○宇陀市土砂等の埋立て等による土壌の汚染及び水質の汚濁並びに災害の発生の防止に関する条例施行規則
平成19年8月29日
規則第47号
(趣旨)
第1条 この規則は、宇陀市土砂等の埋立て等による土壌の汚染及び水質の汚濁並びに災害の発生の防止に関する条例(平成19年宇陀市条例第35号。以下「条例」という。)の施行に関し必要な事項を定めるものとする。
(定義)
第2条 この規則における用語の意義は、条例において使用する用語の例による。
(事前協議)
第4条 条例第11条第1項の規定による許可を受けようとする事業主は、当該許可の申請前に、別に定める書類及び図面を提出し、市長に協議しなければならない。
(2) 登記事項証明書及び公図の写し
(3) 事業主と土地所有者等との土地の埋立て等に関する契約書(土地所有者等が事業主の場合は不要)
(4) 事業主の住民票(事業主が法人の場合は当該法人に係る登記事項証明書及び印鑑証明書)
ただし、検査試料採取調書及び土壌分析結果証明書については、土壌汚染対策法(平成14年法律第53号)に基づく指定調査機関並びに計量法(平成4年法律第51号)第122条第1項の規定により登録された計量士のうち濃度に係る計量士(以下「環境計量士」という。)が発行したものに限る。
(6) 位置図(縮尺10,000分の1)
(7) 土砂等の搬入及び搬出経路図(縮尺10,000分の1以上2,500分の1以下)
(8) 現況平面図及び縦横断面図(縮尺500分の1以上50分の1以下)
(9) 計画平面図及び縦横断面図並びに土留図(縮尺500分の1以上50分の1以下)
(10) 土量計算書
(11) 現況排水平面図及び縦横断面図(縮尺500分の1以上50分の1以下)
(12) 計画排水平面図及び縦横断面図並びに構造図(縮尺500分の1以上50分の1以下)
(13) 沈砂池及び調整池の平面図並びに構造図(縮尺500分の1以上50分の1以下)
(14) 流量計算書
(15) 放流同意書(水利関係者等)
(16) 道路及び水路境界確定書の写しその他の官有地の境界明示確定書の写し
(17) 道路及び水路占用許可書の写し
(18) 他法令の許可又は届出を必要とする場合は、当該許可書
(19) 当該特定事業に係る事前協議済書の写し
(20) 土地所有者及び所有権以外の権利者の同意書及び印鑑登録証明書
(21) 事業主及び工事施工者の資力、信用に関する調書
(22) 地元の同意書(自治会長・総代等)
(23) 事業区域隣接地の同意書
(24) 前各号に掲げるもののほか、市長が必要と認める書類及び図面
2 前項に規定する書類及び図面のうち構造及び排水に関するものは、事業区域が1万平方メートル以上20万平方メートル未満の場合にあっては都市計画法施行規則(昭和44年建設省令第49号)第19条第1号に定める資格を有する者が、20万平方メートル以上の場合にあっては同条第2号の資格を有する者が作成したものでなければならない。
(公共的団体の範囲)
第6条 条例第11条第1項第3号に規定する規則で定めるものが行う事業は、次に掲げるものとする。
(1) 宇陀市土地開発公社
(2) 宇陀市森林組合
(3) 室生村森林組合
(4) 独立行政法人水資源機構
(工事施工者の届出)
第7条 事業主は、当該特定事業に係る工事施工者を定めたときは、特定事業工事施工者届出書(様式第4号)により、当該特定事業の工事を着手する前に市長に届け出なければならない。
(氏名等の変更届出)
第8条 事業主は、その氏名若しくは名称又は住所若しくは所在地に変更があったときは、変更のあった日から10日以内に氏名等変更届出書(様式第5号)により市長に届け出なければならない。
(変更の許可を要しない軽微な変更)
第12条 条例第13条ただし書に規定する規則で定める軽微な変更は、事業許可を受けた工事施工期間の変更で、その日数が許可を受けた日数の10分の1を超えないものとする。
