税が多く交付される仕組みとなっております。簡略して申しますと、人口1万人の団体を二つ足し合わせた普通交付税額と、もともと人口2万人の団体の普通交付税額を比較した場合、1万人の団体を足し合わせたほうが多いということになります。逆に申しますと、町村合併を行い、人口がふえれば、普通交付税が減ってしまうということになるわけであります。これでは市町村合併が進まないということで、合併後10年間は、もとの団体の交付税額を保障しようというものでございます。その後は5年間をかけて段階的に引き下げられまして、合併後の人口、面積などに見合った普通交付税額となっていきます。

普通交付税の算定は毎年行われております。宇陀市の場合、旧町村ごとに一旦算定を行い、4団体分を合計します。そして別に合併後の宇陀市としての算定を行いまして、比較して多いほうをその年の普通交付税として受け取っているというこういう仕組みでございます。

平成25年度で、本年度でございますが申し上げますと、旧町村四つの普通交付税で算定します合計額は79億6000万円余りであります。合併後の宇陀市の規模でこれを算定いたしますと、普通交付税は61億4000万円と算定されます。この差が18億円となるわけでございますが、現在宇陀市におきましては、合併算定がえの前の数字、旧町村での数字といたしまして、79億6000万円余りの普通交付税が交付されているという状況でございます。

平成27年度までは上回った分はそのまま交付されますが、平成28年度以降これが段階的に引き下げがされます。平成28年度では上回った分の90%が10%減額されて交付されます。それ以降、毎年20%ずつ交付額が引き下げられます。よって、平成33年には全く上回った分の交付がなくなるというこういう仕組みになってございます。

合併当初より、このことは制度から変わっておりませんが、将来の一般財源の不足に備えるという意味で、合併後も行政改革を推進しておりまして、より歳出の削減を行ってまいるとともに、家庭で言います貯金に当たります基金でございますが、この積み増しをして備えているところでございます。

交付税が減るスピードあるいは金額、それと歳出を我々が節減していくスピード、金額がマッチすればいいわけでございますが、現実問題、やはり交付税の減少のほうが多いと想定されるところもございますので、歳出の縮減が追いつくまで基金での調整が必要ではないかという判断をしております。

基金につきましては、現在のところ財政調整基金、減債基金、地域づくり推進基金とこの基金の残高が平成25年末、本年度末で約42億円余りを確保できる見込みでございます。今後もこの基金の積み増しをすることによりまして、引き続きこれを取り組んでまいりたいと思っています。

このことによりまして、調整財源として基金はある程度確保されることになりますが、一方では、税収を初めとした歳入確保、歳出の体質改善にも努めなければならないのも事実でございます。合併直後より取り組みを始め、宇陀市を運営していく上において、人件費、扶助費、公債費、物件費、補助費、繰出金などに毎年使用される経常的な必要な一般財源、これの節減に努めなければならないと考えております。経常的な一般財源で申し上げますと、平成18年、合併した当時は約130億円必要でありましたけれども、その後、報酬や職員の人件費、公債費、物件費を中心に節減をした結果、平成24年度決算ベースでは117億円まで引き下げることができております。

現在行っている具体的な取り組みとしましては、特別職の報酬の引き下げ、職員の給与の引き下げ、臨時的な措置としまして早期勧奨退職制度の適用などで職員数の削減、給与水準の引き下げを行いまして、人件費総額の抑制を図っておるところでございます。

それから、自主財源としての税収についてでございます。

平成19年度に所得税から住民税への税源移譲、これが税制改正で行われたわけでございますけれども、平成19年度の市民税の現年課税額は15億8000万円であったものが本年、平成25年度には12億3000万円と3億5000万円の減少となっております。また、少し古いデータと比較しますと、宇陀市が合併前の平成5年度あるいは平成10年度の合併前の旧4町村の町村民税、この合計額を見てみますと、給与所得の現年課税額として4町村の合計ではその当時約15億円がありました。これが平成25年度、本年度は市民税のうち給与所得の現年課税額が約10億円となっておりまして、この20年間に給与所得に係る課税額として5億円が減少したことになります。

減少の主な要因は、給与所得者の退職などによる所得の減少によるものでございますが、今後とも給与所得は減少していくことが予測されますことから、経済の活性化を図りながら、給与所得以外の営業所得や農業所得を少しでも上昇させることが必要であると考えております。

委託料につきましては、毎年約10億円の支出となっているところでございますが、行政改革での検討などを踏まえまして、経費を削減する努力を続けているところでして、市長マニフェストにあります経常経費10%削減を進めているところでございます。

平成24年度決算におきましては、12.5%の削減ということで公約を達成しておりますが、このことにつきましても引き続き経費の削減を進めていきたいと考えております。

いずれにいたしましても、約20年前にバブル崩壊後に急激な経済の後退がありまして、旧町村においては、それぞれ行政改革を推進するなどの努力をしてまいりましたが、将来を見据えた場合、究極の合理化として町村合併に踏み切ってまいりました。合併後におきましても行財政改革を続行するなどの合理化を推進しているところでありまして、歳入に見合った予算規模となる構造を構築していかなければ、宇陀市は今後存続できないと考えております。引き続き事務事業の合理化、行政経費の削減、財政の健全化への努力を進めていきたいと考えておりますので、御協力よろしくお願い申し上げまして、財政に関する御回答とさせていただきます。よろしくお願い申し上げます。

○議長(中山一夫君)

山本農林商工部長。

○農林商工部長(山本喜次君)

農林商工部の山本でございます。大澤議員の御質問の基幹産業、市民税の額、その分析はということでお答えをさせていただきます。

宇陀市は大和高原に位置し、中山間地域特有の気候風土とともに、豊かな自然に恵まれ、歴史や文化とともに、かけがえのない財産を保有しております。このような宇陀市にとっての基幹産業は、大和高原特有の気候に合った宇陀盆地の田や畑と豊かな森林資源を生かし、古くから基幹産業は農林業と捉えております。

市民税に対する納付額なんですが、再度おさらいをさせていただきます。

平成25年度のサラリーマン給与所得10億1100万円、営業所得が5100万円、農業所得が174万8000円、その他年金、株式など1億5500万円、分離課税所得が1516万円、合計12億3400万円となります。

その分析なんですが、宇陀市の農業産出額は323万円ございます。県全体の4762万円から比較いたしますと第4位ということになります。この額は全ての農産品が販売されたものとし、自家消費など流通されていないものも含んでいるため、今現在あります2200戸の農家が現金として収入されている分については税申告の数値となります。

しかしながら、この数値にあっても税政上、基礎控除や扶養控除、農機具等の施設の減価償却を差し引くとマイナス所得となり、農業以外の収入をもって充てている兼業農家がほとんどとなっている現状があります。税所得が非常に少ない原因でもあります。

所得税額については、サラリーマン納税人口と専業農家の納税人口との違いがあると、このように思っております。

以上です。

○議長(中山一夫君)

8番、大澤正昭議員。

○8番(大澤正昭君)

一通りの説明をいただきましたわけですけれども、企画財政部長には先ほど合併特例債を使っての事業、学校であったり病院であったりという説明をいただいたわけなんですけれども、使った金額、またその使った金額をもって行っていただいている事業が100%完成しているのか、今事業の途中なのかといったことももう少し詳しく説明いただけますか。

○議長(中山一夫君)

栗野企画財政部長。

○企画財政部長(栗野肇君)

合併特例債を利用しました事業、先ほど代表的なものだけを申し上げました。実際には全体15件余りがありますが、そのほとんどは先ほど金額的には申し上げました事業でございまして、病院、それから都市計画道路、それから小学校の統合ということで、大きな事業につきましては、今まで投資した分についてはほぼ完了になっておるということでございます。

今後新たに御報告しました防災行政無線あるいは耐震化については今後また発生してくるということでございます。ちょっと全体で完了率というものは出しておりませんが、一応事業についてはそのような全体像でございます。

○議長(中山一夫君)

8番、大澤正昭議員。

○8番(大澤正昭君)

防災行政無線の整備等を含めて、これから使おうとしている金額的なものは、かさとしてはどうですか。

○議長(中山一夫君)

栗野企画財政部長。

○企画財政部長(栗野肇君)

主なもので申し上げますと、継続分、これは榛原駅周辺の事業あるいは大宇陀の街なみ事業、それから継続しています小・中学校の耐震化などで約20億円、それから防災行政無線で約8億円程度を現在予定されておりまして、具体的に合わせまして28億円程度、この合併特例債を適用していきたいと考えております。

今後平成33年までの期間、また新たなものが発生することはありますが、当面のところは今申し上げました数字でございます。

○議長(中山一夫君)

8番、大澤正昭議員。

○8番(大澤正昭君)

先ほどから説明をいただいて、非常に宇陀市としましても大きく税収がふえることは望めない、またこの合併の特例という期限が迫ってくる中で、交付税の減少は先ほど数値を挙げていただきましたけれども、下がることは当然と、否めない、阻止することができないという中で、経常的な経費を重視をしているということなんですが、それにつきましても、職員の皆様方のお給料、またほかの経常経費というものには、私はある程度の限界があるのではないのかなと。どんどん下げればいいわというものではないのではないかと。市民の皆様方から見られておる庁舎のありようにしましても、給料が高いからという御指摘を全体の何割かはあったにせよ、それ以外のことを希望されている部分があるのではないのかなと。

例えばよく言われております、玄関を市民の方が入ってこられたときに、ちょっときょろきょろとされておったら、どうされました、どういうことで御用ですかと声をかける。そういった市民の皆様方が先ほどからもおっしゃってます安全・安心を感じてもらうというのが、どこにその安全・安心を感じてもらえるのか、それが市民の側に立った、軸足が市民に向いてないから、そういうことが成り立たんわけですわ。言葉では皆さんおっしゃるわけです、市民に安全・安心を感じていただくとか。何か先ほど舌先三寸みたいなことをおっしゃってた議員さんもおられましたけど、そういうことではだめで、やっぱり私いつも申し上げてますように、皆さん方は、今は玄関を入って中へ職員として理事者として私たちの質問にお答えをいただいておるわけなんですけれども、玄関を一歩出られたときには市民なんですよ、今も市民なんですけれども。そういったことの対応が少し脇が甘いのではないかと。

小さなお子さんから高齢者の皆様方まで何を望んでおられるかということは、皆さん方は既に承知をされていることなんですよ。ところが、そういったことに財政の不足ということは、これは市民の皆さん方も非常に広報等お読みもいただいてますし社会情勢も御理解をいただいている中で、自分たちでせないかんよなと、自分たちが頑張らないかんよなということは常々お聞きをするありがたい言葉であります。しかしその反面、お金のかからない心のケアが皆さん方には不足している。どうですか、財政部長、その辺どうですか。

○議長(中山一夫君)

栗野企画財政部長。

○企画財政部長(栗野肇君)

御指摘をいただきました件、数字だけではないじゃないかということでございます。まさにそういうことであろうかと思います。

私ども日々市民と接するわけでございますけれども、その中で、やはり我々から発する言動によりまして市民への安心を提供するということは大事なことだと思っています。そういう意味で、竹内市長の命令のもと、我々行政経営理念を毎月唱和しながら、常に市民の目線に立って仕事をするということで訓示をいただきながら、また唱和しておるところでございまして、数字であらわせないところ、こういうものにつきましても精いっぱい頑張っていきたいと思っております。よろしくお願い申し上げます。

○議長(中山一夫君)

8番、大澤正昭議員。

○8番(大澤正昭君)

あともう一つだけ企画財政部長にお願いしたいのは、お金をやりくりされている中で、私、一番最初に演台のところでお聞きをしました今までの事業規模では到底宇陀市としても成り立っていかないわけで、ところが、ないねん、ないねんだけでは行政としてこれまた成り立っていかない。有利な起債であったりとか補助金であったりとか一生懸命探してもらっていると私は感じているんですよ。

そんな中で、これからです。事業の何に重点を置いて、この宇陀市という宇陀市丸を動かしていこうとしているのか。また、今までこういうところに重点を置いてきたんだけれども、少し方向転換をしないとこのままではもたんというようなこともないとは私は思いませんので、その辺のところを少し詳しくお願いできますか。

○議長(中山一夫君)

栗野企画財政部長。

○企画財政部長(栗野肇君)

将来にわたっての展望でございますが、今まで合併する前後ですけれども、この宇陀市は住宅地開発を行い、そして多くの方々を招いてまいりました。そういう中で、税収的には給与所得と言われるところが、先ほど少し御紹介しました数字のとおりでございますが、大きく伸びてきたところでございます。

