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更新日:2024年3月29日

宇陀市教育大綱

平成27年4月に改正された「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」により、教育の政治的中立性、継続性、安定性を確保しつつ、教育行政の責任体制の明確化、迅速な危機管理体制の構築、市長と市教育委員会との連携強化を図り、教育、学術及び文化の振興に関する総合的な施策の大綱を定めることとなっております。

宇陀市では、平成28年3月に宇陀市教育大綱を策定して以降、4年に一度、大綱の成果・課題を踏まえ、新たな教育大綱を策定しております。今回も、宇陀市総合教育会議において協議を重ね、令和9年度までを実施期間とする新たな宇陀市教育大綱を策定いたしました。

宇陀の自然豊かな環境の中で、子どもたち一人ひとりが、自由に『夢』を描き、自己の可能性を追求し、地域社会の一員としてお互いを尊重しあえる豊かな人づくりへ施策を展開していきます。

市民の皆さまにおかれましても、ご理解ご協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

1教育の基本理念

宇陀市は、市民憲章がうたう、輝く歴史と豊かな文化の息づくまちです。

私たちは、郷土に誇りをもち、自己の可能性を追求し、誰一人取り残さない、持続可能でよりよい地域社会の実現を目指します。そのために、日本国憲法や教育基本法に基づき、学ぶ権利の保障を第一に考え、宇陀市の教育を推進する大綱を定めます。

2基本目標

(1)社会人としてよりよく「生きる力」を育てよう~学校でのひとづくり~gakkou

「確かな学力・豊かな人間性・健やかな心身」を基本に、時代の変化の中で社会を生きぬく力、地域の歴史や文化を継承し、豊かな自然や他者を思いやる心、自己実現に向けてチャレンジする力を育む『総合的な教育力』の向上を目指します。

また、誰もが楽しく学べるように、教育環境の中長期的な展望を描きつつ、健やかな「宇陀っ子」の夢づくりを支援します。

(2)家庭の豊かな教育力を育もう~家庭教育でのひとづくり~katei

家庭は、「生きがいをもち、未来社会にはばたくための基盤となる場」です。子育て、家庭教育の充実、就学相談等情報提供の活性化や支援のネットワークづくりを進め、家庭の教育力の向上を支援します。

 

(3)地域全体で子どもを見守ろう~地域でのひとづくり~kyoudo

宇陀市の豊かな教育資源を生かしながら、学校・家庭・地域のつながりや教育力の高揚と連携の強化を図り、市民みんながつながって子どもも大人も自他の尊厳を尊重し、誰一人取り残さない(leavenoonebehind)地域社会づくりを目指します。

 

(4)「郷土」を誇り、人権文化を創造しよう~つながりづくり・生きがいづくり~tiiki

市民の誰もが、郷土の歴史や伝統文化に親しみ、生涯にわたって学び、自他ともに学びあい、支えあい、協働できるインクルーシブ社会(誰もが地域の一員として分け隔てなく生活することができる社会)の実現に向けた生涯学習の環境づくりを目指します。

3基本方針

(1)社会人としてよりよく「生きる力」を育てよう

1.確かな学力の育成と学習習慣の確立

子どもの主体的な学びを引き出し、家庭との連携を通して学習習慣の定着を図るために、「UDAスタンダード」に示す「どの子どもにも分かる授業」を目指して教職員の資質・能力の向上を図ります。

2.一人一人を大切にする豊かな人権感覚をもつ子どもの育成

「豊かな人間性」を育むために、学校や身近な生活の中で、一人一人を価値ある存在として大切にし、他者の思いや意見、考え方を尊重することのできるいじめや差別を許さない豊かな人権感覚をもった子どもの育成を目指します。

3.健康の保持増進と豊かなスポーツライフを実現する資質・能力の育成

子どもたち自ら、生涯にわたって心身の健康を保持増進し、運動やスポーツに親しむ資質・能力を育成するために地域の力も得ながら、学校体育・学校保健、安全教育、食育の充実を図ります。

4.自ら行動する子どもの育成に向けたアントレプレナーシップ教育の推進

社会をよりよくするために行動できる子どもの育成を目指して、アントレプレナーシップ教育を推進します。自ら課題を発見し、情報を収集、分析し、他者と協働して課題解決を図ろうとする力とともにコミュニケーション能力の向上を図ります。

5.情報活用能力を備えた国際感覚豊かな子どもの育成

これからの社会を生きていく上で必要な力を育むため、各教科の学習や身近な生活に生かせるプログラミング教育や、グローバル社会におけるコミュニケーションツールとしての「使える英語」教育を推進し、情報活用能力を備えた国際感覚豊かな子どもの育成を目指します。

6.子どもの多様な教育ニーズに対する支援体制の充実

特別支援教育の推進をはじめ、不登校児童生徒やヤングケアラーに対して、学校と家庭が連携して未然防止、早期発見、早期解決に努めるとともに、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー、その他の関係機関と連携して取り組みます。

7.時代の変化に対応した最適な教育環境の充実gakkou2

子どもの学びの連続性を踏まえた就学前教育及び小・中学校の連携による一貫教育や子どもの多様な見方・考え方を育むための学校規模の適正化、GIGAスクール構想(注1)に基づくICT環境の整備など時代の変化に対応した最適な教育環境の充実に努めます。