3 条例第14条ただし書の規定による当該土砂等が安全基準に適合していることを証するために必要な書面で規則に定めるものは、搬入しようとする土砂等に係る検査試料採取調書(様式第16号)及び土壌分析結果証明書(様式第17号)とする。
5 条例第14条第2号の規定による当該採取場所から採取された土砂等であることを証するため必要な書面で規則に定めるものは、当該土砂等に係る売渡証明書その他当該土砂等を譲渡したことを証する書面とする。
(土壌検査)
第16条 土壌検査は、次に掲げる区分により行わなければならない。
(1) 第5条第1項第5号の規定による特定事業に使用される土砂等の土壌検査は、土砂等の採取場所ごとに行わなければならない。
(2) 条例第16条第2項の規定による土砂等の土壌検査は、市長が指定する期日に、市長の指定する職員の立会いの上、行わなければならない。
2 土壌検査は、次に掲げる方法によらなければならない。
3,000平方メートル未満 | 1 |
3,000平方メートル以上10,000平方メートル未満 | 2 |
10,000平方メートル以上20,000平方メートル未満 | 3 |
20,000平方メートル以上30,000平方メートル未満 | 4 |
30,000平方メートル以上 | 以降10,000平方メートル増すごとに1を加算した数 |
(2) 土壌検査のための試料とする土砂等の採取は、前号の規定により区分された区域の中央点及び当該中央点を交点に直角に交わる2直線上の当該中央地点を起点として5メートルから10メートルまでの4地点(当該地点がない場合にあっては、中央地点を交点に直角に交わる2直線上の当該中央点と当該区域の境界との中間の4地点)の土壌について行うこと。
(1) 検査に使用した試料を採取した地点の位置図及び現場写真
2 土壌検査による報告は、特定事業土壌検査報告書(様式第15号)に次に掲げる書類及び図面を添付して行わなければならない。
(1) 検査に使用した土砂等を採取した地点の位置図及び現場写真
(公表の方法)
第28条 条例第34条に規定する公表は、市の広報紙への掲載その他の方法により行うものとする。
(その他)
第29条 この規則に定めるもののほか、必要な事項は別に定める。
附 則
(施行期日)
1 この規則は、平成19年10月1日から施行する。
附 則(平成24年規則第34号)
この規則は、平成24年7月9日から施行する。
附 則(平成31年規則第8号)
この規則は、公布の日から施行する。ただし、別表第1及び別表第2の改正規定は、平成31年7月1日から施行する。
附 則(令和2年規則第24号)
この規則は、令和2年4月1日から施行する。
別表第1(第3条関係)
水質に係る安全基準 | ||
項目 | 基準値 | 測定方法 |
カドミウム | 0.01mg/l以下 | 日本産業規格(以下「規格」という。)K0102の55に定める方法 |
全シアン | 不検出 | 規格K0102の38に定める方法(38.1.1の方法を除く。) |
有機リン | 不検出 | 排水基準を定める省令の規定に基づく環境大臣が定める排水基準に係る検定方法(昭和49年環境庁告示第64号。以下「昭和49年環境庁告示第64号」という。)付表1に掲げる方法 |
規格K0102の31.1のガスクロマトグラフ法以外のもの | ||
鉛 | 0.01mg/l以下 | 規格K0102の54に定める方法 |
六価クロム | 0.05mg/l以下 | 規格K0102の65.2に定める方法(規格65.2.6に定める方法により塩分濃度の高い試料を測定する場合にあっては、規格K0170―7の7のa)又はb)に定める操作を行うものとする。) |
砒素 | 0.01mg/l以下 | 規格K0102の61に定める方法 |
総水銀 | 0.0005mg/l以下 | 水質汚濁に係る環境基準について(昭和46年環境庁告示第59号。以下「昭和46年環境庁告示第59号」という。)付表2に掲げる方法 |
アルキル水銀 | 不検出 | 昭和46年環境庁告示第59号付表3及び昭和49年環境庁告示第64号付表3に掲げる方法 |