ただ、こういう方々が住宅開発後30年を迎えて退職されるというようなこともありまして、年々この給与にかかわる給与所得者は減少しております。もちろんそれだけではなくて、産業的にも衰退もしておるわけでございますが、今後宇陀市が活性化していくためには、やはり経済を活性化することによって、給与所得だけに頼るんじゃなくて、やはり農業所得あるいは営業所得、こういうところを少しでも上げて、全体として活力があって税収が得られると、こういう体質をつくっていかないかんだろうと思います。

そういうための投資を、この平成32年までの合併特例債の発行あるいは交付税が減額されるまでの間に方針を定めて展開していくことが大事ではないかと考えております。

以上でございます。

○議長(中山一夫君)

8番、大澤正昭議員。

○8番(大澤正昭君)

おっしゃるとおりで、大阪まで急行で難波まで40分といったような近い部分にあることが若い人たちには魅力的なのかなという部分もありますし、また、お年寄りの方でありましても、ちょっと買い物に大阪へ行ってくるわ、気軽に行ける距離にあるわけなんですけれども、そういったことがよくお聞きするのは、電車で四、五十分、行ったら帰ってこなければいけないわけですから、お勤めの若い方たちが夕方まで働いて、疲れた体をまた四、五十分帰ってきはらんなん。そうではなくて、今どき大阪へ行けば安い賃貸のアパートがあったりマンションがあったり、体をしっかり休めて、またあすからの企業活動に励むといったようなことをお聞きするわけなんですけども、この宇陀市に住まいをさせていただいている我々、また今説明をいただきました企画財政部長から見ましたら、わずか四、五十分ですから、日が暮れたときに宇陀市へ戻ってきていただいて、この宇陀市の中で家族で食事をしていただき、体を休めて、あしたまたお勤めに行ってもらうと、これが望ましいわけなんですけれども、なかなかそういったサイクルがうまく進んでいかないと、以前のようなわけにはなかなか進んでないのが宇陀市の現状やと思うんですけれども、その魅力的な、ふだんウイークデーを外したときの魅力ですね、これをあなたがおっしゃるようにどういった形で若者を含めたお勤めに出られている方に感じていただけるのか。

庁舎の中でしっかりと政策調整会議といったような私には理解のできないような難しい会議を取り組まれているそうですから、そういった中でもしっかりと議論をされて、私いつも申し上げておるんですけれども、施策を講じたときに100成功しなかったら行政としては失敗やと。100確約がなかったら出発でけへんねんというのを待っておれば100年かかると思うんですよ、一つの事業が出発するまでにですよ。ですので、しっかりと予定を立てられて、事業計画を立てられて、これでいってみよう、出発をされて、十が十とも成功するなんていうようなことは恐らくないでしょう。私は2割、3割でオーケーではないのかなと。

ところが、その2割、3割ですけれども、残りの6割、7割が失敗の度合いがわかっておりながら行き切ってしまうと、経費を使ってしまうと、それが行政の一番まずいところなんですよ。だめなときはすぐやめる。

例えばパナソニックさんが事業部制をしきました。もう何年も前です。余りにも組織が大きくて統括がとれていかない。何々部、何々部と細かく今のうちの行政のような部制をしいて、状況がすぐ上がってくるように事業部制をしかれました。

ところが、何年かしかもたなかった。事業部制をしいたけれども、これは逆の効果になってしまったと。ガラス張りのスムーズに情報が上がってくるものがそうではなかった。年度の途中ですぐやめました。そういうスタンスといいますか、取り組みの素早さ、だめなときはすぐやめる。そういう決断も、これはトップとして非常に大事であろうと思いますし、理事者でおられる皆さん方はしっかりと具申をする必要があると思います。よろしくお願いしたいです。

それと、あなたがおっしゃったように、みんながよく、今有名なことになっとるんですけど、私、2年前に一般質問をさせていただきました。島根県海士町、大江和彦さんという課長さんですけれども、この方は、ここは農業と漁業しかない、島根県海士町。この方は、本土とも離れている、塾もない、働く場所がないと。ところが、働く場所は私がつくる。公務員であるこの方が職をつくる。全国から若者来てくれと。たくさんふえとるみたい、人口が、御存じやと思います。

それは、なぜそういうことになるかというと、少し時間をいただきますけれども、島根県の隠岐諸島で育った牛です。よろしくお願いします。初めて東京セールスに行ったとき、肉の販売会社の人はきょとんとしていた。まだ無名の隠岐牛は相手にしてくれないのかと思ったが、そうではなかった。わざわざ公務員が売り込みに来たので、驚いたのだった。肉の販売会社には熱意が伝わり、やってみなよと応援された。年に10回ほど東京へ売り込みに出かけ、今は忙しいほどの製品が売れているということなんですよ。だから、皆さん方がそういう仕掛け人を買って出るという意気込みを持ってもらわないと、向こう向いていかんと思います。

それから次、農林商工部長、この農林業の税なんですけれども、これは先ほど一番最初も私、申し上げましたように、この数字を税を提示させていただいてから、庁舎の中で何か会議を持たれたとか議論をされたとか、そんなことはありましたか、もうほったらかしですか、勝手に言うとったらええがなと、どうですか。

○議長(中山一夫君)

山本農林商工部長。

○農林商工部長(山本喜次君)

お答えいたします。

企画財政部長と話しただけで、庁舎内での議論はございません。

特に農政を保護してきたという観念から、税に関しては税務課に任せていたことが1点挙げられると思います。

○議長(中山一夫君)

8番、大澤正昭議員。

○8番(大澤正昭君)

先ほども申し上げていますように、市長は農業、林業はこの宇陀市の基幹産業やと、でも、この税の数字を見たときに本当にそうなんでしょうか。宇陀市としてこれを基幹産業とするなら、どんな手を打ってきましたか、きょうまで。きょうまでこの170万円ですか、この税の話ではなくて、それ以前に基幹産業としての手はどのように施策をとってこられましたか。

○議長(中山一夫君)

竹内市長。

○市長(竹内幹郎君)

農業に対する政策を聞いていただいておりますけれども、農業そのものは国の政策の中で、ウルグアイラウンド等でいろいろ関税の撤廃等がございました。その中で国の大きな政策の中で圃場整備等整備されてきたわけでございますし、また、減反に対する補償という形で政策しておりますし、また中山間の補助金制度とか、いろいろ制度設計しております。

これはなぜそうなったかといいますと、やはり農業者の方々の所得がないから、そのための補塡のための政策をしてるわけですね。

ですから、私がいつも申し上げているように、従前は本当に農業が本当に所得があったときは、しっかりそれは自立できておったわけですね。しかし、関税の撤廃等いろいろ国際的なグローバル化が進み、本当に値段そのものが従前とそのままなのが、より米価でありますと下がっているという状況でございます。ですから、地域の林業も含めて建設業も含めて地域の衰退が、減退というものは目まぐるしいものがあろうかと思います。

私は農業者が本当にこの地域で農業をしながら妻をめとり、そして子どもを産めるようなそんな環境を所得がつくれるような環境をつくるのが行政の政策ではないかなと思っておりますし、それに対する努力をしていきたいと考えているところでございます。

いつも合併に至る経過もいろいろ今大澤議員が御質問でございます。そうした中で、市として重点的に取り組む事業という形の中で、そのときも議論がございました。これは10年前の議論でございますけれども、新市まちづくり計画の中で重点的に取り組む事業として五つの事業があったかと思います

その一つは市民病院の整備であり、ケーブルテレビの整備であり、一般廃棄物リサイクルセンターの整備であり、産業支援機構の創設であり、基金の造成であったかと思います。この中で特色ある産業振興体制の充実ということで、このときにも今と同じような議論があったわけですね。特色ある産業振興を図るため、産官学一体となった産業支援機構を創設し、農林業、地場産業等の普遍的な基盤確立や関係機関の連携強化、農林商工を横断した新産業の創出に努めるとともに、起業家支援の充実を図りますということでございますので、それ以降、この政策の中で努力してまいったんですけど、なかなかそれがかなわなかったということでございますけれども、今回初めてその一歩を踏み出せるのではないかなという思いでおりますので、今後とも努力してまいりたいと思いますので、御理解いただきますようにお願い申し上げたいと思います。

○議長(中山一夫君)

8番、大澤正昭議員。

○8番(大澤正昭君)

済みません、私の残り時間何分ですか、ちょっと横見えませんので。8分、ありがとうございます。

これから話をさせていただくことは、農林商工だけじゃなくて、企画財政だけじゃなくて、理事者の皆さん方全てにはまろうかなと思うので、よろしくお願いしたいと思うんですけれども、農業所得者が納めていただいている年間の170万円ということを企画財政部長、農林商工部長さんに私は話をさせていただきました。もう大分以前になります。そのときに山本農林商工部長は、大澤さん、これほんまやろうか、わしも信用できへんでこれとおっしゃいました。企画財政部長は、私、初めて見ましたわ、この数字とおっしゃいました。

ところが、市長はいつもおっしゃっています。行政の縦割りの弊害をなくして横断的な取り組みを各部でやっていただきたい。横串を刺したい。ところが、会計を扱っていただいている課長さんがこの数字を足したり引いたりされてるんだと思うんですけれども、自分の部署でさえ、その風通しができてないじゃないですか。何が横串ですか。口ではどうにでも言えますって、市長。もっと現実的なことを、市民の立場に立った、軸足を市民に置いて現実的な取り組みを指示してほしい。外へ出たときに調子のいいことばっかり言いよったらあきませんがな。違いますか、皆さん。

下から、部長が数ある施策の中の全てを把握できることは無理です。そのために担当者を置いてあるんでしょう。その方がこれはえらいこっちゃ、サラリーマンが10億円納めていただいてる。農業者はこれ170、ちょっと待てよ、僕、計算間違うたんと違うのかなと、もう一度コンピューターをたたく、電算機をたたく。そこで、えらいことですねん部長、その一言がなかったら同じことなんですよ、これ。部長が探して行けませんがな。下からボトムアップで上がってくるやつを議論してくれんと。職員にその意識がなかったら上がってきませんがな、こんなもん、何も考えんと足し算だけしとったんでは。そこんとこをよろしくお願いしたいと。

何か2分おまけしてもうたように私、感じてますけど、もうちょっと言えいうことですな、これは。

そういうことなので、どの部署のどの方におかれてもそうなんですけれども、今、理事者としておっていただける局長、部長さん、それが全てを自分が毎日、毎月のことを探しながらというのはなかなかしんどい、無理なんですよ。だからその担当部署におられる方々にしっかりと指示を出していただきたい。計算しても、この数字を自分のファイルにだけ直しとったらあかんわけですわ。これはえらいこっちゃと感じてもらわんと。

そういう行政の職員に対する教育、いろんなところでいろんな講演も受けていただいていると思います。表現は非常に失礼な話ですけれども、日々ではどうにもならん。危機感を持って仕事に取り組んでいただかないと。これは私から強い要望とお願いということにしておいてほしいですけれども、ここんとこを外しては宇陀市の行財政改革、進んでいかないと思います。

もう一度、企画財政部長さん、あなたばかりで申しわけないけれども、大蔵大臣ということで、ひとつよろしくお願いしたい。答弁どうですか。

○議長(中山一夫君)

栗野企画財政部長。

○企画財政部長(栗野肇君)

今厳しい御指摘をいただきました。まさにおっしゃられること、そのとおりだと思っています。こういう根本的な税の構造、こういうことをやはり我々職員が共通認識を持つ中で、そのためには政策調整会議等こういうところでも検討しながら、共通認識を持ってどのようにこれからやっていったらいいかというような積み立ての議論を進めていくことが大事だと思っていますので、そのような方向に進めていきたいと思います。どうもありがとうございます。

○議長(中山一夫君)

ほかにどうですか。

○8番(大澤正昭君)

農林商工部長、何かありますか。

○議長(中山一夫君)

山本農林商工部長。

○農林商工部長(山本喜次君)

ありがとうございます。まことにこの174万円というのは、話を聞いたときには、おっしゃるように低い数字と思いました。ただ、専業農家の数が低いということがございます。

ただ、農業をこれから進めていく中で、例えば青年就農者であったりとか、それからそういうのをどんどん進めるべく、これから政策をとっていかなければならないと思っております。宇陀市の基幹産業は常日ごろやっぱり農林業やということも感じておりますので、それをどんどん進めていくべき努力をしていきたいと思います。

以上です。

○議長(中山一夫君)

8番、大澤正昭議員。

○8番(大澤正昭君)

私の持ち時間もだんだん少なくなってきましたので最後にさせてもらうわけですけれども、やっぱり先ほど企画財政部長がおっしゃっていただきますように、自分たちの仕事と、行政としての仕事と外で農業なり商業なりを頑張っていただいている皆さん方の仕事は、おのずから違うと思うんですよ。そうしたことを、その情報をこのまちで働いていただいておる若者はもちろん、いろんな方にしっかりとした情報を報告をいただくと。そのためには、今私が申し上げた、あなたがおっしゃっていることが必要だと思うんです。

