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『日本書紀』祟神(すじん)天皇9年3月条に「天皇の夢に神人有して、誨(おし)へて曰はく、「赤盾八枚・赤矛八竿を以て、墨坂神を祠れ。亦黒盾八枚・黒矛八竿を以て、大坂(おおさか)神を祠れ。」とのたまふ。」、同4月条には「夢の敎の依に、墨坂神・大坂神を祭りたまふ。」とあります。奈良盆地の東の峠に墨坂神、西の峠に大坂神を祀ったところ、疫病がなくなったといわれています。
墨坂神を祀った所がのちの墨坂神社となりました。神社は、西峠の「天ノ森」にありましたが、文安6年(1449年・室町時代)に現在の場所に遷座しています。現在の本殿は、一間社春日造り桧皮葺で、元治元年(1864)のに建てられたものです。なお、この本殿は、文久造営(1861~1864)期の春日大社本殿を移築したものです。現在は、健康の神様としても信仰を集めています。
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