PCB | 不検出 | 昭和46年環境庁告示第59号付表4に掲げる方法 |
ジクロロメタン | 0.02mg/l以下 | 規格K0125の5.1、5.2、5.3又は5.4に定める方法 |
四塩化炭素 | 0.002mg/l以下 | 規格K0125の5.1、5.2、5.3、5.4又は5.5に定める方法 |
1,2―ジクロロエタン | 0.004mg/l以下 | 規格K0125の5.1、5,2、5.3又は5.4に定める方法 |
1,1―ジクロロエチレン | 0.02mg/l以下 | 規格K0125の5.1、5.2、5.3又は5.4に定める方法 |
シス―1,2―ジクロロエチレン | 0.04mg/l以下 | 規格K0125の5.1、5.2、5.3又は5.4に定める方法 |
1,1,1―トリクロロエタン | 1mg/l以下 | 規格K0125の5.1、5.2、5.3、5.4又は5.5に定める方法 |
1,1,2―トリクロロエタン | 0.006mg/l以下 | 規格K0125の5.1、5.2、5.3、5.4又は5.5に定める方法 |
トリクロロエチレン | 0.03mg/l以下 | 規格K0125の5.1、5.2、5.3、5.4又は5.5に定める方法 |
テトラクロロエチレン | 0.01mg/l以下 | 規格K0125の5.1、5.2、5.3、5.4又は5.5に定める方法 |
1,3―ジクロロプロペン | 0.002mg/l以下 | 規格K0125の5.1、5.2、5.3又は5.4に定める方法 |
チウラム | 0.006mg/l以下 | 昭和46年環境庁告示第59号付表5に掲げる方法 |
シマジン | 0.003mg/l以下 | 昭和46年環境庁告示第59号付表6の第1又は第2に掲げる方法 |
チオベンカルブ | 0.02mg/l以下 | 昭和46年環境庁告示第59号付表6の第1又は第2に掲げる方法 |
ベンゼン | 0.01mg/l以下 | 規格K0125の5.1、5.2、5.3.2又は5.4.2に定める方法 |
セレン | 0.01mg/l以下 | 規格K0102の67に定める方法 |
銅 | 1mg/l以下 | 規格K0102の52に定める方法 |
ホウ素 | 1mg/l以下 | 規格K0102の47に定める方法 |
ふっ素 | 0.8mg/l以下 | 規格K0102の34に定める方法又は昭和46年環境庁告示第59号付表7に掲げる方法 |
硝酸性窒素 | 10mg/l以下 | 規格K0102の43.2に定める方法 |
亜硝酸性窒素 | 10mg/l以下 | 規格K0102の43.1に定める方法 |
浮遊物質量 |
| 昭和46年環境庁告示第59号付表9に掲げる方法 |
水素イオン濃度指数 | 4.0以上9.0以下 | 規格K0102の12に定める方法 |
別表第2(第3条、第13条、第16条関係)
土壌に係る安全基準 | |||||||||
項目 | 基準値 | 測定方法 | |||||||
カドミウム | 0.01mg以下 | 日本産業規格(以下「規格」という。)K0102の55に定める方法 | |||||||
全シアン | 不検出 | 規格K0102の38に定める方法(38.1.1の方法を除く。) | |||||||
有機リン | 不検出 | 昭和49年環境庁告示第64号付表1に掲げる方法 | |||||||
規格K0102の31.1のガスクロマトグラフ法以外のもの | |||||||||
鉛 | 0.01mg以下 | 規格K0102の54に定める方法 | |||||||
六価クロム | 0.05mg以下 | 規格K0102の65.2に定める方法(規格65.2.6に定める方法により塩分濃度の高い試料を測定する場合にあっては、規格K0170-7の7のa)又はb)に定める操作を行うものとする。) | |||||||
砒素 | 0.01mg以下 | 規格K0102の61に定める方法 | |||||||
総水銀 | 0.0005mg以下 | 昭和46年環境庁告示第59号付表2に掲げる方法 | |||||||