どこが欠けてもいかんわけで、まちの人も行政もまた我々も一丸となって、いいまちづくりをしていかないかんと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。

市長の答弁は結構です。

○議長(中山一夫君)

あと残り3分ありますが、よろしいですか。

○8番(大澤正昭君)

終わります。

○議長(中山一夫君)

大澤正昭議員の質問が終わりました。

ここで午後3時45分まで休憩いたします。

午後3時31分休憩

午後3時45分再開

○副議長(井戸本進君)

休憩前に引き続き会議を再開いたします。

 質問番号3番多田與四朗議員

次に、11番、多田與四朗議員の質問番号3番「宇陀市の産業振興と将来について」の質問をお受けいたします。

11番、多田與四朗議員。

○11番(多田與四朗君)

ただいま議長のほうから発言のお許しをいただきましたので、議席番号11番、多田與四朗が一般質問をさせていただきます。

今回の一般質問は通告のとおりでございます。宇陀市の産業振興と将来について。

私は25年の3月の一般質問は奈良県の東部振興計画等々につきまして、宇陀市が中山間地域ということで、県と連携した形で宇陀市の地域活性化に取り組んでいくと、そのような質問をさせていただきました。そして6月には、皆様御承知のように、空き家、空き施設が非常にふえておる中で、その活用を中心とした定住促進等々につきましての質問をさせていただきました。そして前回の9月には、防護と駆除の両面から取り組む有害鳥獣の市の対策ということで一般質問をさせていただきました。

今回の産業振興につきましては、皆様も御存じかもわかりませんけれども、ホームページに宇陀市の産業の統計というページがございます。その数値を見ながら質問をさせていただきたいと思います。

これは5年に1回の国勢調査、しかるに一番最新のデータが22年ということなんですけれども、ことしは25年ということで少しブランクはございますけれども、最新データをもとに、所管のこの宇陀市の主たる農業、林業、製造業、サービス業など産業の現状、実情につきまして御認識をお尋ねしたいと思います。

私の1回目の壇上での質問はこれまでとし、自席から再質問させていただきたいと思います。よろしくお願いをいたします。

○副議長(井戸本進君)

山本農林商工部長。

○農林商工部長(山本喜次君)

農林商工部の山本でございます。ただいま多田議員のほうからの御質問にお答えをさせていただきます。

農業、林業、製造業、サービス業の主たる産業の現状についてでございます。

国勢調査、農業センサスを基本数値として引用し、対比いたします。

まず、産業別従事者数の最近20年間の推移として、平成2年から平成22年の移り変わりを見ますと、第1次産業は2382人から1086人と1286人も減少しております。第2次産業も5969人から3376人と2593人の減少、第3次産業は1万746人から9923人で823人の減少、調査の対象となる項目に当てはまらない、いわゆる分類不能の産業は201人から643人と442人の増加となっております。

これから各産業の変化率を見ますと、第1次産業で46%、第2次産業で57%、第3次産業で93%にまで落ち込み、生産業を含む第1次産業の落ち込みが著しいことが分析されます。逆に、分類不能の産業として、国の定める産業種目以外あるいは調査種目不備による漏れ落ちも含まれますが、新たな産業が芽生えていることも考えられますので、今後の動向が気になるところでございます。

○副議長(井戸本進君)

11番、多田與四朗議員。

○11番(多田與四朗君)

再質問させていただきます。

全体的な概要等につきまして、ただいま農林部長のほうから御認識をいただいたわけでございますけれども、非常に衰退をしておると、全体的には衰退傾向にあると。先ほど大澤議員の質問の中にもございましたけれども、税収がどんどんと下がっていくというようなお話もございました。何とかして税収をアップする方法がないか、これがやはりさまざまな思いはそれぞれお持ちだろうと思うんですけれども、やはりそのあたりが宇陀市にとって一番肝心かなめの取り組むべき主要課題ではないかなと、このように思っております。

それで2回目の質問ということなんですけれども、それでは産業別に国、県の動向や当面の振興策、打開策についてお尋ねをしたいと思います。

○副議長(井戸本進君)

山本農林商工部長。

○農林商工部長(山本喜次君)

就業者数から見ますと、第1次産業の農業就業者数は993人、林業で93人、各種農業法人で8組織、農業を営む方のうち、農業経営計画など奈良県の認定を受けておられる認定農業者は61人となっています。

現在農家数は2209戸と、宇陀市1万1500世帯からすると約20%を占めております。この戸数は農業センサスで言う10アール以上、1反以上の作付農家であって、先ほどの農業就業者数993人から見ますと、半数以上の農家が生産物を販売していない自給農家と分析をし、農業収入に頼らない第2種兼業農家が多くを占めている現状でございます。

これらの農地から成る生産物を流通にのせ所得向上を図るためにも、産業として取り組む農業者への農地を集約し、生産出荷額の向上を図る目的で人・農地プランの強力な推進を図っており、さらには農業法人の誘致や育成などを強力に推し進めております。

以上です。

○副議長(井戸本進君)

11番、多田與四朗議員。

○11番(多田與四朗君)

産業別でございますので、農業以外に商工業、林業、こういったところにつきましても、現在のお取り組みについて概要で結構ですのでお願いしたいと思います。

○副議長(井戸本進君)

山本農林商工部長。

○農林商工部長(山本喜次君)

12月15日に閣議決定されました好循環実現のための経済対策について基本的な方針にあっては、成長戦略の実行の加速・強化など、経済の好循環の実現の取り組みとともに、5.5兆円規模の新たな経済対策を策定したものであります。

農林水産業の活力を発揮させるための基盤整備として、農地の集約化、担い手の確保等に取り組む。また、攻めの農林水産業の実現を目指し、6次産業化の推進、輸出促進等を行うほか、国内外において日本食・食文化への理解をより確固たるものにする。さらに、今後の森林吸収源対策への取り組みを踏まえた地域材利用促進対策のほか、産地の構造改革推進、事業環境変化への対応の支援が行われるなどの内容でございます。

○副議長(井戸本進君)

11番、多田與四朗議員。

○11番(多田與四朗君)

商工業は商工会というのが主に中心になってやっておられること、そしてそれ以外に行政のほうで農林商工課のほうで取り組まれておる分、分けていただいても結構ですし総合的におっしゃっていただいても結構なんですけれども、そのあたり、お答えいただけます。

○副議長(井戸本進君)

山本農林商工部長。

○農林商工部長(山本喜次君)

商工会の例えば会員数の推移とかを報告いたします。

対比につきましては、商工会合併後の平成18年と平成25年11月末とさせていただきます。

平成18年度、商工会会員数が1262名のうち宇陀市内の会員数が1005名でございます。平成25年11月末では928名のうち宇陀市内の会員数が740名で、334名の減となっております。

お尋ねの、商工会が実施しております商工会等地域広域活性化事業の実績紹介をさせていただきます。

商工会等地域活性化事業は奈良県商工会連合会の支援を受けまして、平成20年度より宇陀の魅力創造・発信・着地型観光モデル育成事業や農商工連携等人材育成事業を実施されております。

主な取り組みといたしましては、室生寺や室生深野の里へのモニターツアー、セミナーの実施、千里ニュータウン、津雲台近隣センターでの野菜等実地販売、スーパー店内での菟田野のコーナーなど開設等、農商工連携して地域の魅力を発信されております。

○副議長(井戸本進君)

11番、多田與四朗議員。

○11番(多田與四朗君)

この衰退しております宇陀市の産業なんですけれども、やはり新しい芽生えということで考えますと、やはり1次産業、2次産業、3次産業にとらわれないすき間産業といいますか、その他の産業、従来の枠組みでははかれない、こういう産業が芽生えておるということだろうと思います。

そしてまた、それぞれ農業、林業、商工業、それらがともに複合的に連携をしつつ取り組んでいく。そこにまた県内の大学であるとかそうしたものとの、大学と地域とが連携をしながら取り組んでいくという地学連携ということも、これから新しい芽生えを大きく育てていくためには極めて重要だろうなと、そんな考えを持ちました。

そこで、この大学との取り組みにつきまして、その一端、これからだろうと思うんですけれども、今の活動状況というのをお答えいただけます。

○副議長(井戸本進君)

山本農林商工部長。

○農林商工部長(山本喜次君)

現在奈良県立大学との提携によりまして、あすの宇陀市の産業振興や地域づくりなど多様な分野において、県立大学地域創造学部の若い学生さんや先生たちとともに考え、担当者レベルで打ち合わせを行っておる状況でございます。

奈良県立大学伊藤学長には宇陀市の行政刷新会議委員としてアドバイザーになっていただいております。また、職員公開講座での講師をお願いいたしました。

県立大学地域創造学部は地域の課題を研究する専門知識を有した専門学部の学生さんたちでございますので、宇陀市の地域づくりあるいは研究支援などに御活躍をいただけるものと、こう期待しております。

以上です。

○副議長(井戸本進君)

11番、多田與四朗議員。

○11番(多田與四朗君)

全体的なことを考えますと、やはり、ともどもが関係者が知恵を絞りながら取り組んでいくということが一番肝心なのではないかなと思います。もともと人口が減少する、そして少子化である、高齢化である、そして限界集落が起こってくる。きのうも予算委員会がございまして、宇陀市内の限界集落の数というのがある方の質問に対して答弁がございましたけれども、12カ所あるということでございます。やはり将来にわたって持続可能な地域社会を構築していくためには、先ほど来、私がこの25年に一般質問をさせていただきました定住促進というのも一つだろうと思います。また、今回の産業振興ということもそうだろうと思います。そして、やはりいつも各常任委員会であるとか委員会で議論をされておるのは雇用の創出であると、この三つが、やはりこれから宇陀市を持続可能な地域社会として維持していくためには、この三つが大きな鍵ではなかろうかなと思います。

今回の宇陀市の産業統計を見ながら私が感じたことはそういうことでございます。これをベースにして、これから取り組んでいこうとしておる企画財政部、今度は企画財政部のほうでまとめていただいております産業振興会議の提言書、これにつきまして、進捗状況等々につきまして御答弁をいただきたいと思います。

○副議長(井戸本進君)

森本企画財政部次長。

○企画財政部次長(森本彰一君)

失礼します。企画財政部次長、森本でございます。私のほうからは、ただいまお尋ねの宇陀市産業振興会議についてお尋ねでございますので、お答えさせていただきます。

宇陀市産業振興会議は、竹内市長が宇陀市は今のままでよいのか、何とかしなければならないと、雇用の創出を図るには産業の振興が不可欠であると考えまして、行政依存型の今までの体質を住民自身が進めるまちづくりに変えなければならないという強い危機感のもとに、平成22年12月2日、市民の皆様から成る宇陀市産業振興会議が発足いたしまして、種々御検討をいただきました。そして平成24年7月に宇陀市産業振興会議から宇陀市における産業振興のための提言書を提出いただきました。

この提言書には、「『ひと・モノ』資源を活かす産業と観光がつくる宇陀市」をテーマに、市内の各分野で活躍されている委員ならではの地域を思う気持ちが反映された内容となっております。宇陀市の魅力を再発見し、それを情報化、商品化し、市に人を呼び込むことや、市内の全ての産業、地域の多くの人々がかかわりながら観光を盛り上げ、宇陀市の産業振興を目指すことなどが提言されております。

また、提言を受けて宇陀市総合計画後期計画に提言を反映するとともに、平成25年度の予算編成に当たりましては、宇陀市の将来に向けた事業の選択と集中ということで、重点事業として特に産業振興会議の提言書の具現化に取り組むことといたしまして、本年4月以降は産業振興推進室を中心として関係課が横断的に連絡調整を行う産業振興プロジェクト会議を立ち上げまして、各事業を実施してまいりましたところでございます。

さて、この宇陀市産業振興会議は、市への提言書の提出という一定の役割を終えられましたので、平成24年12月をもって解散しております。

しかし、どのような事業が具体的に予算化されたか、提言書のその後の市の取り組みを見守りたいとの御意見を宇陀市産業振興会議の委員長を務められた福角氏から御提案をいただき、委員を務めていただいた方々に、今年度予算に計上した内容について文書にて報告をさせていただきました。

提言書の内容を全て今年度に盛り込むことは、予算の面、また事業によっては準備期間等時間的に難しいところから、具現化に当たっては、事業の相互連携を図りながら取り組んでまいりたいと思っております。

次に、産業振興会議のチェック機能を持たすことにつきましては、提出された団体に進捗状況、効果等のチェックはしていただいておりませんが、この提言につきましては市の総合計画にも反映している提言であり、非常に将来の宇陀市をつくり上げていく部分の大きいものでございますので、何らかの形で委員を務めてくださった方々に報告する機会を設けることを検討いたします。

以上、産業振興会議の状況について御報告申し上げます。

○副議長(井戸本進君)