(2)家庭の豊かな教育力を育もう

8.基礎的な生活習慣と規範意識の定着への支援

「三つ子の魂百まで」の言葉のように、子どもの頃に身に付けた習慣や考え方は大人まで引き継がれることを踏まえ、園、学校と家庭が協働して基本的な生活習慣や規範意識の定着を図る取組を推進します。

9.自尊感情や自己肯定感をもった子どもの育成

家族の愛情を基盤として、子どものよさを積極的に認めたり、お手伝いなど家庭での役割を与え、達成感を味わう経験を積み重ねたりすることなどを通して、子どもの自尊感情や自己肯定感を育む取組を推進します。

10.自他の命を大切にする思いやりの心をもった子どもの育成

人や動物など命あるものとの関わりの中で、生きていることのすばらしさを感じ取るとともに、相手の立場や気持ちを考えることのできる思いやりや優しさ、感謝の心を育む取組を推進します。

11.子育てをサポートする相談体制の充実

子育てに悩む保護者を支援するために、専門的な知識・技能を備えたスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー、その他の関係機関との連携を図り、様々なニーズに対応するための相談体制を整えます。

12.就学前教育の充実と子育てや親の学びを支える環境づくりkatei2

幼稚園、こども園等就学前教育の受入れ体制を整えるとともに、子どもが遊びを通して学ぶ環境や、子育てや親の学びを支えるための環境の一層の充実に努めます。

(3)地域全体で子どもを見守ろう

13.宇陀の資源を生かした体験的な学習活動の推進

子どもが学校での学びと身近な生活のつながりを実感することができるように、宇陀の豊かな自然や文化、地域の人との関わりの中で体験を通して学ぶ活動を推進します。

14.主体的に地域に参画する子どもの育成

自らがよりよい地域社会をつくる存在であることに気付き、地域の一員としての連帯感や自尊感情を育むために、ボランティア活動や地域の行事などに参加するなど、子どもが地域との関わりの中で主体的に考え、行動する取組を推進します。

15.地域のネットワークを活用した見守り体制の強化

どの子どもも安心して学校・園に通うことができるように、地域住民や関係機関と連携して、安全な通学路の確保児童虐待の未然防止等、子どもを見守る体制の強化に努めます。

16.子どもが安心して過ごせる居場所づくりの充実

様々な家庭環境にある子どもが、安心して過ごせる居場所を確保するために、地域と行政が連携して、学童保育や放課後子ども教室の設置、子ども食堂の支援などの充実に努めます。

17.学校・家庭・地域の連携・協働の推進による教育力の向上

「社会に開かれた教育課程」の実現に向けて、各学校をコミュニティ・スクール(注2)として充実させ、学校・家庭・地域の連携・協働を通して特色ある学校づくりに努めるとともに、中学校部活動の地域移行に向けて、地域の力を得ながら活動できる環境整備を推進します。

(4)「郷土」を誇り、人権文化を創造しよう

18.豊かな人権感覚を育む学びの支援

誰もが生き生きと暮らすことのできるまちづくりのために、市民の人権感覚を豊かにする啓発活動を行うとともに、インターネットによる人権侵害やジェンダーによる差別など多様な人権課題について学ぶ機会の充実を図ります。

19.一人一人の違いを尊重するインクルーシブ教育の推進

一人一人の違いを尊重し、障害のある人もない人も共に学び合い、支え合い、協働できる社会環境づくりのための学習を推進します。

20.生涯を通じた多様な学びの場の充実

市民の学び続ける意欲や活力を支援するために、公民館活動やまちづくり協議会などの地域活動と行政が連携して、ニーズに応じた学習機会の充実に努めます。

㉑生きがいをもって暮らせるウェルネスシティの推進

市民の誰もが健康で幸せと思えるウェルネスシティの実現のために、それぞれの体力に合わせた運動やスポーツを生涯にわたって楽しむことのできる環境の充実を図ります。

㉒郷土の文化を未来に継承、発展させる取組の推進

市民の郷土への理解と愛着を深めるために、宇陀の史跡や文化財等の資源を活用して学ぶ機会を通して、先人に思いを馳せ、それらを大切にするとともに、未来に向けて継承、発展させる取組を推進します。

㉓宇陀のよさを次代へ継承、発展させる教育の推進kyoudo2

大和高原の中心都市として存在感のある、誇りと活気あるまちづくりのために、地場産業観光など郷土の豊かな資源を活用して次代へ継承、発展させる教育活動を推進します。

(注1)1人1台端末と、高速大容量の通信ネットワークを一体的に整備することで、多様な子どもたち一人一人に合わせて、最大限にその力を引き出すことができる教育ICT環境を実現する考え方

(注2)学校と保護者や地域の皆さんがともに知恵を出し合い、学校運営に意見を反映させることで、一緒に協働しながら子どもたちの豊かな成長を支え「地域と共にある学校づくり」を進める仕組み

お問い合わせ

教育委員会事務局教育総務課 

宇陀市榛原下井足17番地の3

電話番号:0745-82-3973/IP電話:0745-88-9259

ファックス:0745-82-3900

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