アルキル水銀 | 不検出 | 昭和46年環境庁告示第59号付表3及び昭和49年環境庁告示第64号付表3に掲げる方法 | |||||||
PCB | 不検出 | 昭和46年環境庁告示第59号付表4に掲げる方法 | |||||||
ジクロロメタン | 0.02mg以下 | 規格K0125の5.1、5.2、5.3又は5.4に定める方法 | |||||||
四塩化炭素 | 0.002mg以下 | 規格K0125の5.1、5.2、5.3、5.4又は5.5に定める方法 | |||||||
1,2―ジクロロエタン | 0.004mg以下 | 規格K0125の5.1、5.2、5.3又は5.4に定める方法 | |||||||
1,1―ジクロロエチレン | 0.02mg以下 | 規格K0125の5.1、5.2、5.3又は5.4に定める方法 | |||||||
シス―1,2―ジクロロエチレン | 0.04mg以下 | 規格K0125の5.1、5.2、5.3又は5.4に定める方法 | |||||||
1,1,1―トリクロロエタン | 1mg以下 | 規格K0125の5.1、5.2、5.3、5.4又は5.5に定める方法 | |||||||
1,1,2―トリクロロエタン | 0.006mg以下 | 規格K0125の5.1、5.2、5.3、5.4又は5.5に定める方法 | |||||||
トリクロロエチレン | 0.03mg以下 | 規格K0125の5.1、5.2、5.3、5.4又は5.5に定める方法 | |||||||
テトラクロロエチレン | 0.01mg以下 | 規格K0125の5.1、5.2、5.3、5.4又は5.5に定める方法 | |||||||
1,3―ジクロロプロペン | 0.002mg以下 | 規格K0125の5.1、5.2、5.3又は5.4に定める方法 | |||||||
チウラム | 0.006mg以下 | 昭和46年環境庁告示第59号付表5に掲げる方法 | |||||||
シマジン | 0.003mg以下 | 昭和46年環境庁告示第59号付表6の第1又は第2に掲げる方法 | |||||||
チオベンカルブ | 0.02mg以下 | 昭和46年環境庁告示第59号付表6の第1又は第2に掲げる方法 | |||||||
ベンゼン | 0.01mg以下 | 規格K0125の5.1、5.2又は5.3に定める方法 | |||||||
セレン | 0.01mg以下 | 規格K0102の67に定める方法 | |||||||
ふっ素 | 0.8mg以下 | 規格K0102の34に定める方法又は昭和46年環境庁告示第59号付表7に掲げる方法 | |||||||
ホウ素 | 1mg以下 | 規格K0102の47に定める方法 | |||||||
農用地田に限る | 砒素 | 15mg/kg以下 |
| 農用地土壌汚染対策地域の指定要件に係る砒素の量の検定の方法を定める省令(昭和50年総理府令第31号)第1条第3項及び第2条に定める方法 | 含有試験 | ||||
銅 | 125mg/kg以下 |
| 農用地土壌汚染対策地域の指定要件に係る銅の量の検定の方法を定める省令(昭和47年総理府令第66号)第1条第3項及び第2条に定める方法 | ||||||
液体の性状 | 形状 |
| 色 |
|
| におい |
|
別表第3(第9条関係)
施工基準
第1 共通基準
1 周辺対策
(1) 事業の施工に当たっては、粉塵、騒音、振動、土砂の流出等の防止対策を講じ、周辺の生活環境を損なわないようにすること。
(2) 事業区域周辺の農地(農作物を含む。)、山林保全、自然環境等、被害を起こさないよう適切な処置を講ずること。
(3) 道路等に損傷を与えた場合は、直ちに補修し、原状に復すること。
(4) 事業区域内より、車両のタイヤ等による道路への土砂の巻き出しを防止するための設備を設けること。また、道路へ飛散した土砂等は、直ちに清掃すること。
(5) 事業区域内への不法投棄を防止するような適切な措置を講ずること。
2 作業時間