11番、多田與四朗議員。

○11番(多田與四朗君)

これは宇陀市における産業振興のための提言書ということで、ただいま御説明をいただいた方々による御提言ということなんですけれども、この提言書が24年7月に御提出をいただいております。「『ひと・モノ』資源を活かす産業と観光がつくる宇陀市」というタイトルになっております。

目次には、商工業の活性化、現状は先ほど御答弁ございましたけれども、そのような状況でございます。それから二つ目は観光の活性化。観光の活性化につきましては、先ほど私の隣の12番議員も申されておりました。三つ目は農業の活性化ということでございます。やはり市長も常々申されておるのは、やはり農業を中心として、基幹産業である農業、林業を中心として宇陀市をもう一度再生に向けて活性化させていく、振興させていくということが一つの鍵だろうと思うんですけれども、その中で、1から4までございますけれども、農業の先進地を目指すとあります。それから後継者を育成するとあります。それから6次産業化を推進するとあります。それから販売網を整備するとあります。

その中で私が注目したいのは、三つ目の6次産業化ということなんです。

6次産業化という言葉、関係者は一般的に認知はされていると思うんですけれども、ただいまテレビで放送しておりますので、6次産業化ということ、これから取り組むことはその次の質問ということで、6次産業化の概念ということについて平たく御紹介いただければ非常にありがたいなと思います。

1次産業、農業、林業、2次産業、製造業、建設業、鉱工業、それから3次産業はサービス業全般ということになろうかと思うんですけれども、普通1掛ける2掛ける3ということなんですけれども、もう少し一般的にわかりやすく平たく、しかも簡潔に述べていただければ視聴者の皆さんもよくおわかりだろうと思うんですが、そこらは担当課のほうで、森本次長、よろしくお願いします。

○副議長(井戸本進君)

森本企画財政部次長。

○企画財政部次長(森本彰一君)

それでは、6次産業について簡単に説明させていただきます。

第1次産業である農林水産業が農林水産物の生産だけにとどまらず、それを原材料とした加工食品の製造、販売や観光農園のような地域資源を生かしたサービスなど、第2次産業や第3次産業にまで踏み込むことということで、今村東京大学名誉教授が提唱されました。当初は1、2、3を足し算して6としておりましたが、1次産業がゼロになってしまうと、こういう6次産業はなし得ないということで、掛け算で1、2、3を掛けて6次産業という意味で改められました。

農林水産業の6次産業化の推進が叫ばれた背景と申しますのは、加工食品や外食の浸透等によって、消費者が食料品に支払う金額がふえてまいりました。ところが、それは原材料の加工や調理などによって原料価格に上乗せされた付加価値分がふえただけでございまして、農林水産物の市場規模はほとんど変わっておりません。付加価値を生み出す食品製造業や流通業、外食産業の多くが都市に立地し農山漁村が衰退していく中、農家などが加工、販売、サービスまで行って農林水産物の付加価値を高めると、そしてそれによって所得向上や雇用創出を地域によって行うということが目指されて、この6次産業が叫ばれております。

このような考えは、各地で実践を伴いながら広まりつつありますけれども、農業経営などが多角化するだけでなく、商工業の事業者と連携する動きもあります。こうした動きを後押ししようと、2008年に中小企業者と農林漁業者との連携による事業活動の促進に関する法律が制定されたのに加え、2010年には六次産業化法が成立しました。6次産業化が1次産業の振興や地域活性化を図る方策として農林水産省において補助制度が設けられ、推進されておるこういった状況でございます。

以上です。

○副議長(井戸本進君)

11番、多田與四朗議員。

○11番(多田與四朗君)

ありがとうございます。よくわかりますね、わかりやすい御説明でございました。

ところで、私これ手元に持ってるんですけれども、奈良新聞の記事なんです。いつかちょっと日付のほう、11月7日ということでございます。農業宇陀市、これはテレビには映りませんね、映らなくて結構です。

それでは読みます。

農業関連企業誘致、6次産業化推進図る。市施設を加工所に。農産物加工所ですね。6次産業化を進めて新しい産業を創出するため、宇陀市は伊那佐文化センターを農産物加工所に改修し、農業関連企業を誘致する計画を進めているということでございます。このことについて少しお尋ねをしたいと思います。

この誘致企業、我々は予算委員会でも、きのうございましたけれども、さまざまな議論がされたわけなんですけれども、この誘致する企業、きのうはこの企業誘致と6次産業化とどう違うんやと、違うやろうと、同じやないかと、こういうような議論がなされておったんですけれども、私は同じだろうと考えておるんです。といいますのは、いい言葉をあるネット情報の中で見つけたんですけれども、6次産業化と企業誘致について議論がありましたが、ありましたがと、これは僕のつけ加えた言葉なんですが、地域の活性化につながり地域の力、地域力を引き出す企業誘致、これ物すごくわかりやすい、いい言葉だろうと思ってるんです。

それでは、この企業というのがもう表に出ておりますので、このG-Laboという会社につきまして、その企業の概要等、そして誘致に進んできたこれまでの経過を簡単にお答えください。

○副議長(井戸本進君)

森本企画財政部次長。

○企画財政部次長(森本彰一君)

それでは次に、今回初めての試みとなる官民一体となった伊那佐文化センターに拠点を置くこととなりました多田議員がおっしゃったG-Laboについて御説明申し上げます。

まず、この企業についてお話しさせていただきます。

先ほど多田議員がおっしゃったG-Laboという会社は、神戸で現在健康食品製造機器製造販売及びコンサルタント、それとその機械を使って自社で健康食品を製造販売しておられます。その製造において農産物の洗浄、殺菌、乾燥をOEM、外注されておられます。この事業を今回宇陀市で行っていただくようにお話をさせていただきましたところ、実現に至ったということでございます。

その場所につきましては、市内で農業生産地の中心地で、なおかつ道路状況のいい場所ということで、社長とお話、いろいろ重ねましたところ、この伊那佐文化センターを御希望でございました。また市としても、伊那佐文化センターの老朽化が激しく、利用頻度も少なくなってきておりますこの施設を何とか有効活用し、また、ロート製薬創業者から寄附いただいたこの建物を後世に残したいとも考えておりましたところ、思いが合致したものでございます。

この企業は既に健康食品販売においてハウス食品株式会社、日清食品株式会社等の有名メーカーとの取引実績がございます。販路は確立されており、今後ますます需要が見込めるということでございます。

宇陀市でこの事業を行うに当たって、まず農業生産法人として有限会社G-Laboは株式会社健康野菜宇陀農園という会社を市内で立ち上げておられ、既に社長が宇陀市で所有する農地にて、ヨモギ等の農業生産物を生産する体制を整えておられます。

この会社の経済効果を試算いたしましたところ、法人市民税、固定資産税、県税事務所の一部市への還元、伊那佐文化センター賃貸料等の市への直接収入、また経済効果としては、正社員、パート、それから栽培をします田畑での農業生産のパート、農家の直接農産物の仕入れ等で年間1億円以上の経済効果を想定しております。

また、今回の企業誘致に当たり、伊那佐文化センターを改修する予算を今議会に上程させていただいておりますが、この改修費の一般財源持ち出し部分につきましては、先ほど述べました市への直接収入、賃借料等の約20年分で賄えるというような想定をしております。

以上、6次産業を行う企業誘致を伊那佐文化センターでさせていただくという概要でございます。

○副議長(井戸本進君)

11番、多田與四朗議員。

○11番(多田與四朗君)

ありがとうございます。私が質問をする前に、その効果につきましてもお答えをいただきましたこと、厚く感謝を申し上げます。

それでは、私、自分自身の考えなんですけれども、ずっと思っておりますのは、冒頭に申し上げましたように、宇陀市が将来にわたって持続可能なまちづくりを進めていくために一番重要なキーワードというのは、空き家、空き施設を活用する、定住促進、それから雇用の促進、雇用の創出ですね、それから明るく元気なまちづくり、地域の活性化を行うということでございます。

そのためには、地域資源の掘り起こしと、それと今ある地域資源を十分に活用していかなければなりません。まだ私で一般質問は3番目なんですけれども、1番目、2番目の方々も申されているその底にあるものは、元気な宇陀市をどのようにつくっていくか。12番議員、山本議員は観光事業を通して流入人口をふやしていくと、にぎわいのあるまちづくりをつくっていこうじゃないかということだろうと思います。それから8番議員の大澤議員の場合も、やっぱり財政的な税収が不足をしていると、その自主財源をふやすためにはどうするかと、切り詰めるばかりではだめじゃないかと、やっぱり産業を振興していかなければならない、そして雇用も生み出していかなければならない、新しい地域産業も起こしていかなければならないということが裏で、申された言葉の裏にそういうことが述べられているのではないかなと私自身は解釈をしておるわけでございます。

したがいまして、今回の6次産業化の取り組みということは、基幹産業である農林業を軸、柱として取り組む産業でございます。企業誘致でございますので、これはしっかりと応援、支援していかなければならないのではないかなと強く強く思っておるわけでございます。何もしないと時は過ぎてまいります。いたずらに先送りするばかりでございます。必要な投資はしっかりとやっていくと。そのためには、踏み出す一歩、また、踏み出しながらもしっかりと問題点を解決をしていかなければならない、そんな思いがするわけでございます。

それでは、この6次産業、伊那佐文化センターに拠点を置くこの産業の今後のスケジュールにつきまして、市民の皆様にもわかりやすくちょっとお答えいただきたいなと思います。

○副議長(井戸本進君)

森本企画財政部次長。

○企画財政部次長(森本彰一君)

それでは、スケジュールを簡単に説明させていただきます。

9月議会で測量設計委託料が通っておりますので、その予算に基づきまして、現在測量それから開発申請書類等について進めさせていただいております。この後、12月予算が可決されましたら、設計業務、それから管理業務等に入っていき、そして地元の用地交渉、これにつきましては今回企業に貸す部分以外にも、伊那佐文化センター、そしてその横の旧幼稚園部分も合わせて用地交渉させていただきたいと思っております。これを1月、2月に進めまして、その後、同時進行で奈良県の開発申請の事前協議をさせていただきます。それが全部終わりますと、都市計画法の県の審査、これを3月あたりに想定しておりまして、そちらが通りましたら改修工事を3月末あたりからスタートさせていただきたいと思います。その工事が10月に終了する予定でございまして、その改修工事が終わりましたら、10月の末までにこの会社を稼働させていただきたいというようなことで協議を進めておるところです。

以上です。

○副議長(井戸本進君)

11番、多田與四朗議員。

○11番(多田與四朗君)

このG-Laboの社長さんは、担当部局から御紹介はございませんでしたけれども、宇陀市出身とのことでございます。そういうことになれば、なるほど私自身は後押しをしていかなければならないなと思います。

それとは別なんですけれども、この6次産業の機運というのが農業法人八つございますけれども、そのうちの二つの農業法人が近々取り組もうとされています。それと埼玉のほうの会社なんですけれども、ここも薬草絡みなんですけれども、その6次産業化を目指していると。6次産業化に関する企業誘致、これが企業主体となって次から次へと起こってくる。この波はとどまらせては私はだめだろうと思います。その点重々しっかりとしたお取り組みをいただきたいなと思います。

それではその次に、提言書の中にございますインターネットショッピングモールF&B良品、これにつきまして、その仕組みなり、いろいろちょっと第1回目の説明会をやられたようでございますけれども、その概要とその仕組みについて、これテレビでございますので、ただ聞いてるだけということでございますので、本当に簡潔にわかりやすく御説明をいただければありがたいなと思うんですが。

○副議長(井戸本進君)

森本企画財政部次長。

○企画財政部次長(森本彰一君)

先ほど申し上げました産業振興会議におきまして、元気な宇陀市をつくるというところで、インターネットショッピングモール、これをしましょうということで提言されております。

インターネットショッピングモールといいますのは、皆さん御存じのように、インターネットを通じて買い物をするというサイトですね、こちらをしましょうと。ところが、宇陀市直営で行いますと、なかなか宇陀市直営のみのホームページにはヒットいたしませんので、実はいろいろ検討いたしました結果、F&B良品という佐賀県武雄市の経営しておるインターネットのホームページがございます。こちらのほうに加盟しようではないかということになりました。

そのF&B良品は、概略を申し上げますと、2011年の11月に佐賀県の武雄市からスタートしたもので、各地の自治体が核となり地域のよいものを掘り起こし、それを全国に向けて発信し、地域所得の向上を目指す従来にない自治体運営型通信販売サービスでございます。このF&B良品は、一層の飛躍と拡大を目的に2013年、ことしの9月に名称をJAPANSatisfactionguaranteedという名称に変えられました。通称JAPANsgと申します。佐賀県武雄市を初めとする2013年11月18日現在、全国17の自治体、宇陀市の近隣では吉野町や三重県の松阪市も加盟いたしまして、各地の魅力あふれる特産品を全国並びに世界に向けて発信しているところでございます。

インターネットショッピングでは、他に民間が行っている大手のショッピングサイトもございますが、店舗数が多く、宇陀市商品の検索が困難なこと、ヒットがしないこと、こういったこともございますので、JAPANsgが自治体運営であります出店者の負担、事務手続が軽減できる、自治体運営による安心感と信頼がある、SNS、コミュニティサービスですね、フェイスブック等の活用によります情報発信が期待できるといったメリットがあり、小さな店舗が多い宇陀市の商店も参加していただきやすく、市の産業活性化と市の魅力を全国に発信していくため、市の総合的なネットショップとしてJAPANsgに加盟することとしております。

また、今年11月18日に募集説明会を開催させていただきましたところ、16事業所23名の参加がございました。出店、出品に当たっての説明をさせていただいたところでございます。現在平成26年、来年2月の開設を目指し、準備を進めているところでございます。

インターネットショッピングモールにつきまして説明させていただきました。

○副議長(井戸本進君)

11番、多田與四朗議員。

○11番(多田與四朗君)

ありがとうございます。

それでは、説明会1回やったということなんですけれども、来年2月に動き始めるということですね。その間はもう説明会はございませんか。

○副議長(井戸本進君)

森本企画財政部次長。

○企画財政部次長(森本彰一君)

今のところ説明会、この11月に行わせていただいたところですが、その後、啓発等させていただいて追加の受け付けは随時受け付けるという姿勢でおりますので、どんどん商品の販売を促進しようという方はどんどん来ていただけたらと思っております。

以上です。

○副議長(井戸本進君)

11番、多田與四朗議員。

○11番(多田與四朗君)

お問い合わせにつきましては、いかがですか。

○副議長(井戸本進君)

森本企画財政部次長。

○企画財政部次長(森本彰一君)

11月18日にしたところでございますので、その時点で23名の方が来ておられました。その後、数件お電話はあるそうですが、それは来ていただいて説明して、参加していただけるかどうかを御判断くださいということで随時受け付けておりますので、よろしくお願いします。

○副議長(井戸本進君)

11番、多田與四朗議員。

○11番(多田與四朗君)

出店者の条件であるとか出品できる商品の条件であるとか応募方法であるとか、サイト掲載のメリット・デメリット等いろいろ難しいというか、一般的には難しいところもあろうかと思いますので、ぜひとも御関心のある方は、今所管の次長が申されましたけれども、お問い合わせをいただければいいのかなと、こんな思いがするわけでございます。

それと、産業振興会議の提言書の中に、先ほど申された元気な宇陀市をつくるという中で、複合的な形での構想だろうと思うんですけれども、宇陀市○○王国構想と。これなんですけれども、これが図はいただいておるんですけれども、この具体的な取り組みであるとか、どんなんかなというような感じでわかりにくいので、そのあたりちょっとわかりやすく御説明をいただければありがたいと思います。○○王国構想そのものは、いろんな形で市民の皆様もお名前だけは知っておるかと思います。

○副議長(井戸本進君)

森本企画財政部次長。

○企画財政部次長(森本彰一君)

こちらのほうも産業振興会議のほうで提言された内容でございます。

宇陀市○○王国構想につきましては、平成24年7月に農林商工業者、先ほど申しました有識者21名で構成いたしました宇陀市産業振興会議の提言によるものであり、宇陀市の産業振興を具体的に進める体制として、また、地域の魅力や情報を発信し、集客を戦略化する組織として設立を推進していくよう提言を受けているものでございます。

その提言書の内容によりますと、1番、産業振興事業を推進するため、法人格を有する実務を担う組織を設立する。なお、推進に当たっては、宇陀市総合計画と調整を図るものとするということで、宇陀市総合計画にも掲載させていただいております。

二つ目、4カ所の直売所が連携し、これらを宇陀市の生産物の出口として集約し強化する仕組みをつくって、さらにそこを拠点として地域の魅力や情報を発信する宇陀市○○王国構想を進めると、こうなっております。

三つ目に、住民みずからが観光ルートやグリーンツーリズム等の企画に参画し、地域の隅々までお客を呼び入れる仕組みをつくる。

四つ目に、中山間地域の魅力ある資源を生かし、従来の地域の持てる情報や取り組みのノウハウを通じて都市住民との交流を図ると提言されております。

その提言を受けまして、平成25年3月策定の宇陀市総合計画後期基本計画にも重点政策として当構想の推進は位置づけております。この4月からこの構想を推進していくための組織として、企画財政部まちづくり支援課内に産業振興推進室を設置いたしました。

現在この産業振興推進室で当構想の実現に向けて、提言を受けている内容以外にも当市で進めております薬草プロジェクトでありますとか、榛原駅前活性化協議会等と連携した組織の設立を検討しているところでございます。

また、この○○王国のような組織を立ち上げました後には、先ほど申し上げました市内での6次産業推進等の支援をできるような施策を検討してまいりたいと思っております。

以上です。

○副議長(井戸本進君)

11番、多田與四朗議員。

○11番(多田與四朗君)

お話をお聞きになっておられる方も恐らくおわかりいただいただろうと思うんですけれども、元気な活力のある宇陀市をつくっていこうと、将来に向けてつくっていこうと、そのためには全ての資源であるとか人、物、お金もそうなんですけれども、ぐるぐる回っていくように、今あるもの全てを宇陀市○○王国というような言葉で包んでいるのかなと、包括してるのかなと、こんな思いがするわけでございます。

これからもそれぞれが先ほども申し上げましたけれども連携、連動をさせながら、リンクさせながら取り組んでいくことが必要なんだろうなと思います。前向きに、そしてプラス思考で、そして将来にわたって持続可能な、私たちの子どもたち、孫たちの世代が本当にこの地域に生まれ育ってよかったなと思われるような地域社会をつくっていかなければならないのかなというような気持ちが、この王国構想の中に私は入っているんじゃないかなと思います。

それで、これ私の質問時間も限られたわずか30分間の質問でございます。言い足りない部分というのが本当にたくさんあるわけなんですけれども、先ほど農林部長のほうに少し質問をさせていただこうかなと思っておったことがあるんです。

それは何かといいますと、農業の新規就農者、この平成18年合併してから今日までの新規就農者の数、そして、これは年々ふえておるということは伺っております。それと市外のどのあたりから来られているのかなと、このあたりをお尋ねしたいと思います。

○副議長(井戸本進君)

山本農林商工部長。

○農林商工部長(山本喜次君)

多田議員の御質問にお答えさせていただきます。

年次別にお答えをさせていただきます。

平成18年度にありましては4名の方、平成19年度8名、20年度8名、21年度6名、22年度5名、23年度8名、24年度11名、25年度11名、合計61名の方々でございます。宇陀市内はもちろんなんですが、例えば名張市でありましたりとか桜井市、広陵町、橿原市、大阪市、天理市、生駒市、郡山市等々でございます。

○副議長(井戸本進君)

11番、多田與四朗議員。

○11番(多田與四朗君)

宇陀市、皆さん、魅力あるんですよ。どんどんと若者たちが流出していくと、人口もどんどん減っていくと、そんなことばっかりじゃないんですよ。何かいいことをすれば、知恵を絞ってみんなが手を組んでしっかりと取り組めば、こうして空き施設、空き活用、空き家も私もある不動産屋さんにお尋ねしましたら、私があっせんしたのは50軒以上あると言ってるんですよ。だからもっともっと何というか、最近テレビでも放送されてますので、住みやすい里じゃないかなと思います。しっかりと自信を持ってみんなで取り組んでいきたいなと、そんな思いが強く今回の質問を通じましても強く強く思っております。

新規就農者、そして地域づくり、まちづくり、地域が元気になるような企業も誘致しながら、農業の振興を、林業の振興をしっかりとやっていきたいなと思いません。

それでは最後に、竹内市長の前段から最後までの中で総括的な産業振興についての、また将来の宇陀市の産業につきましての総括的な御答弁を賜りたいと思います。

○副議長(井戸本進君)

竹内市長。

○市長(竹内幹郎君)

今回いろいろなあらゆる方面から御提言、御意見をいただきました。宇陀市を取り巻く環境は本当に厳しいものがあろうかと考えております。従前から私が申し上げているように、本当に1次産業と言えるような農林業が本当に危機的な状況でございますし、また、今回TPP交渉が政府において交渉中でございますけれども、これが交渉が成立する、そしてまた東京オリンピックが開催される、またリニア新幹線が開通されるとなれば、本当に関西そのものが地盤沈下するのではないかなと考えているところでございます。

そうした中で、今回6次産業化に向けて新たな事業を立ち上げることができた。一部まだ継続中の審議の事項もあるわけでございますけれども、これができますと、やはり一つの成功事例をつくって進んでいきたいと考えているところでございます。そんなことも含めながら少し話をさせていただきたいと思っております。

先ほど申しましたように、企業誘致は合併前から議員の方々や市民方々から言われ続けてきましたが、一度もなし得なかった課題でございました。今まで企業誘致は工業団地をつくるというインフラ整備に何十億円と費やし、その結果、バブル崩壊後には売れ残って借金だけが残るといった厳しい現実があります。また、大学を誘致したらなというような声も聞いておりますし、なかなか困難ではないかなと思っております。

宇陀市にある地域資源の農地を利用した企業と考えた場合に、農業関連企業を誘致したり市内で6次産業を推進することが経済の循環につながると考えております。これは本当に実現可能なことではないでしょうか。現に宇陀市では農業法人がたくさん立ち上がっております。

その点、今回の場合は、ロート製薬創業者から御寄附いただいた伊那佐文化センターの存続とあわせて企業誘致もなし得るといった事業で、先日ロート製薬の山田会長に御挨拶に伺った際にも、大変快諾いただきまして、この話に承諾をいただき、また、宇陀市のためにと高額の寄附もいただいております。

さまざまな御意見があろうかと思いますが、私はこのまま宇陀市の産業が衰退していくことに対し、何もしないでいるよりは何か行動を起こさなければと思いトップセールスをさせていただきましたところでございます。今後もさまざまな企業や国、県にも働きかけてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。

基本的には宇陀市の総合計画にも話をさせていただきますように、生活であり雇用であり産業振興など、まちづくりの基本的な政策として実現していきたいと思っております。もう一つはウエルネスシティ宇陀市でございますし、もう一つは市民協働と地域振興のためのまちづくり協議会ではないかなと考えております。

ない物ねだりをするのではなく、あるものをもっと生かす方法を考えていかなければいけないと考えておるところでございます。

私たちのまちの魅力を、宇陀市の魅力を都市の方々にもう少し発信しながら、都市の方々に宇陀市の商品を買っていただく、そしてまた都市の方々に宇陀市を訪れていただく。そういう経済的な循環を議員の皆様方、地域の皆様方と一緒に創造してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。

以上でございます。

○副議長(井戸本進君)

11番、多田與四朗議員。

○11番(多田與四朗君)

市長から力強いお言葉を賜りました。答弁をいただきました。ありがとうございます。

以上をもちまして、私の一般質問、終了とさせていただきます。

○副議長(井戸本進君)

多田與四朗議員の質問が終わりました。

本日の会議時間は会議規則第9条第2項の規定によりまして、あらかじめ1時間延長し、午後6時までといたします。

 質問番号4番峠谷安寛議員

次に、7番、峠谷安寛議員の質問番号4番「まちを活性化する施策について」の質問をお受けいたします。

7番、峠谷安寛議員。

7番(峠谷安寛君)

7番、峠谷安寛です。議長より質問の許可を得ましたので、一般質問させていただきます。

それでは通告のとおり、まちを活性化する施策について質問をさせていただきます。

宇陀市内には、多くの先人に残していただいた貴重な文化財や史跡、社寺等があります。皆さん御存じのとおり、女人高野として世界的にも有名な室生寺や国宝の宇太水分神社は他市にはない観光資源であります。また、宇陀市は自然豊かなまちであり、新鮮な農作物も豊富に生産されています。このような恵まれた条件を生かして、まちを活性化に導くことができないものかと考えています。

先ほども申し上げましたように、室生寺や宇太水分神社などの多くの歴史的観光資源がありますが、一つの観光資源だけでは集客力に限りがあります。室生寺におきましても、数年前に比べれば参拝者の数は減少していると伺っています。やはり、市内での回遊性を高める、滞在時間の延長を図るには、数多くの観光資源の点と点を結ぶ必要があると考えています。このことは以前の一般質問でも申し上げたところです。

市内には、まだまだ埋もれている観光資源が多くあると思います。その観光資源に磨きをかけてPRしていくことが市内への誘客につながるものと考えています。

広くなった宇陀市の数多くある観光資源を1日で回り切れるものではありません。市内には美榛苑を初め、椿寿荘や民間の宿泊施設が存在し、これらの宿泊施設を活用したルートづくりが必要だと思います。