(1) 作業時間は、原則として午前8時から午後5時までとすること。
(2) 日曜日、祝日及び年末年始は、原則として作業を中止すること。
3 交通対策
(1) 搬入及び搬出路については、あらかじめ市及び警察署と協議すること。
(2) 搬入及び搬出路が通学路に指定されている場合は、関係機関と協議し、登校時間帯における搬入及び搬出車両の通行禁止等必要な措置を講ずること。
(3) その他関係機関と協議し、交通安全対策について必要な措置を講ずること。
4 安全対策
(1) 事業区域内にみだりに人が立ち入るのを防止することのできる囲いを設けること。
(2) 出入口は、原則として1箇所とし、施錠できる構造とすること。
(3) 囲いの構造は、容易に転倒、破壊されないものとし、容易に内部が確認できるものとすること。
5 事故対策
(1) 市民の生命及び財産に対する危害、迷惑を防止するため、必要な措置を講ずること。
(2) 工事施工中、工事の実施に影響を及ぼす事故、人身に損傷を生じた事故又は第三者に損害を与えた事故が発生したときは、応急処置等の必要な措置を講ずるとともに、事故発生の原因及び経過、事故による被害の内容等について遅滞なく報告すること。
6 防災対策
(1) 工事中は、現場責任者を常駐させ、災害防止に努めること。
(2) 万一災害が発生した場合は、責任をもって解決に当たること。
7 緑化対策
工事完了後、必要に応じて現況地目に即した植栽を行うこと。
8 騒音対策
騒音規制法(昭和43年法律第98号)第14条に基づく措置を講ずること。
特定建設作業
バックホウ | 原動機の定格出力 80kw以上 |
トラックターショベル | 原動機の定格出力 70kw以上 |
ブルドーザ | 原動機の定格出力 40kw以上 |
(いずれも低騒音型建設機械を除く。)
9 記録・写真
工事全般にわたって、工事着手前、中間、完了等それぞれの時点で写真撮影を行い、編集して工事完了時に提出すること。
第2 技術基準
1 共通事項
(1) 埋立て及び盛土工又は切土工によって、原則として現況の流域を変更してはならない。
(2) 埋立て及び盛土に先立って草木等があるときは、全て伐採すること。
(3) 工事の順序としては、放流先排水工、下流への被害防除施設沈砂池及び土留工等の防災工事を先行し、埋立て及び盛土等の行為は、下流に対する安全を確認した上、実施すること。
(4) 工事を施工するときは、この技術基準によるほか、必要に応じて宅地造成等規制法技術基準及び開発許可制度等に関する審査基準を準用すること。
(5) 農地造成の技術基準については、別途協議すること。
2 埋立て及び盛土工
(1) 埋立て及び盛土の斜面勾配は、30度以下とすること。
(2) 埋立て及び盛土工事に際しては、敷均しを行い、十分転圧して締め固めること。
(3) 埋立て及び盛土の構造は、次に示す構造とすること。
ア 法面の侵食防止のために直高5メートルごとに幅2メートル以上の小段を設け、排水溝を設置すること。
イ 法面は、必ず植生工、法枠工等で処理するものとし、裸地で残してはならない。
ウ 法面の末端が流水に接触する場合は、盛土の高さにかかわらず、永久構造物により法尻を処理しなければならない。
エ 盛土のすべりを防止するとともに、盛土内の地下水位の低減を図るため、ふとん籠又はこれに代わる透水性のよい排水層を設けること。
(4) 盛土と地山間には、雨水等が貯留されないような窪地を残してはならない。
(5) 斜面状の地盤の上に盛土をするときは、原則として段切りを設け、盛土の滑動を防ぐようにしなければならない。
(6) 埋立て及び盛土の高さは、原則として15メートル以下とする。ただし、谷部等でやむを得ず15メートルを超える場合は、所定の安全度が得られるような適切なすべり防止策、排水対策等を講じなければならない。
3 切土工
(1) 切土法面の勾配は、原則として次の表によること。
軟岩 (風化の著しいものを除く。) | 風化の著しい岩 | 砂利、真砂土、硬質粘土その他これに類するもの |