そこで1番目の質問であります。

市内の有名施設を活用した観光ルートの計画はどう考えておられるのか、お伺いします。

○副議長(井戸本進君)

山本農林商工部長。

○農林商工部長(山本喜次君)

農林商工部の山本でございます。峠谷議員の御質問に回答させていただきます。

御質問の市内の有名施設を活用した観光ルートの設定や交流人口をふやすことは懸案事項であり、現在少しずつでありますが、ルートを模索し、本市を訪れる観光客のニーズに見合った設定に向けて取り組みを進めているところでございます。

議員がおっしゃるように、市内には全国的に有名な室生寺、又兵衛桜、宇陀松山地区、宇太水分神社、仏隆寺など、有名な観光施設あるいは名所が点在しており、これらの施設、名所を有効に活用した観光ルートづくりが賢明だと考えておりますが、これらを線で結ぶ交通手段が問題となっております。

現在設定しているルートは、ハイキングルートでは、花の郷滝谷から大師の道・室生寺コースで、室生三本松駅から花の郷滝谷しょうぶ園、大師の道、室生寺、室生龍穴神社、バス利用により室生口大野駅、約12キロコースや、記紀・万葉芳野川コース、榛原駅から八咫烏神社、芳野川沿い、カエデの里、宇太水分神社、大宇陀松山街道などをコースとして設定しております。これらのコースについては、近畿日本鉄道が実施するハイキングルートにも使われております。

今後におきましては、点在する観光施設や名所を結ぶための課題でもあります交通手段について、路線バスと臨時バスの組み合わせなどの検討を行い、観光客の目的でもある「見たい」、「体験したい」、「食したい」といったニーズも考慮しながら、宿泊も兼ねた宇陀周遊ルートづくりを考えていきたいと、このように考えております。

以上でございます。

○副議長(井戸本進君)

7番、峠谷安寛議員。

7番(峠谷安寛君)

ありがとうございました。

それでは2番目の質問です。

市内の歴史的資源の有効活用と市の考え方についてでございます。

さきにも申し上げましたが、市内には多くの歴史的資源があります。古事記、日本書紀、万葉集に登場する歴史の舞台として数多くの史跡、地名等が存在し、その魅力は他市にないものだと思います。神武東征の地宇陀市には、八咫烏や墨坂、兄宇迦斯、弟宇迦斯など、古事記、日本書紀に登場する数々の地名や人物など、古代歴史を感じられるまちです。

本市では記紀・万葉推進事業に取り組んでおられますが、今後の計画についてお聞きします。

○副議長(井戸本進君)

山本農林商工部長。

○農林商工部長(山本喜次君)

市内の歴史的資源の有効利用と市の考え方についてお答えをいたします。

本市には、古事記、日本書紀、万葉集に登場する歴史の舞台としての史跡、地名、また松山城跡や中将姫にまつわる日張山など、数多くの歴史的資源を有しております。これらの歴史素材を活用した施策を効果的に展開していこうと奈良県が進めている記紀・万葉プロジェクトと連携しながら、当市でも、平成23年11月に宇陀市記紀・万葉プロジェクト基本構想「古代史の舞台宇陀歴史的魅力を再発見」を策定し、推進しているところでございます。

このプロジェクトでは、宇陀市の歴史的魅力の発信、地域の誇りの醸成、誘客の促進を目標に進めております。

これまでの主な取り組みといたしまして、記紀・万葉に関係する史跡等をめぐるハイキングやコースづくり、展示会、マスコットキャラクターの制作、講演会、東京でのイベント等でPRを行ってまいりました。来年2月1日には、奈良県との連携によりまして、榛原総合センターで元NHKアナウンサー宮田修氏によります「古事記に出会って」の講演会を開催いたします。来年度には、奈良県、近畿日本鉄道、JR西日本、奈良交通が実施する「奈良大和路探訪キャンペーン・古事記の旅」に実施協力団体として、天理市、橿原市、桜井市、御所市、明日香村に宇陀市が参画することになりまして、これまで以上のPR効果を期待しているところでございます。

今後におきましても、奈良県を初め、観光協会や他の団体との連携を密にし、記紀・万葉にとどまらず、宇陀市の豊富な歴史資源を最大限に活用し、地域の伝統文化と融合した宇陀の魅力を市内外に広くPRし、観光の発展と地域活性につなげてまいります。

以上でございます。

○副議長(井戸本進君)

7番、峠谷安寛議員。

7番(峠谷安寛君)

ありがとうございました。

それでは3番目の質問に移ります。

健康増進を考えた西国三十三所めぐりや四国八十八カ所めぐりなどを取り入れた計画案の策定について御提案したいと思います。

今まで申し上げてきましたが、数多くの観光資源の点と点を結ぶといいましても、やはりカテゴリーと申しますか、関係のある資源をつなげることが大事だと思います。

市内には、室生寺を初め数多くの寺があります。真言宗室生寺の末寺に属し、室生寺の南の大門になる榛原の佛隆寺や西の大門になる室生の大野寺、織田松山藩四藩主の菩提所、五輪塔が残る大宇陀徳源寺や大願寺、伊勢街道阿保越え沿いにある榛原宗祐寺、お葉つきギンナンで知られる榛原戒長寺など、まだまだ多くのお寺が市内にはあります。このようなお寺を結ぶルートあるいは神社を結ぶルートを考えられないものかと思います。

歴史的に有名な西国三十三所めぐりや四国八十八カ所めぐりなどは年齢層に関係なく人気があります。宇陀市において寺や神社を結んで、朱印や縁起、見どころなどを紹介し、宇陀市社寺めぐりとして売り出していけば、社寺に興味のある方が訪れていただけると思います。国宝や重要文化財を見ることができますし、信仰心のためではなく、健康のため、ストレス解消のため等にも役立つことができます。

本市においても、埋もれている観光資源や文化資産を含めた発掘や環境整備等にもさらに力を入れるべきだと思いますが、どのように考えておられるか、お伺いします。

○副議長(井戸本進君)

山本農林商工部長。

○農林商工部長(山本喜次君)

議員御提案の健康増進を考えた西国三十三所めぐりや四国八十八カ所めぐりを取り入れたような計画案の策定についてお答えをいたします。

宇陀市に訪れた人が、有名な観光スポットの観光だけでなく、広く市内の散策や見学をし楽しんでいただく、また宇陀市を訪れていただくことが一番の願いであります。

西国三十三所めぐりや四国八十八カ所めぐりは、確かに年齢層に関係なく、最近では若い方が多くめぐられているようです。市内には室生寺を初め、宇太水分神社など多くの社寺が点在しています。議員が言われるように、多くの観光資源の中で、老若男女に非常に人気が高い社寺にスポットを絞り、宇陀社寺めぐりとして一つのルートをつくることは、観光資源を線で結ぶ、回遊性の向上を図るという課題の克服の一つになると思います。縁起や見どころなどを紹介し、社寺の協力もお願いしながら、スタンプラリー的なイベントも一つであるかと思います。

現在、健幸都市ウェルネスシティ宇陀市として、にぎわいのまちづくりに取り組んでいます。交流人口をふやし、にぎわいを創出し、市民も歩きたくなるまちづくりの一つとして、また、新たな着眼点から、埋もれている存在を掘り起こしたり歩きたくなるようなルートの設定などを検討してまいります。

○副議長(井戸本進君)

7番、峠谷安寛議員。

7番(峠谷安寛君)

ありがとうございました。

それでは最後に、今まで私が申し上げてきました観光施設や歴史的資源を使ったまちの活性化をする施策について市長の総括的な御意見を伺い、私の質問を終わります。よろしくお願いします。

○副議長(井戸本進君)

竹内市長。

○市長(竹内幹郎君)

峠谷議員から貴重な御意見をいただきました。いろいろ多方面にわたりまして、本当に努力していかなければならないと考えているところでございます。

地域の活性化をもたらす一つとして、観光資源、歴史的資源を活用することは重要な施策だと考えております。

宇陀市の観光振興につきましては、一つ目は、地域の資源を磨き育てること、二つ目は、地域に点在する資源をつなぎ集客力を高めること、三つ目は、徹底したPRだと考えております。

まずは、地域の資源を磨き育てることと考えております。

本市には全国的に有名な室生寺があります。その資源を活用し、本年度は室生寺、そしてまた地域のまちづくり協議会、そして宇陀市が中心となって室生寺ライトアップ事業を行い、2737名の来場者を迎え、室生寺周辺地域の活性化を図っているところでございます。

二つ目の、地域に点在する資源をつなぎ集客力を高めることということでございます。

やはり、室生寺、又兵衛桜、重伝建などを中心に、歴史的資源も活用しながら、峠谷議員の提案も検討しながら進めていきたいと考えております。

現在奈良県の東部振興計画におきまして、奈良県東部地域の市町村と奈良県が連携し、大和高原(東吉野)観光振興協議会を立ち上げ、広域的な観光誘致を進めているところです。そこで私が申し上げていることは、県外において、都市部において観光・物産のPRをすることだと考えております。この広域的な組織がその活性化の源となり、これをきっかけに、ますます地域の活性化が進むように願っているところでございます。

いずれにいたしましても、一人でも多くの方々に宇陀市を訪れていただき、「高原の文化都市、四季の風薫る宇陀市」に触れ、そしてまた宇陀市のよさを知っていただきたいと思っております。それは宇陀市の農産物を都市部の方々に買っていただく。この宇陀市の本当に安全な安心な農産物を買っていただく。そしてまた宇陀市の観光商品を買っていただく。そういう政策が必要ではないかなと思っております。

そんなことも含めながら、先ほど議員から提案ございましたいろいろな観光ルートも今後検討してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。ありがとうございました。

○副議長(井戸本進君)

7番、峠谷安寛議員。

7番(峠谷安寛君)

ありがとうございました。市長、よろしくお願いしておきます。

これで私の質問を終わります。

○副議長(井戸本進君)

峠谷安寛議員の質問が終わりました。

ただいまより休憩いたします。

午後5時20分より再開いたします。

午後5時03分休憩

午後5時20分再開

○副議長(井戸本進君)

休憩前に引き続き会議を再開いたします。

 質問番号5番山本良治議員

次に、6番、山本良治議員の質問番号5番「宇陀市『世界遺産登録』の推進について」の質問をお受けいたします。

6番、山本良治議員。

○6番(山本良治君)

議席番号6番、山本良治でございます。発言のお許しをいただきましたので、既に通告いたしております質問番号5番、世界遺産登録の推進についてを質問をしていきたいと思います。

先ほどから1番、3番、4番のそれぞれ同僚議員が観光について、あるいは地域の活性化についてを質問されておりましたので、できるだけ重複しないように質問をしていきたいと思いますけれども、ひとつよろしくお願いをいたしたいと思います。

さて、日本各地で世界遺産を目指す動きが各地域で取り組んでおられます。このほど日本人の伝統的食文化であります和食がユネスコ無形文化遺産として登録が決定されたところであります。これは皆さん方、既に御承知のとおりであるわけでございます。

ただ、私、特に驚きましたのは、この取り組みをいわゆる政府が和食の世界遺産化に向けて登録を申請をしていたということであります。人口減少やあるいは少子高齢化が進み、大都市と地方の格差が広がる中で、地域の再生が大きな課題となっている今日、歴史遺産を生かした地域の活性化やまちづくりが注目されているところでございます。

そこでお尋ねをしていきますが、先ほどからもいろいろな形でお尋ねをしておりましたけれども、宇陀市としてのいわゆる文化財としての登録はされておりますけれども、それぞれの地域、いわゆる合併前の宇陀市のいわゆる各町村でできておりますといいますか、認められております遺産について、文化財について、項目別に旧村、旧町でお願いをしていきたいというように思います。

私、この壇上からの質問を終え、あと、自席で質問をいたしたいと思います。よろしくお願いいたします。

○副議長(井戸本進君)

欅教育委員会事務局長。

○教育委員会事務局長(欅啓典君)

教育委員会事務局、欅でございます。よろしくお願いします。

ただいまの山本良治議員さんの御質問でございます。文化財の数ということで、各地域別に何個ぐらいあるのかということで御質問をいただきました。

まず、国・県・市指定の文化財でございますけれども、大宇陀地域で36件、菟田野地域で9件、榛原地域25件、室生地域43件、合計113件、それと特別天然記念物のオオサンショウウオ、それとニホンカモシカを加えまして、115件でございます。

その中でも、まず国宝でございますけれども、国宝は8件ございます。まず、宇太水分神社、それと室生寺五重塔、室生寺金堂、室生寺本堂、それと室生寺の絵画と彫刻、これは仏像でございますけれども、これが3体ございます。合計8件でございます。

それと重要文化財として32件、史跡といたしまして、森野旧薬園、松山西口関門、宇陀松山城跡、文祢麻呂の墓、見田・大沢古墳群、大野寺石仏、以上6件が史跡となっております。

次に、天然記念物でございますけれども、天然記念物は4件ございます。まず1件、カザグルマの自生地、八ツ房スギ、室生山暖地性シダ群落、向渕スズラン群落、以上の4件でございます。

あと、大宇陀松山の重要伝統的建造物群が1件、それと選定保存技術、カヤぶきの技術でございますけれども、これが1件、大宇陀大熊のお方でございます。それと登録有形文化財が3件、飯岡家住宅のもの3件がございます。

以上でございます。以上、1回目の回答とさせていただきます。

○副議長(井戸本進君)

6番、山本良治議員。

○6番(山本良治君)

ありがとうございます。

今それぞれの件数を教えていただきました。宇陀市にあっても長い歴史を超えての人々がつないできたといいますか、伝承してきたといいますか、守ってきたといいますか、そういういわゆる文化遺産や、自然とともに生きる知恵や工夫の中でつくり上げてきた自然遺産という豊かな贈り物に光を当てて、そしてそれらを未来に伝えていこう。今日であれば、復活や保護が可能であろうということから、既に御案内のように深野ササユリ保存会が地域全員で行う活動として取り組み、さらにはササユリの保護のみにとどまらず、都市との交流による交流人口の増加とか、あるいは里山保全の取り組み、美しい景観づくりなど熱心な活動が認められ、この24年12月にユネスコ「プロジェクト未来遺産」として登録され、受賞の栄誉を受けられました。宇陀市にとって名誉なことでありますし、ありがたいことであります。

さて、今回私が提案していこうと言います世界遺産、これにつきましては、承知のように昭和47年、いわゆる1972年ですけれども、ユネスコに、国際連合教育科学文化機関の総会によって採択されて、それが世界文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約に基づいて、ユネスコの世界遺産リストに登録された顕著な普遍的価値を有する文化遺産や自然遺産を人類全体の財産としていこう、国際的な協調のもとで、損傷、破損などの危機から保護をしていく、保存していこうとすることであります。

したがって、登録された世界遺産は国際的な協力及び援助によって後世に継承していくことでありますと記載されております。

ちなみに、平成25年6月現在の世界のうちの文化遺産は759件、そして自然遺産が193件、それらを二つ合わせた複合遺産というのがあるわけですけれども、それが29件、計981件の世界遺産が登録されているようであります。

我が国にあってはどうなのかといいますと、平成25年6月現在、文化遺産13件、自然遺産4件、計17件が世界遺産リストに掲載されています。

それでは、我が奈良県はどうかといいますと、現在の世界遺産登録されている文化遺産としては、平成5年12月に登録された法隆寺の仏教建造物、平成10年12月に登録された古都奈良の文化財、三つ目は平成16年7月に登録された紀伊山地の霊場、参拝道ですけれども、その3件であります。これにつきましては、三重県、奈良県、和歌山の3県にまたがっての遺産であります。

それにもう1件、平成25年6月現在で12件が政府が世界遺産候補となる物件をユネスコの世界遺産暫定リストに掲載しております。世界遺産登録へ向けた準備作業を進めている地域が12件あるわけです。そのうちの奈良県では、持統8年に日本初の都が藤原京に移されて、歴史を踏まえて橿原市が飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群を世界遺産暫定リストというのに登録されていますことから、橿原市は世界遺産登録に向けて現在さまざまなイベントを行っております。これは行政、地域を挙げて準備を進めているということであります。

ちなみに暫定リストとは、長い年月ですけど、10年間をめどに世界遺産委員会の登録申請を目指す仮登録であります。世界遺産として認められたものではございません。既に取り組んで6年が過ぎたようであります。そういった意味から、新聞紙上でもございました平成22年から橿原市では機運を高めていこうということから、ことしも12月の定例会において、古代衣装を着用して衣装姿でこのように提出議案を審議している姿が御承知のように新聞紙上で掲載されました。

これはまさに私は思うんだけれども、世界遺産登録に向けて本気で取り組んでいるアピール、先ほどからもいろいろ論議がありました。ネットでするとか、いろいろありました。これはただそこへ上げただけです。みずからどうしていくかということが大事であると思うわけですけれども、後ほど、この行動に対して市長の所見をお伺いしたいと思います。

また、それらを踏まえ、宇陀市においても記紀・万葉集が玄関に掲載されております。これもPRの手法かもわかりません。それはそれで来庁者に対してはいいかもわかりません。だけども、このすばらしいことを宇陀市だけじゃなしに全市民や他県に対してどのように発信するか、私から見て、もう一工夫が足りないのではないかいな、そのように感じるのは私だけでしょうか。

そこで提案しますけれども、宇陀市が有する価値ある文化遺産、自然遺産、先ほども件数を言っていただきましたけれども、多くあります。その価値ある遺産を宇陀市として世界に知らしめるための取り組みを私はしようではありませんかということを皆さん方にも提案を申し上げていきたい。そして地域おこしの事業として、まちを挙げて真剣に頑張っていくというそういった取り組みが大事でありますし、そういった取り組みを世界に発信すべく、問題について市長の所信をお伺いいたしたいと思います。

○副議長(井戸本進君)

欅教育委員会事務局長。

○教育委員会事務局長(欅啓典君)

失礼します。教育委員会からお答えさせていただきます。

ただいまさまざまな御提案等いただきました。

世界遺産登録には数々のプロセスを経て登録されるということでございます。その中でも顕著で普遍的な価値、これが挙げられるわけでございます。宇陀市の文化遺産といたしましては、室生寺を挙げることができるかと思われます。やはり室生寺には多数の国宝、重要文化財が残されておりまして、全国的にも有名なお寺であることには間違いございません。

まず、登録に向けては所有者の同意は当然必要となるわけでございますけれども、各構成資産が国内法による法的保護の確定や資産の包括的保存管理計画の策定など、さまざまな判断基準があります。そういった判断基準をクリアしなければならないということでございます。

近年の文化遺産の登録に関しましては、複数の関連遺産をまとめた遺産群というような傾向がありまして、室生寺だけではなく、周辺の関連遺産も選定していくという必要があると思われます。

登録に向けた準備段階でも相当量の事務量となることが予想されます。また、奈良県とも協議し、ともに進めていかなければならないことだと考えております。

世界文化遺産登録には、宇陀市民を初め、地域周辺住民の登録への御理解や御協力が不可欠でありまして、世界遺産登録への機運を高めるということによりまして、観光地として注目が集まり、市内活性化の起爆剤となれば大変うれしいことであると考えておるところでございます。

また、手続等には県や学識経験者を含めプロジェクトチーム等の編成が必要となります。関係機関とも今後検討してまいりたいと考えておるところでございます。

以上でございます。

○副議長(井戸本進君)

6番、山本良治議員。

○6番(山本良治君)

全体の部分で教育委員会のほうから答えていただきました。これは本当に根強い運動が必要でありますので、最後に市長にまとめとして聞いていきたいというように思いますけれども、私は、この世界遺産というのは、ただ登録するだけが意味があるんじゃなしに、先ほどからいろいろと宇陀市内の観光地を挙げていただいて、そしてその取り組みについても一定質問も答弁もしていただきましたけれども、そこで終わってしまうと私は何ら意味のない話で、今までからその程度のことですと、私はずっと聞いてきたことであるわけです。

特にやっぱり郷土に対する、いわゆるふるさとを愛する気持ちを高めていく、そして資産を守っていく、引き継ぐという保全意識を高めていく。そのことが、私も先ほど件数百数十件の宇陀市内にある自然遺産、文化遺産等を聞かせていただきましたけど、ほとんど知らなかった。それはやっぱり行政の責任でもあると私は思っております。知らないのは市民もそうかもわかりませんけれども、そういうものをどんどん出していく、明らかにしていく、そして引き継いできたその資産を皆さんとともに共有していく、市民とともに共有する、でなかったら私はあかんのと違うのかなと。

皆さん方が今教育委員会がそのように件数も言ってくれましたけれども、今出席しておる部課長の皆さん方は恐らく全体を知らないと思います。それでは私は今までの行政の中での、1番議員も言っておりましたけれども、1番議員でしたか、2番議員も言っておりましたように、縦だけではだめだということを私は言いたいわけでございます。

宇陀市内には、先ほども何回も出ております室生寺を初めとした、いわゆる宇太水分神社の国宝建造物あるいは重要文化財、伝統的建造物群や、繰り返すようで悪いですけど、天然記念物であってみたり記紀・万葉があってみたりするそういう普遍的な価値を持った資産がたくさんあるわけです。そんなことを皆さんとともに、やっぱりやっていかなあかんの違うのかな。

私が思うに、室生寺や室生龍穴神社、古いものはありますけれど、これだけでも世界遺産には十分登録できる値打ちのあるものだと私は思っております。

しかしながら、これだけでは、だけではという言い方は語弊がありますけれども、宇陀市という合併した以上は、もっと幅広く全てを網羅した形、もっと言えば桜井市の真言宗の本山でございます長谷寺であるとか、あるいは多武峰であるとか、そういうような幅広い、もっと言えば曽爾・御杖にあるそれぞれの遺産を含めた中で、それを世界遺産に登録をしていくと、こういう構えでなかったら、小さい話だけに終わってしまったらだめだと私は思います。

市長は、いわゆる6次産業というものを訴えております。私は大いに賛成であるわけですけれども、それらを生かす。いわゆるこの世界遺産の宇陀市の中での一つのめり張りをつけた品物ということであれば、大きな先々が希望を持てるように思います。ただ単に宇陀市と言ったって、皆さん方御承知のように国会のほうへ行って、東京のほうへ行って宇陀市と言ったって知りません、正直言って。失礼な話、私もそういうことで入ってるわけですけれども、私の名刺は室生寺の五重塔を入れてあります。五重塔、室生寺さんですねと言ってくれます、ありがたいことに。だから、そういうめり張りをつけたようないわゆる宣伝。

市長も言っておりましたか、何とか言ってましたね、そういうように、とにかく自治体みずからがやる。ただ単にパンフレットをつくるとかなんとかいうことみたいなのは小細工ですわ。やっぱり宇陀市の世界文化遺産というのはこれだけあるんや、その中のいわゆる農産物6次加工をしてるんやということであれば、多く受け入れられるだろうなと私は思います。ただ単に我々が批判してるんじゃなしに、まず基本は幸いにして、先ほど峠谷議員もおっしゃっていましたけれども、幸いに室生寺というすばらしい世界的な分にも名の通ったものがございますので、そこに加えて世界遺産は宇陀市全体でこのくらいあるんやぞという取り組みをしていったら、なお付加価値が出るんじゃないかな。

この世界遺産をするのには5年から10年かかるわけですね、その取り組みについて。そのくらいかかるわけですよ。今橿原の話もしましたけれども、あれとてもう6年ほどたってるわけですね、暫定登録リストに挙げてもらうのが。だから、今からしても10年かかったらどうなります。

ということで、市長にもお伺いしたいですけれども、本当にやるんやったらやるということで、市長、やっぱり兼務じゃなしに、私いつも言っておりますように、企画と財政持って何が計画できるんやというようなことを絶えず言ってきました。それでは私はやる気が見えない。また、担当者も思い切って物言えない。私は企画というのは屋根の上のほうきで星とるぐらいのものしか考えておりませんし、そのことを市長に提言をする。市長はいわゆる産業何とか会議とかいうことをよく言っておりますけれども、そうじゃなしに、職員の能力をもっと信用していただきたいなと。そして、このいわゆる世界遺産、本当に真剣に取り組んでいただきたい、こんなように思ってならんわけですので、これは市長、人事の問題等も含めて市長の責任でありますので、ひとつ基幹産業、産業と言ってる先ほども出ておりましたけれども、農林業や観光産業や言っておりますけれども、そんなものを全部包含して十分登録ができると私は思いますので、市長の考え方、お聞かせ願いたいと思います。

○副議長(井戸本進君)

竹内市長。

○市長(竹内幹郎君)

世界遺産というような大きな提案でございますので、本当にそうなればいいと思ってますし、そうなることを願っておるわけでございますし、そうなってほしいなと思っております。

しかし、世界遺産そのものは地域の文化でございますし、自然の悠々とした歴史の中にあるわけでございますので、行政がどれだけリーダーシップをとっても、それはできないのではないかなと思っております。

それは、今回初めて地域の方々とまちづくり協議会を中心として、まちづくり協議会、そしてまた室生寺、そして宇陀市、奈良県とのコラボレーションによってライトアップが実現したわけですね。そのライトアップそのものさえも、なかなか議会の中で熱心な議論をいただいて、やっとやらせていただいて、それが一歩ではないかなと思っております。