1:0.58 崖の下端 | 1:1.19 崖の下端 | 1:1.43 崖の下端 |
(2) 高さ5メートル以上になる切土の場合は、5メートルごとに幅2メートル以上の小段を設け、高さ20メートルごとに幅3メートル以上の大段を設けることを原則とする。
(3) 法面保護工は、植生可能な法面では、原則として植生工を行う。植生に適さない法面又は植生工のみでは、安定が保てない法面においては、構造物等による保護工を行うこと。また、法面保護工に併わせて法面排水溝を設けること。
4 一時堆積工
(1) 粉塵が飛散するおそれのあるものについては、必要な措置を講ずること。
(2) 堆積工の高さは、安全が確保されたときでも5メートル以下とすること。
3,000平方メートル未満 | 2メートル以上 |
3,000平方メートル以上5,000平方メートル未満 | 4メートル以上 |
5,000平方メートル以上10,000平方メートル未満 | 6メートル以上 |
10,000平方メートル以上30,000平方メートル未満 | 10メートル以上 |
30,000平方メートル以上50,000平方メートル未満 | 14メートル以上 |
50,000平方メートル以上100,000平方メートル未満 | 18メートル以上 |
100,000平方メートル以上150,000平方メートル未満 | 24メートル以上 |
150,000平方メートル以上200,000平方メートル未満 | 27メートル以上 |
200,000平方メートル以上 | 30メートル以上 |
(4) 法面勾配は30度以下とするが周囲の状況によっては、土砂等が崩壊しない程度とすることができる。
5 排水工
(1) 法面には、侵食、崩壊、土砂流出等の防止のために次に掲げる各対策を施さなければならない。
ア 法面以外からの表面水や湧水が法面を流下するおそれのある場所には、排水溝を設けて表面水が法面を崩すおそれのないようにしなければならない。
イ 法面の各小段には、法面を流下する雨水を処理することができる排水溝を設けなければならない。
ウ 法面の各小段に設けた排水溝により集められた雨水を法尻に導くため、縦排水溝を流下能力に見合った間隔で法面に添わせて設けなければならない。
エ 各排水溝が、他の排水溝と合流する箇所、勾配の変化する箇所又は流れの方向が急変する箇所には、必ず桝を設けなければならない。
(2) 埋立て及び盛土により谷筋を埋め立てる場合には、地下排水溝を設置しなければならない。
6 放流先、災害防除施設(調整池等)
(1) 区域内に設置する排水施設の放流先は、河川その他の公共の用に供している排水施設としなければならない。
(2) 放流先の排水能力、整備の状況から判断して、当該施設の管理者が適切でないと認める場合は、放流接続位置を変更し、又は下流への災害防除に必要な貯留施設、揚排水施設等の適切な位置に設置しなければならない。
(3) 農業用水路に接続する場合は、その管理者の同意を得なければならない。
7 調整池
大和川流域においては、事業区域面積が5,000平方メートル以上の場合その他の河川流域については、10,000平方メートル以上の事業については、必要に応じて調整池を設置すること。
8 沈砂池
(1) 事業区域面積にかかわらず、工事中の土砂流出、汚濁防止のために行為区域内に沈砂池を設置すること。
(2) 事業後の沈砂池は、治水上の悪影響が認められなくなるまで存置すること。
9 土留工
(1) 土留工は、鉄筋コンクリート、無筋コンクリート、練石積、コンクリートブロック練積等の堅固なものとしなければならない。
(2) 練石積造擁壁(コンクリートブロック練積造擁壁を含む。)は、地表高さを5メートル以下とし、コンクリート構造の擁壁は、原則として躯体高さを10メートル未満とすること。
(3) 練石積造又はコンクリートブロック練積造の構造は、土質に応じて決定すること。
(4) 鉄筋コンクリート又は無筋コンクリートの擁壁の構造は、構造計算によってその安全性を確かめること。
様式 略