ですから、やはり地域の方々がどれだけ大事にするかというのをもう少ししていただかないと、今おっしゃるように行政が行政がと言ってる間は、これは不可能だと思っております。ですから、そんなことを原点に立ち返って、本当に地域の魅力を再度発見していただいて、やっぱりそれは悠久の歴史の中で室生寺の歴史というものを地域の方々が本当に心底大事にしていただいて、その気持ちを伝えていただいて、それを行政がどのように支援していくのかと、そういう制度設計だと思っております。

世界遺産に登録する行政手続上のことは、行政がそのときが来れば十分応援もさせていただきたいと思っておりますし、先にそれをつくっておくべきではないと考えておりますので、地域の方々と協働して、やっぱりせっかく室生寺という大きな歴史遺産がございますものですから、それをどういうように皆様方と一緒にともに発展していけるように、やっぱり地域も努力していただきたいと思いますし、また行政もしっかり応援させていただきたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。

○副議長(井戸本進君)

6番、山本良治議員。

○6番(山本良治君)

市長、気持ちはよくわかります。だけど、それは一歩下がった話であるわけです。私たち子どもの時分に、初めの一歩ということで遊んだ覚えがございます。やっぱり初めの一歩、やる気をどうするかということだというように思うわけですね。

だから市長の言わんとする地域から地域からまちおこししたらそれでいいと、私は最初から言っておりますように、まちづくり協議会をつくったらいいやんかということは、行政が逃げたなと思ってるわけです。今まで行政が培ってきた伝統のいろいろな分野について、それを地域におろせと。地域から上がってきたら手伝ったるやんかって、これは一番無責任な話やし、そんなことを考えておっては、そうしたときに新聞を見た限りの話で、橿原市がああいう古式ゆかしい伝統的な昔の服装をして議会に出ますか。うちはこのままで行って議会へ出たら大変なことで終わってしまうんじゃないかな。それはあくまでも行政サイドでまちをつくろう、ふるさとをつくる、協議会を生かしていこう、それはやっぱり行政としてきっちりと押さえん限りは、ああいう衣装を着てたら恥ずかしいやんかということにつながっていくのではないか。

だから私はあかんとは言わないけれども、記紀・万葉、ああいう形で、あれは宇陀市に発信しているだけのように私は思うわけですけれども、宇陀市の人たちも役場へ全部来るわけじゃないですやん。だからそれはいろいろな広報紙をつくっておることはわかるけど、このよさをやっぱり知らしめていく、全世界に知らしめていく。

私が先ほど言いましたように、5年から10年かかると言ってます、10年はかかると言ってますねん。長いスパンです。市長言うように地元地元言ってるけど、地元はだんだんと私も含めてやけど、亡くなっておらんようになってくる。その声かけた者がおらなくなってくるというやっぱり寂しいものはあるわけですね。地域の伝統文化というのは、それは地域の者は一生懸命守っております。それを総括した中で進めていく、そのことをやっぱり行政が頑張ってもらわん限りは。そうせんと、市長も言ってるけど、市長がかわったら失礼な話やけど考え方が変わるんかという話になってしまうとあかんですから、やっぱり市長、今の市長がこの6次産業を一生懸命やっていただいて、いろいろ異論はあるかもわからんけど、私はやっぱり大事だと思ってますよ。だけど、そのめり張りをつけていこうとしたら、こういうものをする。そこを見て上げていく。このことが世界に発信する一番早い取り組みと私は思うわけです。

やってるよと言うだけでも、昔は温泉なんていったら、家で沸かしてても温泉と言ったらもう一緒ですねん。それではということで、今現在はいろいろなきっちりとした取り組みをやって、昔はそうでした。だけど、温泉地というのには変わりなかったわけです。そやからってうそ言えという話と違いますねんで。そのようにやっぱり地域のそういう資源を、市長、まだ7分ありますわ。もう早う終わらなあかんなと見とるか知らん、私は終わる気はないけども、とにかくみんながそういう気持ちじゃなかったらあかんわけですよ。

市長としては当たりさわりのないことでしとけば、もうそれで時間過ぎたら、私も7分したら、もうしゃべろうと思ってもしゃべられへんけれど、そうじゃないです。やっぱりこの役所の中で本当に真剣に捉まえていく姿を見せれば、やっぱり職員も意欲が出てきて、そのことをかんかんになってやってくれると私は思います。

農のことであれ何であれ、農は農林商工ということになっておりますけれども、やっぱり専門職を育てていく、こんなことをやっぱり目指さん限りはね、ただ単に中途半端に終わってしまったら、やってんねんがよ、もうそれで終わりですわ。だから、何でもそのやってる姿、市長、見せないと、本気であるのかないのかわからんというような話ではあかんと私は思いますね。

もう一度、市長、この6次産業をただ単にうたってただけではあきませんねん。6次産業の中に、こういう宇陀市のよさというのはこんなんがあってという取り組んでいかん限りは成功しません。だから市長の思いは産地をつくってブランドをつくっていこうとするんやろうと、これは思いますけれども、宇陀市としてやっぱりそういう取り組みを真剣に考えてもらうと。早速やるわという話ではないということはわかりますけれども、やっぱり首長がそういう先を見たといいますか、観光というのはもう既にあるやつを私は言ってるねんから、それを取りまとめた中で発信をする機会を持ってほしいというように思ってるんですよ。

これから新しい観光をつくるん違います。この前からやっていただきました菟田野のワールドメイプルパーク、これもこれからの資産としてしっかりと守っていかなあかんし、そして室生寺のライトアップも我々地域としてしっかり守っていかなあかんと思ってます。先ほども報告がありました三千何がしかの人数が来ていただいて大変ありがたいと思っているわけですけれど、そうでなかったら、聞きとめ置くみたいな話では私はあかんと思ってますね。

まだ4分あるさかいに、市長、どうぞ答えてください。

○副議長(井戸本進君)

本日の会議時間は会議規則第9条第2項の規定によりまして、あらかじめ1時間延長し、午後7時までといたします。

竹内市長。

○市長(竹内幹郎君)

熱心な御意見でございますし、意見として十分聞かせていただきたいと思います。

しかし、やはりこれは行政が幾らリーダーシップをとっていっても、やはり地域の方がどれだけ盛り上がるかという話だと思います、基本的には。そしてまた、市長がかわったらあかんの違うかとそういうことじゃなしに、そのための普遍的な価値ということだと思いますので、それは歴史の中で培われていくと思います。

ですから、私は今回都市で商品を売り出すという観光商品という形の中で、室生寺という観光商品を都市の方々に売り出していきたいということで、都心の中で大和高原産業フェアというのを開催させていただいて、そこで観光商品という形の中で室生寺というのを売り出していきたいというお話でございますし、基本的に、やはり地域の方々が普遍的な価値を持って室生寺をどれだけ盛り上げるかということが一番大事なことだと思っております。ですから、それに対して行政がどれだけお手伝いできるかということが根本にあろうかと思います。ですから、それに対する地域づくり、まちづくりに対しては応援をさせていただきたいと思っておりますし、意見も述べさせていただきたいと思っております。そんなことも含めながら、地域の方々とともに一緒に歩んでいきたいと考えております。

それは、地域の方々だけではなしに、また宇陀市も巻き込みながらしていくことが望ましいのではないかなと思っておりますし、先ほどおっしゃっておるような、やはり一つの物語というんですか、一つの範囲と言えることを、何もかもということではなしに、一つのやっぱりくくりというのが必要ではないかなと思っておりますし、そんなことも含めながら、いろいろこういう形で議論を闘わせながら、より充実した形でできたらいいなと思っておりますし、また、まちづくり協議会ばかりの話になるわけでございますけれども、やはり中心となって本当に地域の方々が普遍的に地域のことを考えるというそういう仕組みが必要ではないかなと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。

○副議長(井戸本進君)

6番、山本良治議員。

○6番(山本良治君)

よくわかりかけてきましたけれども、だけどやっぱり行政が旗振りをしなきゃならんときもあるわけですよ。個々にまちづくり協議会はやっておりますけれども、それらを総まとめしていくのは、やっぱり市であるわけです。だから先ほどから何回もそれぞれの同僚議員が言っておりますように、まちはこうせなあかんねんという、そのこうせなあかん部分というのは、それぞれ今までから培ってきた持ってるそのことを言っていて、新しいものをこしらえよと言ってるのと違います。そのことをやっぱり捉まえんとあかんの違うのかな。

弘法大師が昔、何かもし村で困ったことがあれば私の名前を出せというような、言われているような、そんなん聞いた者はおりませんけど、1300年も前のことでおりませんけれども、今市長がおっしゃるように室生寺を売り出しながらというこのことは、そのことだろうなと思っておりますので、これはぜひやっぱり取り組んでいただきたいと。余り消極的になってたら先が見えんようになってしまいますので、我々は4年たったら終わりやからみたいな話ですけれども、そうじゃなしに初めの一歩というものをこしらえてあげたら、これはやっぱり継承されていくんじゃないかな、こんなように思いますので、私は質問を終わっていきますけれども、ひとつぜひすばらしいこの宇陀市を守り立てるのは首長の私は責任やと思います。金だけ出すんじゃなしに、やっぱり首長の手腕といいますか、そのことをぜひ発揮していただいて、ひとつよろしくお願いいたしたいなと、こんなように思います。

もううるさいと思ってるやろうさかい、やめますけれども、だけど大事なことですよ、宇陀市を売るのには。よろしく頼みます。

教育長、ちょっと振って悪いけど、こういう世界遺産というのは非常にしんどい部分やと思うけど、教育長もやっぱり行政の中へ入ってもらう中で、ひとつそういう文化財の種類や何とかいうやつは教育委員会専門です。だけど、人件費使うとかなんとかいう専門職をつくっていくというのは行政やから、私、市長にも申し上げているわけやけれど、ひとつそのあたり、いい形でこの地域をひとつよくするように市長にも助言をしていただく。教育長の立場から助言するといったらほり出されるかもわからんけれど、そうじゃなしに、やっぱり我がまちをよくしていくと。せっかくやっぱりその職についていただきましたので、そのあたりも踏まえて、ひとつ所信だけ聞かせていただいて終わっていきたいなと、このように思います。

○副議長(井戸本進君)

石増教育長。

○教育長(石増次郎君)

世界遺産への熱い思いを胸に教育長としての思いを語れと、こういうことでありますが、世界遺産に即結びつくという話は先ほど来いろいろと出ておりますので、その根底になります私は心を育てるとか、山本議員もよくおっしゃってますが、郷土愛の問題であるとかそういうことが、やっぱり根底になければいけないんだろうなと。地域の文化を守り育てる人をやっぱり育てていく。それが郷土を愛し、文化財を守っていこう、そういうことにつながるんだろうと。

ことしの選奨式で子どもたちがいろんなことを将来についての思いを発表していただいたこと、皆さんも御存じかと思いますが、龍穴太鼓に触れて、そういう太鼓の思いとかそういったものを大事にしていきたいとか、宇陀川にサンショウウオが住んでて、こんなものがこの地域にあるのかとかいうようなことで、そういう道をこれから歩みたいとか、こんな子どもをたくさん育てていくことが地域の文化財に触れて、そしてそれを守り、そしてそれを広めていくこの大きなうねりが、やがて世界遺産へと何とかしていこうという大きなプロジェクト的なそういう行為にあらわれていくのではなかろうかと、そういうことを今議員の話をお聞きしながら感じているわけであります。

即回答にはなりませんけれども、そういう思いを大事にしながら、教育の立場からいろいろと学校教育や社会教育、そういったものに取り組んでいくことができたらという思いでございます。

以上です。

○副議長(井戸本進君)

6番、山本良治議員。

○6番(山本良治君)

ありがとうございます。

とにかく先ほども出ておりました着地型の観光、それもまた大事です。そのことをぜひひとつお願いしたいし、情報発信をしていくということも非常に大事ですので、その手法については、これは行政職の皆さん方が十分理解をされておると思いますので、そのことをこれからもやっぱりまちづくりの中に生かされるようにひとつ発信をしていただきたい。そのことをお願いして、質問を終わります。ありがとうございました。

○副議長(井戸本進君)

山本良治議員の質問が終わりました。

お諮りいたします。

一般質問の途中ですが、残り7名の方からの質問が予定されており、本日中に終了できない見込みであるため、本日の会議はこれまでとして延会いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○副議長(井戸本進君)

異議なしと認めます。

よって、本日はこれで延会することに決しました。

次の本会議は、12月18日水曜日午前10時から再開いたします。

本日はこれで延会といたします。

大変御苦労さまでございました。

午後6時02分延会

 

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宇陀市榛原下井足17番地の3

電話番号:0745-82-5771/IP電話:0745-88-9082

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